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六話【バリケード】

「おーい起きろっ、朝食を配るからなぁ。」


先生の大声で目が覚める

昨夜はあまり寝れなかったような気がしたが、いつの間にか眠っていたらしい


「全員起きたな、では今日の予定について、だ。今朝警察、自衛隊から連絡があった。“できるだけ外から入ってくる獣は退治しているが、撃ち漏らしがあるかもしれないので、一応バリケードは作っておいて欲しい”とのことだ。と、いうわけで男子諸君はバリケードを作るので、中庭に集合。女子はベランダに布団を干したら、体育館に集合だ。これから避難してくるであろう皆の親御さん、地域のご老人のために体育館の掃除だ。…以上、廊下に人数分弁当が置いてある。さっさと食って集合しろよ」


と言って出て行く


「えーっと、配るから我先にと来ないでね、特に男子」


「「「「えーーーーー…」」」」


「わかったわね?」


「「「「…はい」」」」


どうしてこういう時の女子の言葉はこんなにも重いのであろうか?





朝食を食った俺達男子は中庭に行った


「お、来たか。ちょっと待っていてくれ、他のクラスの奴らがまだ来てない」


「了解です」



しばらく…ものの10分ほどで全員集合した


「よーし、全員きたな。まずは運動部、お前らは主に重たいものを運んでもらう。…と言っても大した重さじゃあないがな。…山田先生、運動部諸君の指示お願いします。んで文化部及び帰宅部は比較的軽いものの運搬と食料の調達だ…と言っても、そこらのスーパーから買ってくるだけだがな。運動部以外は俺についてこい、さっさと行くぞ…おっと、50人でいい、残りはここで運搬作業だ」




三時間後、バリケードも大方完成し食料も生徒全員が一週間は生活出来るだけのものが倉庫に運び込まれた


…はっきり言おう、食料調達は運動部がやるべきだったと思う

文化部、帰宅部だからといって馬鹿にするわけではないが、流石に十キロの米を買って学校まで運ぶ事を三時間やるんだ。できなくはないとは言え、キツいだろう。


「おーし、ひとまず休憩だー!午後二時になったらまた中庭に集合だ、忘れずに来ぃやー!」


メガホンで叫ぶジジィの声が聞こえた

元気だなぁ…もう70歳過ぎてるってのに

まぁ、そんなことはどうでもいいが、さっさと飯が食いたい


「おい、昼飯は女子が豚汁作るから30分まってて、だってよ!さっさと行って並ばねぇとかなり待たされるぜ」


「マジか!!頑張ったかいがあったってもんだ!早く行こうぜ!」


近くの三年生の会話が聞こえる

…もし今の話が本当なら、急がなければ…



昼飯を早く食べたいがためにいち早く並んだが、それでも既に30人は並んでいた

…いち早く並んだのは飯の為であって、女子が作ったからなんてことは無い…ぞ?


昼飯を食い終わった俺達男子生徒諸君はバリケードの仕上げをした

木の板と机やら椅子、石、ロープなどで作った即席のバリケードだが一応大型犬くらいなら余裕で防げるだろう…と言えるくらいには丈夫にできた

流石に熊とかは厳しいがそう易々と突破できるようなものではない

…動物には詳しくないから何とも言えないが


明後日には、自衛隊から数人が来て見回りをしてくれるそうだ

これでよほどのことがない限りは、大丈夫だろう



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