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魔伝回廊  作者: 七薫
浅葱と出会い紡ぐ物語 序章
5/14

心強い面々、しかし協調性は無!

永倉組長、原田組長に屯所を案内してもらいながら、これまでの新撰組の話や幹部の話しを聞いたりしていた。


「そう言えば、苑流、お前夜間は魔物伐倒組組長だが、日中は別の組に入るらしいじゃねーか」


 ……な ん だ っ て!!


『ちょ、それかなり激務じゃないですか!新人をもっとやさしく扱ってくれないんですか?!』


魔物が京の都を徘徊するのは暮六つから明六つにかけて……てっきり、日中は休ませてもらえると思っていたのに……!


「悪いが、休ませてやれるほど新撰組(うち)も余裕ねーんだよなぁ」


そんなことを廊下で話していたら、後ろからちっこいのがやってきた。


「新ぱっつぁーんっ、苑流!見つけたぜー」


「お、平助。」

さっき、藤堂組長は土方副長に用事があるとかいってたっけ。


「土方さんが日中の組は苑流が入りたい組に入れってさー!ていうわけで、俺の組に入れよ!」


おいおい、いきなり勧誘ですか……。


『僕は別にどの組でも大丈夫ですが』


できれば、沖田さん?の組の一番組は嫌だ!

あのひと鬼畜そうだったし!


「あ?うるせーよ、平助の分際で!苑流は俺の組に決まってんだろ!なあ?」



いや、なあっていわれても困るよ永倉組長。

まああの時に、僕に刀向けた隊士を止めてくれたの、永倉組長だしなぁ。

一応命の恩人っていう形になるのかな?


『僕、永倉組長の組がいい』


そう言ったら、永倉組長はすごく喜んでくれて、逆に藤堂組長は悔しがっていた。


さっそく、報告をしに、土方さんの部屋へいった。



――スパンッ


「新八ィィイイイてめえ(ふすま)は静かに開けろって何度言えばわかるんだこの脳内筋肉馬鹿が!」


『ぶふっ』


脳内筋肉馬鹿……ぴったりすぎるよ土方さん!

確かにこの状況で勢いよく開ける必要はなかったな。


「すまねぇ土方さん!そんなことより「そんなことじゃねぇ」う・・・・・・苑流は二番組(うちのくみ)にもらうことになったからよ!」


「あぁ?……意外だったな。まあいい、じゃあ新八しっかり業務教え込めよ。ちょうどいい、各組から集めた7名の魔物伐倒組の隊士を紹介する…入れ」


すると、反対の襖からぞろぞろと隊士が入ってきた。


「俺は一番組の木沼染五郎(きぬまそめごろう)と申します。よろしくお願いいたします、苑流組長」


「二番組、孝之介(こうのすけ)といいます」

「三番組の檜佐木連峰(ひさぎれんほう)といいます。自分、苑流組長と同じく陰陽師の家系でして、安倍家ほどの正統派ではありませんが、多少、使えるかと」


ここでまさかの、陰陽師が現れた。

新撰組(ここ)にも、同族がいたんだ……。


「四番組の猿渡と申します、以後よろしくお願いいたします」

「私、この度魔物対峙のため新撰組預かりとなり申した朝倉と申します。会津藩士にございます、貴殿の噂は聞き及んでおりますので、この伐倒組が突破口になれば幸いでございます」


 さすがに今回の事件を大きく見た幕府が、会津藩に要請をし、会津中将お預かりの新撰組に会津藩士が派遣されたという。

今後この藩士が幕府との連絡係になるという。


「監察方、紀炎(きえん)と申します」

「幕府お抱え御庭番衆(おにわばんしゅう)、望月でございます。特技は暗殺」


『それ、特技ちがう』


なんとも心強い面々が、集結した。

即戦力になりそうなのは、御庭番の望月と檜佐木くん、かな……


『陰陽師、安倍苑流と申します。よろしくお願いします!』


「新設されたばかりの組だから、きまりなんかはおまえらで決めてくれ、以上だ」



 相変わらず土方さんは投げやり。

もしかしたら、幕府や会津藩から派遣された人材が、気に入らないのかもしれない。

土方さんは新撰組が大好きだから。


解散して見回したら、すでに監察方の子と御庭番はいませんでした。


『協調性とか、無に等しいよね……きっと』



すでに心が折れそうです。




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