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(一)

 県警本部刑事部組織犯罪対策本部銃器対策課の福山がその日の仕事を終えて自宅に帰えると、自宅のマンションには愛する妻とかわいい娘がいた。無残に変わり果てた姿で。


   (二)


 県警本部の一〇階建ての建物の五階に「組織犯罪対策本部」はあった。この広いオフィスに入り、中央のあたりが「薬物銃器対策課」であった。

 この日のこの課のメンバーは朝から誰もいなかった。というのも、同じフロアにある会議室に皆集合していたからだ。


(続く)

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