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第二章「この物語には極めて差別的な表現が登場しますが、超能力特措法と言う架空の法律が存在する事を前提とした表現である事を予めご了承下さい」

 狭い部屋の中に一人の男性がいる。

 彼の名は剣崎斗真(けんざきとうま)

 超能力が発現するまでは私立の大学に通う普通の青年だった。

特に趣味は無く、熱心にアニメを見たり漫画を読んだりゲームをしたり、ごく普通の毎日を過ごしていた。

 能力名は「刀匠」と書いて「ソードオブスミス」と読む。

 ソードスミスならそれで正しかったのだが、オブがついた事で「鍛冶師の剣」という意味になってしまう事を「後になって気づいた」が、言ってしまった後で撤回すのも何となく恥ずかしく、気づかないふりをして通している。彼の能力について知っているのは無二の親友である千鳥(ちどり)だけだ。千鳥とはバイトで知り合った仲だが、よく同じアニメを好きになるので話題に事欠かない。ただ音楽の趣味だけは相いれず、千鳥は「マイケル青」というメタルバンドのギタリストのファンらしい。時々、自分には分からない音楽の話を一方的にされるのだが、それでも特に嫌な思いをする訳でもない。そういった部分も踏まえて、もう子供の頃からの友達のように思っている。

 剣崎は公園で剣の素振りをしている所を銃刀法違反で現行犯逮捕された。

 このとき彼は、抵抗らしい抵抗はしなかった。

 もし間違って警官に怪我でもさせたなら言い逃れができないし、能力で剣を異空間に収納してしまえば物的証拠も無くなると思ったからだ。

 彼の能力は、イメージした通りの刀剣類を出現させ、それを目に見えないどこか、彼が異空間と呼んでいる場所にイメージするだけで収納させるものである。具体的な理屈は分からない。彼自身も「これエントロピーの法則とか無視してね?」と思っているが、できるものは仕方ないし、もしかしたら自分の知らない、何か凄い科学者が何か凄い発見をしていて今では科学で説明できるのかもしれないと予想している。

 彼は警察が「何かの見間違い」として事態を処理してくれる事を期待した。

 だから剣を出現させられる能力の事は話していないし、あれ以来出現もさせていない。

 地面に押さえつけらえた時に痛かったので、何とかして身を起こそうともがいてみせたが、それくらいである。そんな程度の事で何かの罪に問われるとは考えていなかった。

 だがそれでも彼は逮捕された。

 彼は知らなかったのだ。逮捕される際に具体的な証拠は必要ないのである。

 もっと言えば、逮捕した後で証拠を作成するという事が警察にはできる。

 適当な手柄が欲しい警官が適当な老人を「誰にも見られていない所で、公務執行妨害で逮捕」して、留置期間の間に追い詰めて「自供を引き出す」あるいは「自供ととれる言質をとり」裁判で有罪にするなぞ、定番中の定番である。

 なお留置期間とは、逮捕されてから検察に送致されるまでの期間の事である。その期間、尋問は警察が行う。逮捕されてすぐに検察に尋問されて翌日には裁判が行われるなんて誤解をしている人がたまにいるが、そうではない。いくつもの段階を踏んで裁判となるのだ。

 ほとんどの人は逮捕される際に「捕まらないようにあがく」ので、警官に抵抗した事実は否定のしようがない。抵抗したのだから、何か後ろめたい事があるのかと印象付けられる事になる。

 特に老人が狙われやすいのは、思考においても体力においても若者に比べれば弱くて追い詰めやすいからだ。

 独身の老人、身寄りのない低所得者、長期間仕事を休む事のできない立場の人、掘り下げれば他にもあるが、こういった人達は不当逮捕されてもまともな状態で裁判を受ける事が出来ない。留置だとか、勾留だとか、保釈制度だとか、普通に生活していれば聴き馴染みのない言葉を理解することろから始めなければならないが、それができる余裕を持てる人間は希少である。

 基本的には理解よりも混乱が勝り、弁護士や警察に言われるがまま事態を受け入れる。そうしてほぼ無抵抗なまま殆どが有罪になるのだ。いや、正確には有罪を受け入れてでも早く社会に復帰しなければと言う「焦り」があるのだ。そして「有罪判決が出る」のだから、その瞬間にそれは「不当な逮捕ではなかった事になる」のだ。

 悪意ある警察官はそれゆえに一生懸命に人の心を折る事に腐心するのである。読者諸君の町に駐在する警察官は善意ある警察官である事を神に祈るといい。

 家の事や金銭面で心配を抱える人は、とにかく一刻も早く裁判を終わらせて安息を得たい気持ちから、有罪判決を受け入れて執行猶予を得られるように行動する。殆どの弁護士もそのように勧める。

 何せこの国では、起訴された人間の9割を有罪にしてみせるノウハウが確立しているのだ。起訴されたらほぼ負けるのである。

 殆どの人は数か月や数年といった拘置所での生活に耐えられない。逮捕された最初の三日間程度は「正直に話して誠実さを見せればきっと理解してもらえる」と思い、取り調べにも従順に応じる。だがすぐに、それらは全て「自供ととれる言質をとる為の罠」であり、誘導尋問なのだと思い知る事になり、やがて絶望する。

 そりゃ逮捕した人が実は無実だったなんて事になったら、嫌な思いをするのは警察なのだから全力で有罪にする為に行動するだろう。よく考えれば分かる事だが、よく考える余裕が無いのである。

 よく裁判モノのドラマ等で「異議あり!」と弁護士が勢いよく叫び、逆転裁判をして見せる作品があるが「それができるのは法廷でだけ」である。

 警察、検察によって事前に行われる尋問では弁護士は助けてはくれない。というか、その場には弁護士が同席しない。誘導尋問をされても気づきようがない。気づいても意味が無い。

 尋問を行っているその建物中に拳銃を持った人間が居る環境で、手錠で拘束された上で、恐らくは殆どの日本国民は法律に詳しいという事はないだろうが、法律に詳しい人間を相手に話をしなければならないのだ。

 この国の司法に対して信頼を置いていた人間ほど、裁判のシステムは「実際には非道」であるという落差に耐えられず冷静な判断力を失う。

 したがって、誘導尋問を受けない為には「取り調べには一切応じない。最初から一貫して黙秘権を行使する」が「唯一の正解」なのだが、正常な判断力を損なった人間にそんな判断はできず、できたとしても、留置場、拘置所での待遇が悪くなる事を恐れてそれに踏み切れない。黙秘をしたとしても、それで扱いが差別される事はないと説明されるが「そんな事は信じられない」し、そもそもの「檻の中における差別なき基準の扱い」というものを「知らない」のだから、やはり踏み切れない。

 また、裁判を受ける事を前提として、一定の金額を納付する事で家に帰る事が出来る「保釈」という制度があるが、保釈するかどうかを決めるのは裁判所で、納付したからと言って希望者が必ず保釈されると約束されている訳ではない。その裁判所に保釈しても良いかどうか判断する為の資料や意見を提供するのは検察だ。弁護士も関わるが、期待してはいけない。検察は容疑者に冷静になられたり、無罪を勝ち取るための充分な準備をされたりすると困るのだから、全力で阻止してくる。

 こうして、今日もどこかで不当逮捕は行われ、それが有罪になっている。

 そういった非道について剣崎が理解したのは逮捕からしばらくした後、起訴され、拘置所に移されてからであり、その時にはもう何もかもが遅かった。


 剣崎の逮捕から三カ月後。

 拘置所の窓から見える空は青く、どこまでも広がっているように感じられたが、部屋の窓の外には監視巡回の為の廊下があり、その向こうにまた壁があって窓がある、という「二枚のガラスを経て見る景色」であるせいか、開放感のようなものは全く感じられなかった。

 だがそれでも彼はよく空を見る。

 アルバイト、学校、買い物、レジャー、これまでの生活で空を見上げる機会は沢山あった筈だが、不思議とそういう事はあまりやらなかったのだなあ、と、ぼんやり考えるのが日課のようなものになっていた。たとえ雲でも、動く物を見る事ができるのは幸いだとさえ思える。

 何せ猛烈に暇なのである。

 どうでもいい事を考える。空想する。それすら娯楽であった。

 拘置所では基本的に、檻の中で立って行う運動等は禁止されている。

 なぜだか分からないが、檻という表現は用いられずに「居室」と説明されるが、三方全てコンクリの壁、格子付きの窓は開閉ができず、唯一の出入り口が格子とコンクリのハイブリッドで構成された24時間の監視付きの空間が檻でなくて何なのだろう。

 その檻の中で裁判を待つ立場である彼らは、毎日その空間のほぼ中央で座っている事を要求される。なぜだと聞いても、規則だからだ、としか説明されない。

 座布団はあるが、椅子は無い。壁に背をあずける事も規則違反だとして許されない。

 普段できる事と言えば裁判の準備と読書くらいだ。

 拘置所には官本(かんぽん)という、本を貸し出すシステムがある。その多くは寄贈された物であるから、図書館のような色々な種類を期待はできない。拘置所によって細かいルールに違いがあるようだが、剣崎が身を置く拘置所では週に三冊の本を借りる事が出来る。一日中ずっと暇な彼は、もうそれらを読み終えてしまっていた。来週まで新しい本を借りる事はできない。

 少し前、窓にはまっている格子の影が床に落ちていて、それに指を重ねておき、何秒でどれくらい影が動くだろうかと試した事があった。

 二度目の説明となるが、猛烈に暇なのである。

 そんな、普段なら好奇心を刺激されるような事のない、刺激されたとしても実行まではしないだろうと思える行動すら娯楽ととらえる事ができるくらい、彼の心は消耗していた。

 拘置所内でも本を購入する方法が無い訳ではないし、弁護士等に依頼して買ってきてもらう事も出来るが、当然これは自費となる。彼はそれほど金銭に余裕がある訳ではなかった。親に連絡が付けば、本を買う費用くらいどうとでもなりそうであるが、何故だか、剣崎が何度要求しても「ご両親との連絡はつかない」らしい。

 どういう事だと、剣崎は質問を重ねるが、相手も「分からない」としか答えない。「分からないが結論」だし「分からない理由も分からない」のだから剣崎にはそれ以上どうしようもない。もしかしたら親がこのタイミングで交通事故にでもあってしまったのかと心配するが、剣崎自身には、この檻の外で何が起こっているか自分で確かめる手段がない。

 恐ろしく不安だが、不安に押しつぶされて冷静さを失ってはいけないと思いなおし、何とか平静であろうと、彼は今日も努力している。しかし、やる事が何もないと人間は余計な事ばかり考えるものだ。ああ、なるほど、こうして不安を募らせる為にもこの施設のルールは機能しているのだろう。

 そうした事を考えていたら、どうやら昼食の時間になったらしい。

 ただ座って考え事をするだけでも人間は腹が減る。

 剣崎は檻の入り口に近づいた。

 立ち上がって歩く事を許される数少ない機会の一つである。

 食事の受け渡しは入り口近くに設置された小さな窓で行われる。子供の頭すらくぐれなさそうな小さな窓だ。差し入れなどを受け取る際もこの窓が使われる。開閉は檻の外からしかできない。

 普段は分厚い壁によって他の檻から音や声は殆ど聞こえないのだが、ここを空ける時だけは空間が繋がるので誰かの話し声が聞こえる時がある。

 どうやら剣崎が居る檻の向かいか、斜め向かいか、ともかくその辺の檻に入っている誰かが騒いでいた。

「だから、どういう事だって言ってんだ! 俺は何も悪い事はしてないのに、どうして檻に入れられるんだ!」

 ああ、よく聞く話題だ。こういう所では本当によく聞く話題だ。

 逮捕されると、まずは警察署内に設置された留置場に入る。剣崎は留置場の頃から独居房だった。だから基本的に他の収容者と話をする機会は無いのだが、ある日、検察での尋問による影響で食事の時間までに警察署に戻れない事があった。普段は檻の一つ一つに食事が運ばれるのだが、その日は檻に戻るのが遅れた人間が一つ所に集められてまとめて食事を取った。弁当を運搬する人間にもスケジュールがあるし、空容器を回収する手間もある。複数が入っている檻に食料を放置する事も出来ないのだろう、遅れた人の分はそのように一つ所に集めて扱われた。

 剣崎にとってそれは初めての、他に逮捕された人たちがどんな事情を抱えているのかを知る機会だった。

 任意の職務質問のはずなのに、拒否したら道を塞がれて、これを押しのけて行こうとしたら暴力をともなう公務執行妨害だとして逮捕された人や、片手はつり革を握り、片手は鞄を持って電車に乗っていたのに、股間を押し付けてきたとかいう言いがかりで痴漢により逮捕された人、あまつさえ、車のトランクにキャンプの時に使ったサバイバルナイフを置きっぱなしにしていただけなのに銃刀法違反で逮捕された人の話などが聞けた。

 完全に言いがかりだとしか思えない。

 だがこういった逮捕はかなり頻繁にあるのだと、そう話をしめたのは、しょっちゅう逮捕されていると言うヤクザのお兄さんである。このヤクザのお兄さんが何をしたのかは聞けなかったが、実際にそのような容疑で逮捕された人たちの話を聞いた後だから説得力が半端なかった。きっと本当に頻繁にあるのだろう。

 だから剣崎は当初、向かい側で騒いでいる彼もまた、納得のいかない理不尽な理由で逮捕された人なのだろうと思った。留置期間を終え、拘置所に入ってほぼ有罪が確定しているような環境におかれてなお、無罪を主張できる元気がある事に頼もしさすら覚えた。

 だがちょっとだけ剣崎の予想しなかった言葉が聞こえてきた。

「貴様ら超能力者はもれなく国家の治安を乱す不穏分子で害悪だ! ゴキブリと同じで人類と共存できない不快生物が、人間様と同じ建物で、同じ物を食わせてもらえるだけありがたく思え。は。立法主義に熱心な議員が反対しなけりゃあ裁判すら本当は不要だったのになあ。面倒ばっかかけやがるぜ今現在もなあ!」

 ……なんて?

「超能力を持っているからって犯罪者として扱うって言うのか! 誰も傷つけていないし、誰の財産も損なっていない、超能力者に生まれただけで逮捕か! 悪か! ふざけるな。お前では話にならん。もっと上の人間をよこせ!」

「もっと上の人が言ってんだよ! 法律で決まってるってのはそういう事だ。いいから黙れ超能力野郎。あと、もっと小さく息してくんねえかなあ。生きているだけで人を不安にさせる病原菌に等しい生き物と同じ空気を吸ってるだけでこっちは嫌なんだ。人に配慮するって基本的な事もできねえのか。超能力者は低収入で低学歴が多いって噂は本当か? 裁判だけは受けられるが無罪放免なんて期待すんなよ。誰をいつ殺すか知れたもんじゃねえ、これまでに何人殺したのかも知れねえ危険な存在が、無罪なんてありえねんだからな」

 おいちょっとまて。超能力者とはいつからそんなありふれた存在になったのだ? 法的に何か制約ができたのか? いやいやいやいやまて。それよりも超能力者がノンフィクションの存在として認知されたのか? いつの間にそうなった? と、食事を受け渡す間のわずかな時間に聞こえてきた会話から、剣崎は想像を膨らませ動揺した。

 そう。剣崎が逮捕された時には、超能力特措法はまだ無かったのである。

 騒ぎに気づいた他の人間が集まり、罵倒している同僚に対して「言い過ぎだ」だの「いくら超能力者でも裁判前の奴に言うのはまずい」だの、諭すような事を言っているのが聞こえてきたが、その全部は聞こえなかった。食事の受け渡しが済んだので、容赦なく小窓がしめられたからである。

 食事を取りながら剣崎は考えた。どうやら自分が逮捕されてからの三か月くらいの間に、世間では超能力者というものが法で縛られる程度には存在を認知されたらしい。

 留置場では決まった時間に、その日の新聞を無料で見る事ができたが、どんな不都合な事が書かれているのか知らないが、時々記事が黒く塗りつぶされている場合があったので、それほど熱心に読んでいなかった。敵が与えてもいいと判断した情報だけ与えられているというのが、どうにも屈辱的だったからだ。だが今となっては、もう少し読んでおけば良かったなと反省した。拘置所(ここ)では新聞は有料だからそもそも読んでいない。

 もしかしたら弁護士から、最近変わった法律とか、そういう事について聞かされたような気もしないでもないが、強く動揺していた時期と重なっているか何かの事情で聞き流していたのかもしれない。

 聞こえてきた会話から察するに、どうやら超能力を持っているだけで犯罪者となる世の中になったようだ。

 まじか。

 あれ。これはもしかしたらかなりまずいのではないだろうか。

 剣崎は一応、銃刀法違反で逮捕されているが、物証はない。警察が証拠を捏造してくるかどうかは分からないが、当面の剣崎の方針は、このまま否認を貫いて証拠不十分による無罪を勝ち取る事だった。弁護士からも、警察が証拠をおさえたという話は聞いていない。当然だ。証拠は異空間に収納されていて、剣崎にしか認知できない。

 しかし。しかしである。

 剣崎を逮捕した警官が、いつまでたっても「あの時に見たはずの剣が見つからない」事から「そういう超能力なのでは?」と発想してしまったらどうだろう?

 そもそも警察が、超能力者かどうかをどうやって判断するのかも分からないが、もし、例えば「超能力者発見機」なぞというスーパー便利な装置が開発されていたとしたら、剣崎は「超能力者という犯罪」で有罪になるかもしれない。

 剣崎は更に想像を重ねる。

 もしかしたら既に警察はその可能性を考えた捜査をしており、両親にそのような様子はなかったか聞いているのかもしれない。もちろん両親はそんなこと知らないが、自分の息子が実は超能力者だったかもしれない想像に至り、距離をおこうとしているのでは? だからいつまでも連絡がつかない事になっているのではないか?

 物証がないまま起訴された事をおかしいと思っていたが、もしやこれは剣崎の身柄を拘束する事だけが目的で、その間に超能力者である証拠を用意して有罪にする作戦なのではないかと思った。

 いや、それよりも既に「ソードオブスミス」の存在を知る唯一の友人である千鳥から情報が洩れているかもしれない。

 しかしこれはどこまでいっても剣崎の想像でしかなく、確認を取る方法がない。

 人は暇だと余計な事ばかり考える。

 これまで何度も余計な事を考えてきた剣崎だが、今回のこれはかなり深刻な事だった。

 何はともあれ、絶対に超能力者だとばれてはいけない。剣崎はそう思った。

 こうして剣崎にとって、銃刀法違反の裁判とは別の戦いが始まったのである。

 警察がどこまで情報を掴んでいるのか、または掴んでいないのかも分からないが、どちらにしろ、より一層の緊張感を持たなければならないと思った。


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― 新着の感想 ―
[良い点] うん!これは大変なお話や!(苦笑) 主人公の戦いがこんな形で始まるとは…前途多難すぎる! [一言] 流石ですね。見ている人の心に「ナニか」を訴えかける文章だ。ここからどうゆう展開が待ってい…
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