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埴輪と旅する女①【会津若松編】第007回  作者: Mikiko


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埴輪と旅する女①【会津若松編】第007回

 『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。


み「つい最近まで、走ってるのを見てたんじゃ。

 『新潟駅』まで乗り入れてたから。

 で、調べて見たら……。

 なんと!

 2022年3月12日のダイヤ改正をもって廃止となってた。

 む、無念……」

ハ「ありゃまあ」

み「『快速あがの』には、いい時間のがあったのよ。

 あんまり残念だったので、手元にあった2020年3月号の時刻表を控えてある」

挿絵(By みてみん)


ハ「時刻表、毎月買ってるのか?」

み「まさか。

 2020年までは、年1回、春のダイヤ改正が載る3月号だけ買ってた。

 旅行の計画を立てるときは、なぜか紙の時刻表を見たくなるのじゃ」

ハ「鉄の端くれやな」

み「まあな。

 でも、2021年以降は、コロナで旅行に行けそうもなかったので……。

 買ってない。

 で、だ。

 その2020年3月号の時刻表によると『快速あがの』は……。

 『新潟駅』発が、8:25。

 『会津若松駅』着が、10:46分。

 終点の『郡山駅』でも、12:12分じゃ」

挿絵(By みてみん)


ハ「完璧やな」

み「じゃろ。

 なんで廃止するかね」

ハ「早い話……。

 新潟から会津若松まで、通しで乗る客がいなくなったんやないか?」

み「あ、そうか。

 以前は、東日本大震災で新潟に避難してた人が……。

 福島と行き来する用事があったわけだ。

 しかし、震災から10年以上経って……。

 その需要も少なくなった」

ハ「でも、しょせん快速やろ。

 特急や急行じゃあるまいし……。

 鈍行とさほど違わないんちゃう?」

み「鈍行って……。

 国鉄か。

 そもそも、急行列車は、今どこにも走っておらん」

ハ「だーから、普通列車はどうなんや。

 会津若松までの直行便がなくなったとか?」

み「いや、あるにはある。

 ある程度、ちょうどいいのはある。

 新津駅、9:32分発」

ハ「会津若松駅着は?」

み「12:00ジャスト」

ハ「これでいいではないか」

み「いいことはいいのじゃが……。

 この時刻表を見てて、その後の便に目がいってしもうた」

ハ「それが『ばんえつ物語』か」

み「左様じゃ。

 鉄道の旅では、時間もさることながら……。

 座席問題も重要じゃ。

 普通列車に乗って、座れなければ話にならん。

 ロングシートだけってことはないと思うけど……。

 ボックスシートは限られてるはず。

 たとえ座れたとしても、通路側じゃ残念すぎる。

 写真が撮れない。

 しかも、ぜったい進行方向を向いて座りたい。

 出来れば、わたしの目の前の席には、誰も座らないでほしい」

ハ「普通列車で、そんなわがままが通用するかい」

み「だからじゃ。

 SL『ばんえつ物語』は、全席座席指定。

 しかも!

 一般車両は、向かい合わせのボックスシートじゃが……。

 グリーン車は、進行方向を向いた3列シート。

 すなわち、片側は1列。

 隣に誰か座ることもないのじゃ」

ハ「隣に誰が座ろうと、自分のしたいようにすればいいやろ。

 迷惑さえかけんかったら」

み「わたしは、外面そとづらがいいのじゃ。

 人前で、いけずな態度はとれん。

 ボックスシートで最悪なのは……。

 3人連れのおばちゃんと、同じボックスに入れられること。

 『ばんえつ物語』は、人気列車だから……。

 3人組と1人を組み合わせてボックスを埋めるという可能性はある。

 で、おしゃべりな3人組と一緒になったら……。

 いろいろと根掘り葉掘り聞かれるじゃろ。

 この歳でひとり旅とは、夫婦げんかでもしたのかと聞かれるかも知れん。

 独身だなどと答えたら……。

 火に油じゃ。

 ヘタすれば、相手まで紹介されかねん。

 写真なんか撮ってるヒマ、ないではないか。

ハ「話しながらでも撮れるやろ」

み「パカモン。

 手には、勧められた冷凍ミカンを持たされておる」

ハ「いつの時代の話や。

 車両に冷房がなかったころの売り物やろ」

み「とにかく!

 そういうリスクもあるということ。

 旅にやり直しはきかないのじゃ。

 リスクは、徹底的に排除すべき」

ハ「その割には、高速バスの延着を見こんでなかったり……。

 鉄道で、乗り換え時間1分の計画を立てたり……。

 20年前の地図で東京を歩いたりしてたのではないか?」

み「すべてにおいて完璧にはできんわ」

ハ「最初からクリアしておけるリスクではないか」

み「とにかく!

 1人掛けであれば、冷凍ミカンの危険から逃れられるのじゃ。

 ほら、頭が見えたぞ」

挿絵(By みてみん)


ハ「頭って……」


●磐越西線、受難

 8月3日から4日にかけての豪雨で……。

 ↓の大被害が発生してしまいました(NHK NEWS WEB)。

+++

◆鉄橋崩落で不通の磐越西線 代行輸送なし 影響長期化のおそれ

 記録的な大雨の影響で、喜多方市で鉄道橋が崩落したため、JR磐越西線は、喜多方駅と野沢駅の間が不通となっています。

 復旧の見通しはたっていませんが、周辺の道路の安全が確認されていないことなどからバスによる代行輸送は行われておらず、物流や地域交通への影響が長期化するおそれがあります。

 3日から4日にかけての大雨で、福島県内では、西会津町付近でレーダーによる解析で1時間におよそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、隣の喜多方市では、観測史上最大の24時間雨量を記録しました。

 この記録的な大雨の影響で、喜多方市の中心部に近い舞台田地区で、阿賀川の支流の濁川にかかっているJR磐越西線の「濁川橋梁」の一部が崩落しました。

 この橋は、喜多方駅と山都駅の間にある、全長およそ250メートルの橋で、映像からは、橋の中央付近が崩れて川につかっているのが確認できます。

 JR東日本によりますと、この橋は、118年前の明治37年にかけられたもので、建設当時のままの石造りの橋脚の歴史的価値が評価され、平成28年、「磐越西線鉄道施設群」の一部として土木遺産に認定されていました。

 JR東日本は、当面、喜多方駅と野沢駅の間は運休し、この他の区間で折り返し運転する方針です。

 浸水被害や土砂災害が発生した所もあって、道路の安全が十分確認されていないことなどから、今のところ不通となっている区間でのバスによる代行輸送が行われる予定はありません。

 復旧の見通しはたっておらず、物流や地域交通への影響が長期化するおそれがあります。

+++


 ↓ドローンによる空撮映像です。

https://www.youtube.com/watch?v=IFC4d2HXQHc


 118年前に架けられた橋が、今年まで保ってたわけですから……。

 まさにこの豪雨は、100年に1度クラスのものだったということでしょう。


 当然、『ばんえつ物語』の運行にも影響が出てしまいます。

 8月6日から、当面の間、運休となりました。

 問題は、その「当面」がどのくらいかかるかということ。

 夏休みの楽しみにしてた子もたくさんいたでしょうに……。

 残念でなりません。

 空撮映像によれば、落ちたのは片側だけのようです。

 でも、この部分だけを持ちあげて復旧とは、いかないんじゃないでしょうか。

 118年も経ってるわけですからね。

 全面的に掛け替えとなれば……。

 10年スパンの話になってしまいます。

 同じく鉄橋が落ちて不通になってた只見線ですが……。

 今年、ようやく開通しました。

 11年振りのことです。

 となると……。

 『ばんえつ物語』も、10年運休ということですか?

 それは、寂しすぎます。

 第一、機関車を動態保存するためには……。

 どこかを走らせてなければならないでしょう。

 『ばんえつ物語』は、午前中、新津から会津若松に行き……。

 午後に、会津若松から新津に帰ってきます。

 となると、車両は新津にあるわけです。

 なんとか、新津から山都までで運行再開してくれませんかね。

 この間でも、乗車時間は2時間37分あります。

 十分、楽しめると思います。

 でも、山都で降りても……。

 することがないか。

 お蕎麦を食べるくらいですか。

 その先は行けないんですし……。

 戻るしかないでしょう。

 いっそ、山都での折り返し運転にしたらどうでしょう。

 往復乗車の場合の運賃を割り引けば、席もある程度埋まるんじゃないですようか。

 山都では、整備のための停車時間が必要でしょうから……。

 2時間くらい停車。

 その間に、お蕎麦が食べられます。

 車じゃないから、ビールだって飲めますよ。

 とにかく!

 10年間運休ということだけは……。

 なんとか、回避していただきたいです。


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