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プロローグ
俺の名前は柳恋音
この名前のせいで散々嫌な目にあってきた
漢字は女みたいと馬鹿にされ、読み方に至っては最近流行りだしたキラキラネームってやつだ
おまけに親は重度の中二病であり、会社の社長でもある
なぜあんな父と母が社長になれたのだろうかと
不思議の思うこと…否、不思議に思わされることが多々ある
まあ、俺自身は極普通の高校生であり
断じて中二病などではない
…オタクと言われることは多々あるが
ラノベ読んで何が悪い
ゲームして何が悪い
男が女の子に興味持って何が悪い
と、日々不満を募らせて生活している
俺が暮らしている街は田舎と都会を足して二で割ったくらいだ
具体的には中規模なショッピングセンターが４、５くらいあるといえばわかりやすいだろうか
平凡な日常
平凡な町
平凡な俺
そんな平凡だらけの毎日が
たった、たった一度夜を越しただけで脆くも
…本来は堅牢なはずなのだが、
崩れてしまうとは、誰も思わなかっただろう
