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御話伍
そんな事が度々起こっていた。
周りには見えないものが見えていたり、時々金縛りのようなものに遭うこともしばしば。
さて、本題に戻ろう。何でサキュバスが立ってるんだろう。
「おめでとうございます。貴女は人ならぬ者を統べる頂点になりました。」って言ったきり何も言わない。とりあえず、寒そうだし中に入れてあげようか。
おそるおそる「寒い・・・?」と聞いてみた。
「それなりに。」また黙った。
「な、中に入る?」
「是非お願いします。」また黙った。
「は、入って・・・」
「失礼致します」無口なのかな。なんかもっと悪魔ってお喋りなイメージがあったんだけどな。
「えっと、あなた、名前は何て・・・?」
「私、サキュバスのアーラと申します。この度、人ならぬ者の代表として貴女の護身役として使えさせて頂きます。この命にかえても貴女をお守り致しますので、何卒よろしくお願い致します」
えっと・・・コレ、どーいう事なんでしょうか。