百五十九話 魔王の魔術・vsバロール・決着
────そして、"マレカ・アースィマ"の出入口付近とその近辺は黒く染まった。
フォンセが居た場所を中心に、全てが真っ黒の闇に染まる。
「……何だ?」
レヴィアタンを倒し終えて数分、他の者達が居る場所に向かう途中のライは何かの気配を感じ取っていた。
「…………え? 何……コレ……」
「何が起こったの? 貴方の罠?」
「……いや、これは知らないさ……それにしても……一体何なんだ……? ……寒気が……」
そしてそれは、大怪我を負っているレイとレイの近くに居るキュリテとハリーフも感じている。
「……何だ?」
ザア……その黒に反応するよう風が吹き、金髪が靡くエマもそれを感じており、
「な、何事だァ!?」
「わ、分かりません!!」
他にも"ハルブ・アドゥ・マウラカ"の兵士達と指揮官、
「……何だ?」
「何ですかね」
"マレカ・アースィマ"の幹部であるブラックと目が覚めていた側近のサイフ、
「何々ー? これー?」
もう一人の幹部の側近であるラビア。
「……何かしら……」
そして最後の側近シター。
「何か……懐かしいような……」
「……何でしょうか……」
王であるマルスと王妹のヴィネラ。その側近のカディルは未だ目覚めず。
計数万人。"マレカ・アースィマ"に住む人々全員が黒く、黒い、真っ黒な闇の気配を感じていた。
*****
「……これは……?」
フォンセは身体に広がる熱く、力が漲ぎる感覚を犇々と感じる。
そして、その漆黒の渦には見覚えがあった。
「……ライが魔王を纏う時に出す……?」
それは、ライが魔王の力を使う時に発する漆黒の渦。
フォンセがこの渦に既視感を覚えたのはそれが原因だろう。
『…………!?』
そしてフォンセの前に依然として佇むバロールだが、バロールはそんなフォンセを見て大粒の汗を流していた。
その汗は落ち、付近にあった大岩を濡らす。
「……成る程。そういう事か……」
フォンセは全てを理解する。その力は、元々自分に……祖先宿っていた力だと言う事を……。
『う、ウオオオオォォォォォ!!!』
その渦を見て怯んでいたバロール。
バロールは高らかに吼え、大地を大きく踏み砕き、フォンセに向かって突撃する。
「……物理的な力が上がった訳じゃないな……少しは上がっているようだが……感覚で分かる。この感じは……」
バロールが粉塵と共に地響きを上げて向かって来る中、黒い渦に包まれているフォンセは微動だにせず自分の力を推測していた。
そしてその結果、フォンセは一つの結論に辿り着く。
「……成る程。ライが物理だとすれば私は……」
『ウオオオオォォォォォ!!!』
その刹那、向かって来ていたバロールの巨腕がフォンセの身体を狙う。
その巨腕は凄まじい衝撃と破壊力を生み、真っ直ぐフォンセへ──
「……魔術か……」
『…………!?』
──高速で放たれた巨腕を、フォンセは少し横にズレて容易くかわした。
バロールは驚愕しているような表情だった。まあ当然だろう。先程まで避ける事すら出来ていなかった者が簡単に避けたのだから。
「……先程は痛みと悔しさで気が動転していたが……痛みが無くなれば冷静に避ける事が出来るな……」
フォンセはそんなバロールの頭に向け、片腕を突き出した。
その理由は頭が一番の弱点だろうと推測した事と足元を狙った時、周りに大きな被害が及ぶと考えたからだ。
そして頭に狙いを定め──
「"炎"!!」
『…………!!!』
──刹那、フォンセの周囲が……『蒸発した』。
フォンセが狙ったのはバロールの顔のみであり、バロールの周りは気に掛けてすらいなかった。
にも拘わらず、周りにあった木々や岩がフォンセの炎魔術によって燃え広がる間も無く気化したのだ。
そして、半径数百メートルには何も残っていなかった。
「……………………成る程」
その事に一番驚いたのはフォンセ。
フォンセは何時ものように炎魔術を放ったに過ぎない。過ぎないのだが、それだけで周りは消え去ったのだ。
「……! リヤン……!!」
そして、周りに何も無くなったのを確認したフォンセはリヤンも蒸発して無くなってしまったのではないかと慌てて振り向く。
「…………」
「……無事か……」
そこにはリヤンがちゃんと居た。リヤンに意識は無いが、どうやら無意識のうちにリヤンの居場所を焼き尽くさないようにしていたようだ。
その証拠にリヤンの周りには草が残っている。それでも何かしらの影響がありそうではあるが、そのまま無傷という事に変わりは無い。
「……それにしても……恐ろしい力だ……ライが一人で戦いたがるのも分かる気がする……一挙一動で山河を消し去る攻撃だからな……しかも全くの本気を使わず……一割にも満たない……この力は一体……」
フォンセは己の力を実感し、自分の先祖は本当に恐ろしいモノだったと改めて認識する。
実際、本物の魔王はこの力を優に超越したと謂う。魔王に怯える常人からしたら底無しの恐怖だろう。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
そして、バロールも流石と言うべきかダメージは負った様子だが戦える様子でもあった。
「……しかし、これなら互角以上で渡り合えるな……」
そんなバロールを見たフォンセは改めて向き直り、バロールの姿を睨み付ける。
「……さて、リヤンの分も存分と戦わせて貰うぞバロール……私のせいでリヤンが怪我したんだ……ケジメは付ける……!」
『ウオオオオォォォォォ!!!』
バロールはフォンセの言葉に反応したかのような声を上げ、大地を浮き上げながらその巨躯を加速させて駆け出した。
「…………」
バロールの足は、一歩一歩で大地に大きなクレーターを造り上げ、その振動によって辺りは震え、地響きを起こす。
巨大な生物が動く事による影響は凄まじい事だろう。ちょっとした街ならば、巨人が歩くだけで消滅し兼ねないのだから。
「……見える……"水"!」
『…………!!』
刹那、バロールの巨腕がフォンセの水魔術によって消し飛ばされた。
水は威力を高めれば鉄をも貫通するというが、もはや鉄などという領域は超越しており、バロールの巨腕ごと遠方の山を切断したのだ。
「……ッ……我ながら恐ろしい力だな……」
それを見て驚いたのはフォンセ自身。
自分で使用した魔術になのだが、炎魔術も水魔術も規格外の威力の為故に調整が難しいのだ。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
そしてバロールは切断されていない方の腕を振るい、フォンセに仕掛ける。
「……まあ、バロール相手なら十分……いや、これでも足りないかもな……」
その腕を避けるフォンセ。バロールの巨腕は空を切り、辺りを蹴散らして粉砕させた。
「……避ける事は出来ても……やはり油断なら無い……油断してはいけない……」
『…………』
その破壊力を見、更に集中と警戒を高めるフォンセ。
空を切ったバロールは改めてフォンセの方を向き、再び加速して直進した。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
バロールの速度は上がり、地割れを起こしながらフォンセへ突撃して行く。その巨躯には似付かない速度は更に増し、移動するだけで視界が意味を成さなくする程の土煙を舞い上げる。
「"土の壁"!!」
そしてフォンセはそれを防ぐべく、防御寄りの魔術を使った。
これは悪魔で防御の為に使った魔術である。そう、それは防御の為に使った魔術のつもり……『だった』。
「…………な……!」
『…………!?』
──刹那、フォンセとバロールの間には、『一つの山が形成された』のだ。
バロールの攻撃は山に辺り、その山を粉砕する。
山といっても標高数百メートル程度で本物よりは小さいが、その気になれば本物よりも巨大な数万、数億メートルの山を形成できる事だろう。
「……万物を破壊し、万物を創り出す……これがかつて世界を支配していた魔王の魔術か……」
炎魔術、水魔術、土魔術。四大エレメントのうち三つはフォンセの想像を絶するモノを見せた。
残るエレメントは風だが、これも規格外の力を誇る事だろう。
(……特に範囲が広い風魔術には注意を払わなければな……リヤンを、他の者たちを巻き込んでしまい兼ねない……)
フォンセはやり過ぎ無い事を心に留め、砕いた山から現れたバロールに集中する。
バロールには土の塊が付いており、一歩動いた時に山ごと土塊が落下した。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
そして土塊が地面に落ちた瞬間、バロールは再びクレーターを造り出す勢いでフォンセに近寄る。
「……物理メイン……バロールの本業は魔術だと思っていたが……」
そんなバロールの動きを観察するフォンセ。
実際、バロールの伝承には魔眼を除けば嵐を起こす力と海を炎に変える力など、魔力を必要とするモノが書かれていた。
「……まあ良いか……」
そこまで思考してバロールの直進を避けるフォンセ。
バロールが動く度に辺りに大きな被害が現れるので、フォンセ的には考え事をしている暇があったらさっさとバロールを倒す事が優先だからだ。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
その刹那、フォンセが考えたのを見計らったかのように炎魔術を放つバロール。
バロールが放った炎は辺りを燃やし、焦がしながらフォンセへ向かう。
「だったら私も……"炎"!!」
それを見たフォンセはバロールに向けて炎魔術を放ち、バロールの炎魔術に自分の炎魔術をぶつける。
「…………!」
『…………!』
──そして、『バロールの炎魔術を蒸発させた』。
フォンセが放ったのは炎魔術。それをバロールが放った炎魔術にぶつけた瞬間、フォンセの魔術はバロールの魔術を消し飛ばしたのだ。
海をも一瞬で炎に変えるという、バロールの魔術を、である。
「凄いな……"雷"!!」
『…………ッ!!』
自分の炎魔術に感心しつつ、バロールに雷魔術を放つフォンセ。
雷魔術は一瞬にしてバロールの身体に到達し、数億ボルトの電流で周りの大地ごとバロールを感電させた。
木々や岩はフォンセの炎魔術によって蒸発しているので、バロールが立っていた地面が大きく抉れる程度の被害だ。
それでも大きなクレーターが造り出されたのだが、気にする事は無いだろう。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
「……まだか……タフだな……」
それを受けたバロールは怒り、咆哮のような声を上げて辺りに轟かせる。
それを見て聞いたフォンセはバロールの頑丈さに呆れていた。
『…………!!』
大地を踏み込み、轟音を上げつつ大きく地面を凹ませて速度を上げるバロール。
そんなバロールは、残った片手でフォンセに向かう。
「片手だけでも半径数百メートルは容易く砕くからな……"拘束"……!!」
そしてフォンセはそんなバロールに拘束魔術を放ち、一瞬にしてバロールの自由を奪う。
少し動くだけで辺りを粉砕してしまう為、リヤンの身を護る為にもフォンセはバロールの動きを止めたのだ。
『ウオオオオオオォォォォォォッッッッ!!!』
身体中に土や草が巻き付くバロール。
そんなバロールはもがき、強化されたフォンセの拘束魔術を破壊した。
「…………ッ! やはり一筋縄ではいかないか……"谷"!!」
『…………!』
拘束魔術を破壊されたフォンセ。
フォンセはバロールの足元に大きな谷を造り出し、バロールを奈落の底へと突き落とした。
土魔術を応用し、強化されたからこそ出来た技である。
その高さはバロールの長身を優に越え、深さ数キロは下らない。
「畳み掛けるぞバロール!! "炎"!」
そして追撃するフォンセは炎魔術を谷へ放ち、谷の内部を大きく燃やした。
この谷もフォンセの魔術の一部なので蒸発したりはしないが、その熱量は回りの空気を数万度まで上げる。
「"水"!」
炎に続き、水魔術を細めて放つ。
それは高速で進み、奈落の底へ居るであろうバロールを貫通した。
その証拠に奈落からは真っ赤な液体が見える。
「土は最後として……この谷の深さと強度ならば……"風"!!」
炎魔術でも蒸発せず、水魔術でも破壊されない奈落。それを確認したフォンセは、使う事を懸念していた風魔術を使った。
──その刹那、谷が押し潰されたかのように沈んだ。
奈落の底が風に埋もれ、その谷からゴウゴウと強風が吹き荒れる。ちょっとした風魔術のつもりだったが、それはさながら山を吹き飛ばすレベルの大嵐だった。
バロールのモノであろう鮮血もそれによって飛び回り、フォンセの周りを赤く染める。
「……最後だ……"土"……!!」
『…………ッッ!!』
次の瞬間、フォンセが造り出した谷はフォンセの手によって閉じられる。
最後に噴水の如く鮮血が噴き出し、黒く包まれているフォンセの身体が赤く染まった。
「……さて……押し潰したが……はたして……」
身体を赤く染め、黒い渦に包まれながらバロールの様子を窺うフォンセ。
そして鮮血の噴水が止まり、辺りは静まり返る。
『ウオオオオオオオオォォォォォォォォッッッッ!!!』
そして、大地を砕きながら真っ赤に染まった巨腕が出現した。
その腕は無理矢理谷を抉じ開けようと暴れまわっている。
「……やっぱりこの程度じゃ死なないか……まあ、バロールレベルならでは……って事だな……」
それを見ていたフォンセはゆっくりと脚を広げ、両手に魔力を込めて構える。
構えた瞬間、バロールが奈落の底から這い上がってきた。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
「……な!?」
そして、フォンセは信じられないような者を見た表情になり、思わずそれを凝視してしまった。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
──バロールの額にある魔眼が開いていたのだ。
生き物の強弱大小問わず、見たら即死と謂われている第三の眼……"魔眼"。
そんな眼をフォンセは見てしまっていた。
「…………しま……!」
それを見た瞬間、フォンセは思わず目を閉じる。
しかし、遅過ぎた。フォンセはバロールの魔眼を数秒間、じっくりと見てしまったのだから。
その目は視線だけで対象を殺すと謂われている魔眼。それが意味する事はつまり、それを見てしまったフォンセは死に至ってしまうと言う事だ。
「…………。…………?」
『…………!?』
──そして……『フォンセが死ぬ事はなかった』。
その事に思わずキョトンとした表情になるフォンセ。
どのような生き物でも即死と謂われているバロールの魔眼。
それをじっくりと見てしまったのにも拘わらず、フォンセは生きていたのだ。
「…………? ……いや、そうか。成る程……私は今魔王と似たような体質になっているんだ……それでか……?」
暫し疑問を浮かべたフォンセだが、今のフォンセは魔王の血が目覚めている。
つまり、ライに呪いや魔法・魔術などの類いが効かないのと同じように、フォンセにも全ての異能というモノが効かなくなっているのだ。
「……ならば話が早い……私はバロールに勝て……『ウオオオオォォォォォ!!!』……!!」
その刹那、バロールの足がフォンセの眼前までやって来ていた。
バロールも魔眼が効かなかった事に対し一瞬困惑して動かなかった様子だが、効かないと理解して物理的な攻撃に移ったのだろう。
(……これは……食らうな……)
フォンセは蹴りを受けると理解し、潔くバロールの蹴りを受けた。
フォンセの身体に重い一撃が入り、身体中の骨が軋む。
「…………ッ!」
その衝撃を受け、フォンセの身体は弾き飛ばされて吹き飛ぶ。
勢いは止まらず、フォンセは数座の山を貫通し、遠方の山に激突して粉塵を巻き上げた。
(……ッ……! 痛いな……だが……折れてはいない……!)
山のお陰で勢いが収まったフォンセは、身体の状態を確認して立ち上がる。
所々に鋭い痛みは走ってるが、漆黒の渦を纏う前と比べればダメージが抑えられた。
『ウオオオオォォォォォ!!!』
そして、地響きを鳴らしながら駆けて来るバロール。
先程から見ているよう、巨躯の身体に似つかわない機敏な動きである。
「……バロールの主砲である魔法・魔術は効かないらしいが……それでも中々に面倒だな……」
その刹那、フォンセはその場から姿を眩ませた。
それと同時にバロールの動きが止まり、フォンセの姿を探すかのようにキョロキョロと辺りを見渡した。
「後ろだ……"炎の槍"!」
『…………!?』
次の瞬間、バロールの背中に灼熱の轟炎が突き刺さる。
バロールはそれに気付く。がしかし、その一瞬後にはバロールの身体が燃え上がった。
「……山火事が起こりそうだな……いや、もう起こっているか……」
そんな燃え盛るバロールを見たフォンセは呟く。
実際、フォンセの炎魔術は自分でも調整が難しいレベルだ。
なので、既に一部の山は蒸発している状態だった。
「……山火事よりも被害が大きいな……」
『ウオオオオォォォォォ!!!』
そう呟くフォンセに対し、自身に纏わりついていた炎を消し去ったバロールは魔眼を開かせてフォンセに近寄る。
「面倒だ……"風"!」
『…………!!』
そんなバロールを手加減した風魔術で浮き上げるフォンセ。
手加減しても大嵐以上のレベルあるそれは凄まじく、バロールは宙に舞い、行動できなくなった。
「……吹き飛べ!!」
そしてそのままバロールを上空高くへ放つ。
バロールは風に吹かれ、上空数千メートル。つまり大気圏のある場所まで上げる。
「大気圏なら被害は抑えられる筈だな……」
フォンセは呟き、天高く舞い上がったバロールへ片手を差し出した。
「"爆発"!!」
そして大気が消し飛んだ。
消し飛んだ大気は直ぐに戻るが、大気圏を目映い光が包み込み、夜の"マレカ・アースィマ"を明るく照らす。
それはさながら太陽と月の二つがその場に存在するかのよう。
『ウ……オオオォォォ……』
バロールは大気圏から落下し、燃えながら落ちて来る。
大気圏から落ちた為、まるで隕石のように発火したのだ。
『…………』
そして最後にクレーターを造りながら大爆発を起こし、轟音と共に巻き上がった土煙を横に、バロールは動かなくなった。
「……これでも身体がバラバラにならないのか……恐ろしい耐久力だ……」
そんなバロールを見たフォンセは、バロールの持つ頑丈さに対して驚嘆するように呟く。
フォンセの爆発は地上で起こしていれば巨大隕石落下した時以上の被害があっただろう。最悪、大陸一つが軽く消し飛んでいた。
だが、そんな爆発を受けてもバロールは粉々になっていなかったからである。
「……だが、もう目覚める様子は無いな」
ポツリと一言、誰に言う訳も無く、小さく呟くフォンセ。
フォンセが呟いた瞬間、漆黒の何かが抜けて行く。
「…………ッ……! (ああ、そうか。私は大怪我をしていたんだ……痛みが無くなっていたのは魔王の力、故……か)」
フォンセの身体からは力が抜け、再び痛みが走る。しかし動けないレベルでは無い。
何はともあれ、こうしてフォンセ&リヤンvsバロールの戦いはバロールが動かなかった事によってフォンセたちが勝利したのだった。