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四話【異世界】

ふざけ半分でやった中二な親の真似

それはここが、少なくとも

“俺達がいた世界ではない”

ということを証明していた


「まじ…で?」


目の前には何も無い

しかし、“何か”がある

そう、

目で見れるものではない

耳で聞けるものでもない

皮膚で感じれるものでもない

だが、何かがあるのがわかる


“第六感”とでもいえばわかるだろうか


「…なんだこれ…?」


手で触れようとすると、俺の手は“ソレ”を通過した

いや、通過する際…手が僅かに加速したのだ


そのまま通り抜ける


「…マジで、異世界なのか…?」


再び“ソレ”に触れてみる

すると、まるで摩擦のない固い壁のような感触だった


「まさか…」


ふと、気になったが…

ソレを出した側からは通り抜けれたのに、反対側からは無理だった

なら、ソレを出した側からものを突っ込んで引き抜いたらどうなるのだろうか…と


筆箱からシャーペンを取り出し、ソレを半分位通過したところで引き抜いてみる


スッ…


音もせずにシャーペンの前半分が、落ちた

切断した感覚はなかった

抵抗もなかった

まるでくっついてなかったかのようにすっと落ちたのだ


…もし、あの時手を引いていたら


そう思って、ゾッとする


「あれ?柳くん?なにやってんの?」


クラスの女子に声をかけられ、急いでソレを消してシャーペンを拾う

不思議とソレは念じたら消えた


「っ!?…あ、いやっ、みんな時間かかりそうだったから先に戻ったんだけど、ジジィにみんなの分の水とか運べって呼び止められてな」


「ああ…、それは、ご愁傷様…」


でかいダンボール箱を見てから、憐れむような目で見てくる


「それはそうと、ほかのみんなは?」


「えっと、ウチらはまだかかるから決めた人は先戻っちゃっていいよー、ってことで」


「野郎どもは?」


「女子を残すことなんて男のプライドが許さん!…だって?」


「ふーん、まぁあいつららしいか」




「戻ってきたぞー、って、おい柳!女子残して帰るたァどういうことだ!!」


「まてやまてや、こちとらお前らが服選んでる間に20キロちょいの水を職員室から運んできたんだぞ」


「「「あっ、それは…、ご愁傷様~…」」」


やめろよ、そんな哀れむような目で見ないでくれよ…


「で、先生が、全員戻ったら布団取りにこいってさ」


「おう、じゃあいくか」



布団を取りに行った俺たちは、布団をとって教室の戻ると昼に食べ忘れていた弁当を食べ、散々騒ぎまくった


高校生なので当然といえば当然だが…


そのうち、眠りだすやつが少しずつ出てきて最終的にはみんな寝てしまった

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