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プロローグ2
いつもの帰り道
部活が終わった俺は、ひとり自転車をこいで家に帰る
別に友達がいないわけじゃない
しかし、俺が通っていた中学校の人は皆とは言わないでも
ほとんど別の高校に行ってしまった
しかも俺の母校である中学校は他の中学校とは真逆の場所にある
よって帰り道はぼっちだ
まあ、いつものことなので気にしない
家に着くとまず夕食を作る
親は社長なのでだいたいいつもいない
月に一回は会う、といったところだ
飯を食うと風呂
風呂上がりに珈琲を飲みながらネットサーフィン
十二時くらいになったらベッドに入って寝る
今日も例外ではなく、いつもどおりに過ごす
例外は今日は珈琲ではなく紅茶、ということくらいか
十二時を過ぎベッドに入る
窓から月が見える特等席だ
不思議と今日の月は
さっき飲んだ紅茶のように
赤く輝いていた
これから起こることも知らず、つい綺麗だな…と思いながら眠りに落ちていった