第一話「私の初めの生活です!」
深呼吸をして落ち着いていこう。私、乃伎詩織はこの日から
一人暮らし、私はこの日を夢見てた、一人暮らしにはあこがれていたからだ。
一人暮らしだけど、もう少しましなところに住みたかった。というと、私が
住むのはアパートで、しかも古いアパートだ、階段はボロボロ、なんか今にも
壊れそうで嫌だな。ひとまず、大家さんの所にでも行って挨拶しないと。
でもやはり緊張するなぁ、なんせこれが初めての一人暮らしだもん。
「えっと・・・大家さんは・・」
不動産の人に渡された地図を見ながらアパートの前をうろちょろしてたら
さすがにと声をかけられた。
「あのーもしかして・・新しく来た人?」
声をかけられたのは、私と同じぐらいの背の人で、女性だった。
「は!初めまして、乃伎詩織です!よ、よろしくお願いしまち!!」
あ、やっちゃったー、初めて会う人に緊張して思わず、かんじゃった・・
どうしよー、すごく恥ずかしい。しかしこの人が大家さん?なのかな?
「まぁかわいいですねー、ふふ」
「はい・・すみません」
「可愛いから許すよー」
いきなりかんだけど、良かったー、顔が赤いけど何とかなったー。
とりあえず私は、ここに来た事を話してたら・・
「皆知ってるよー」
「え!そうなんですか!」
「まぁ、ここのアパートに来る人なんて珍しいからね」
なるほど、てことは以外に接しやすいのでは?少しは緊張が解けそうで
安心した。だけどここのアパートで暮らすわけだし他の人にも挨拶・・・
「?・・あはーん、もしかしてだけど私以外の人とかだと無理っぽい?」
「あわわ!いや!!そんな事は」
図星であわててた私を見て彼女は笑った。なんかこうゆうやり取りを
していると少しでもなじめたような気が・・・早すぎるか。
「あ、そう言えばまだだったよね、私は櫻崎美浦、美浦って呼んでね」
「あ!はい!!美浦・・さん」
「うーん、さんはつけなくても・・まぁいっか」
「あ、いや・・大家さんですよね?」
「あれ?聞いてなかったのかー、私はここの住人だよ」
「えぇ!!」
てっきり、大家さんかと思っていた。だけど違うとなると誰?大家さんにも
直接合わないといけないから・・えーと。
「もしかして、大家さん探してる感じ?」
「はい、直接会いたいですし・・」
「あー、あの人なら、ちょっと前に出かけに行ったよ」
「え!!」
「まぁ、あの人マイペースだから、帰ってくるの・・遅いかなー」
「そうですか・・」
どうしよー、大家さんに聞かないと、鍵もらえないし・・
それに部屋も分かんないからな、一言前に教えてくれたら良かったのに。
まぁでも何か、ここが初めのスタート地点だと思うと。何かうれしいような
気もするなぁー、私の生活はここからだね。
「うーん、大家さんが帰ってくるまで私の部屋来る?」
「え?いいんですか」
「いいよいいよ、丁度暇だったし」
「あ、ありがとうございます。」
私は、美浦さんの部屋にお邪魔させてもらった。部屋は少し広く、実に女性らしい
部屋だった。部屋の中には写真たても沢山あった。写真たてには、家族やこのアパート
の写真もあった。
「仲いいんですね」
「え?・・あー」
美浦さんは、写真たてを見ると少し微笑んでこっちを見てきた。
「まぁね、ここは人も少ないけどみんな個性があって面白いから、何か第二の家族みたいで
さぁ、うれしいんだよね」
「そうなんですね」
「詩織ちゃんも、今日からは私達の家族だよ」
家族か、何か嬉しい。とても心が暖かくなるような、ここのアパートで良かった。
「大家さんには連絡入れといたよ」
「あ!ありがとうございます。」
私は、今日からこのアパートの「家族」だ。
私、乃伎詩織です!
初めて一人暮らしするのですが色々と緊張するばかり、
でもここのアパートの人は笑顔で接してくれる!
次回第二話は、「アパートの住人さん」
ゆったり、まったりの日常です!