ゼルダと折り合いを付けながら楽しんだ2023年春アニメ総括と感想
2023年春アニメが終わりました!
私はなろう系・異世界物のアニメが特に好きで、それを中心に楽しんでいました。
皆さんはいかがだったでしょうか?
なろうエッセイをお借りし、いくつか紹介と感想を書かせて頂きます。(ネタバレはなるべく抑えます)
個人的な満足度という形で点数付けもします。私の中では50点いまいち、60点まあまあ、70点良作レベル、80点名作レベルで満足したというイメージです。
(評価基準についてはどくアニというアニメレビューサイトに大きく影響受けています)
個人的に作画よりストーリーが合うか重視する傾向があるため、個人的満足度で評価する以外に、作画やアニメの演出が良く、より多くの視聴者に薦められると思った度合いについてはおススメ度と、2つの基準で評価する方式を取ります。
※かなり長文になってしまったので気になるタイトルだけ見て頂いても大丈夫です
・転生貴族の異世界冒険録
個人的満足度 70点 おススメ度 ☆3.5
少女をかばい死んでしまった少年、椎名和也は、異世界で貴族の三男カインとして転生する。5歳の時、神々から桁外れのステータスを与えられ、異世界はちゃめちゃライフが始まる。
ストーリーはよくある最強物で当初あまり期待してなかったんですが、期待以上に面白かったです。路線として徹底的にギャグに徹しているのが良かった。ギャグって特定のキャラを貶めたりする際発生するような、必ずしもすっきりしないギャグもあると思うんです。しかしこの作品のギャグはほぼ主人公がはちゃめちゃに強いことに対するツッコミとして発生します。なので誰も傷つかないというか、喉越しが良く後味がすっきりしたギャグ作品と感じます。作画はかなり良いんですが全体的に丸っこくてかわいいのもツッコミ入れて楽しめる作品でした。
序盤の流れとオチが時代劇みたいに一貫してて、毎回安定して見れて良かったですが、逆に言うと後半は少し飽きが来るのが弱点かも。2期があるなら新しい魅力を発掘できるかが鍵になりそう。男性向けハーレム物の体はしてるんですが、どちらかというと女の子キャラを掘り下げるというよりショタ主人公やおっさんキャラを大事にしている感じで、女性も楽しめると思います。幅広い層に受けたのか配信人気はかなり高かった印象です。
・異世界召喚は二度目です
個人的満足度 60点 おススメ度 ☆2.5
戦乱の兆しを見せる異世界エクレールに召喚された高校生たち。その1人セツは、5年前に
も召喚され1度世界に平和をもたらし二度目の人生をやり直していた人物だった。かつての仲間と再会したセツは、再び世界を救うため旅に出る。
作画がかなり悪く、ストーリーもそこまで目新しくないなと1度6話で切っていました。キャラデザが古いと感じたうえ、人がいるはずの村に2人しかいなかったり絵コンテの段階でクオリティが低かったなと。海の上にいた虫みたいなものは何だったんだろうか( ̄▽ ̄;)
しかし今期の異世界物はコメディ調が多い中で貴重なシリアス枠だったので、一応再開したら後半予想以上には楽しめた作品でした。
なろう系って主人公陣営は丁寧に描いても敵キャラがおざなりな作品て結構あると思うんです。この作品は敵キャラをかなり特徴的に描けており、本気で主人公陣営を倒しに来るのでシリアスなストーリーに緊張感が生まれてたのが良かったと思います。
あとOPが良かった!最初は熱い部分はあれど普通のOPと思ってましたが、後半まで見ると入念にキャラの背景が描写された良いOPと感じました。
(EDも悪くないですがかぐや様の二番煎じなんですよね)
回によっては良かったイセスマと違ってクオリティは最後まで良くはならなかったのが残念ですが、割り切って、昔風の少年漫画的熱さを秘めた作品として楽しむならありかもしれません。キャラとしては小倉唯さんの猫耳のキャラが可愛かったです。
・異世界はスマートフォンとともに。2 (イセスマ)
個人的満足度 75点(85点) おススメ度 ☆3
神様の手違いで死んでしまった少年、望月冬夜。異世界で第2の人生をスタートさせた冬夜は、神様から底上げしてもらった身体能力とスマートフォンを手に、この世界の秘密に関わっていく。2期では各地で出会った世界の王達と力を合わせ、個性豊かな女の子達とのほほんと世界を回っていく。
主人公最強物で、複数の婚約者が出る本格ハーレム物でもあります。1期は2017年でしたが当時かなり賛否が分かれた記憶があります。個人的には楽しんでたし応援したい思いもあって、今回の2期は嬉しかったです。
監督がゼロの使い魔1期4期の岩崎監督、構成脚本が赤尾でこさん、演出が昨年のアニメで好きだったモブせかの福元監督と、かなり豪華な布陣で期待してました。
内容としては明るい世界観が伝わってくるOPEDが良かった他、序盤は冬夜が分かりやすい性格になってるというか、登場人物の掛け合いがこだわって作っていて楽しくなってると感じました。
ただ中盤はかなり作画が崩れてしまったのが残念だったなと。モブキャラだけが崩れるならまだ良いのですがヒロインの人数が多いからか、イセスマの魅力の根幹というべき女の子達の作画まで崩れてしまうのはなと。
シナリオも毎回こだわってるわけでなく原作エピソードを消化する回もあって、かなり面白さにむらがあったなと。(アニオリにこだわりすぎると話が進まないので仕方ない面もありますが)
それでも終盤は再びこだわった回が戻ってきた上、特に最終話はイセスマならではの女の子の可愛さが特に際立った構成になっていてめちゃくちゃ面白かったです。
1期とスタッフ交代しましたが、アイキャッチなど1期を否定せず良い部分を継承しているのも良かった。あとイセスマってなろうテンプレの代表みたいな批判を受けますが、イセスマの嫁会議とか、尖がった面白さがありオンリーワンの魅力がある作品だなと思ってます。重婚する作品てなろうのランキング上位で意外に多いですが、多くは後半以降なのでアニメ化でそこまで描かれる作品は少ないですし。
アニメ外に目を向けると、ラジオはなかったですが配信番組を楽しんだり、今までアニメ系イベントは行っても声優さん単独のイベントを行ったことなかったのですが、イセスマをずっと応援してた声優さんのイベント行って楽しんだり、OPの新人歌手さんのツイキャスや動画を楽しんだり、色々新しい経験をさせて頂いてるのでカッコ内の満足度は加点しています。
イセスマに思い入れある人にとっては今回の2期は6年越しのアニメで嬉しかったと思いますが、最後に私の超個人的な思いを。イセスマとキャラデザが同じ兎塚エイジさんの2000年代のゼロの使い魔は、90年代の異世界物やハリーポッターの流れを受けて2010年代に異世界なろう作品がヒットするバトンをつないだ決定的な作品と思いますが、ハーレム物のはずが終盤で純愛路線になる展開が当時の私にとってはもやもやしたというか。なのでゼロ魔のスタッフを入れてハーレムを貫いてくれたイセスマ2は、私にとって理想の、シン・ゼロの使い魔であり、抱えてたもやもやが十数年ぶりにすとんと落ちた感動がありました。2期が見れてほんとよかったと思います。
・この素晴らしい世界に爆焔を!
個人的満足度 65点 おススメ度 ☆3.5
魔法使いに高い適性を持つ赤い瞳をした一族が住まう土地、紅魔の里。そこの学園レッドプリズンに通う少女めぐみんは、幼い頃の出会いがきっかけで爆裂魔法の習得を目指し、勉学に励んでいた。
一時期なろうにも連載され、アニメ1期2期が放送された「このすば」のスピンオフ作品。位置付けとしては前日譚なので新規の人も入れると思います。
このすば自体はソシャゲも続いてる人気作で、制作会社は変更されましたが作画等力が入ってると思いました。ギャグ要素がある作品ですが、私にはあまりノリが合わなかったかもしれません。けものみちや戦闘員派遣しますなど、同作者原作作品もあまり合わなかったので。
ただギャグ以外に目を向けると、真面目に1つの作品として、テーマ性は感じた作品だったなと。めぐみんと相方ゆんゆんが、いきなり仲良くなるのではなく一から関係性を築いていく、他のキャラにしても仲良しこよしでなく絶妙な距離感を詰めていく感じが良かったなと思いました。
このすばは来年ついに3期が放送されるとのこと。カズマやアクアが加入しての面白さは異世界かるてっとの記憶が新しいですし楽しみです。
異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する (いせれべ)
個人的満足度 70点 おススメ度 ☆3.5
容姿のためか、幼い頃からいじめを受けていた少年、天上優夜。彼は異世界への扉を開き、そこでチート級の能力を手に入れ、容姿も生まれ変わる。異世界と現実世界も行き来するようになった優夜は、現実世界の生活も一変するようになる。
なろうではなくカクヨムで人気の作品。たしかこのアニメ化前に作品の評判を聞いたことがあるのですが、なぜこんな妄想ダダ洩れみたいな作品が人気なんだ世も末だみたいな批判を耳にしたことがあります。しかし批判ばかりの作品が人気になるはずないわけで、理由を見つけるのも楽しんでしまおうとアニメを視聴しました。
感想ですが、まず優夜の性格が良いので感情移入がしやすい。チート能力があってもいわゆる「イキり」というものが少ない。また生まれ変わる前とキャラがブレてないのも良かったと思います。
そして何といってもこだわりのある独特なキャラデザ・作画で他の異世界物と差別化できてるのが大きいと思います。配信ランキングでも大人気。制作のミルパンセさんは「蜘蛛ですが、何か」のアニメの際は人間パートが良くないと批判がありましたが制作スケジュールが押しただけで本来は優秀な会社なんだなと。(蜘蛛2期いつまでも待ってます)
OP曲も2つの世界が交差する作品ということで2つの楽器を組み合わせたものになってるそうでこだわりを感じました。
ストーリーは現実世界パートはバブル時代みたいな古さは感じるものの独特な学生生活がまずまず面白かったと思います。異世界パートは他作品との差別化という意味では物足りない部分はありましたが王家の個性あるキャラはなかなか良かったです。
人生一変してもてもてでご都合主義すぎると突っ込まれそうな主人公優夜ですが、声優が松岡禎丞さんだったのも良かったなと。松岡さんてイケメンタイプの方ではないですし、本人いわく口下手だったそうですが、SAO等がヒットし場数を踏んで今はトークも面白く、人生一変してもててると思います。そんな松岡さんが演じてることで、説得力も生まれてるなと思いました。
・王様ランキング 勇気の宝箱
個人的満足度 70点(最終話85点) おススメ度 ☆4
一昨年放送された王様ランキングのスピンオフ作品。全10話で描かれます。
本編のアニメは下記の要素が特にすごかった、年間通しても屈指の名作だったと思います。
・めまぐるしく動く舞台、ストーリー展開
・1話につき1回は驚愕する、意外性のあるシナリオ
・温かみのある、こだわりのある作画
・各々魅力的な、深みあるキャラクター
本編は後半クールになってストーリー展開はゆっくりになったと感じましたがまだ残り3つの長所は残っていました。ただ今回のスピンオフでは本編の続きではなくキャラを掘り下げるということで、ある意味シナリオの意外性も減っていると思いました。その分本編より満足度は下がった印象です。とはいえ魅力的なキャラを掘り下げる意味は十分あるし(馬のキャラとか本編では登場が少なく謎だったキャラも描かれて良かった)十分面白い話もあったので、王様ランキングとしては物足りなくても、一スピンオフ作品として見ると一級の作品だったなと思います。
そして何といっても最終話!本編の続きが描かれ一気にストーリーが進み、まさかのあのキャラが大活躍するという展開で、これだよこれ!見たかった王様ランキングが帰ってきたという感動がありました。
(本編が好きで今回見てない方も最終話だけは絶対見るべきです)
正統続編は映画で描かれるとのこと、楽しみです。
・勇者が死んだ!
個人的満足度 75点 おススメ度 ☆3.5
人類の敵として悪魔が息づく世界。田舎の村で暮らす独自の性癖を持つ農夫の少年トウカは、ある日自作の落とし穴に勇者シオンを落として殺してしまう!勇者の死体を隠蔽し埋めるが、翌日トウカの体に異変が!?
作風は魔法陣グルグルに近いかも。セクシー要素が強い他、ギャグ作品としても大変面白い作品。トウカは決して戦闘に強い主人公というわけではないんですが、知恵(悪知恵?)とメンタルで乗り切る様がカッコいい、主人公に独自の魅力がある作品と思います。
作画は特別すごいというわけではないので、セクシー要素がある作品としては半端ですがB級要素の強い作品なのでそこまで弱点ではないなと。あと死霊術による憑依がコンセプトなので、様々な声優が主人公を演じるというのも面白い(笑)EDのキャスト表はカオスなことになっているので必見です。
アニメでは最後まで描けてませんが、原作は完結してる作品なので気になる方は追ってみてはいかがでしょう。
残念な点をいえばニコ動で見たかったかも。ツッコミが追い付かない面白さがある作品です。
・神無き世界のカミサマ活動
個人的満足度 80点 おススメ度 ☆3~4.5
怪しげな教団の教祖の息子、卜部征人は儀式中に命を落とし異世界に転生する。
そこの「カクリ」という村で生活する征人は現代常識と大きく離れた現地の衝撃的な価値観を目の当たりにし、生き残るため奔走することになる。
今季のダークホース的面白さを秘めた作品。
演出が色々と攻めていて、色々カオスなことになっています。作画はわざと崩したりOPEDを自由すぎる箇所にもってきたり。4話の実写コンバインには笑いましたw
ストーリーも奇抜で面白いです。CATGPTの登場によるAI進化や元首相銃撃による宗教二世問題など、近年話題になっている要素を、連載時先行して取り入れていた原作者のセンスには脱帽します。
AIのことをラジオに投稿したら第4回で採用頂きました(^^)
作画は良いとはいえず特に後半は追いつかず延期もありましたが、最終話力入ってたし独自の面白さを持ったオンリーワンの作品だと思います。おススメ度は☆4.5付けたいですがクオリティ追いついてないシーンが多かったのも事実なのでこんな感じで。5話が1つの区切りなのでまずはそこまで見て頂きたいです。
以上が小説家になろうの連載している作品(上記3作品が連載中)やファンタジー要素の強い作品で、この後はそれ以外に見たアニメについて紹介します。
・女神のカフェテラス
個人的満足度 70点 おススメ度 ☆3.5
大学生、粕壁 隼はケンカ別れした祖母が遺した喫茶店「Familia」を訪れていた。
赤字だらけの店ということで駐車場への建て替えを計画するが、そこには祖母の家族を語る5人の可愛く容姿端麗な女の子が生活していた!その後紆余曲折を経て隼人と女の子達は共同生活を送ることになる。
五等分の花嫁に代表されるハーレム系ラブコメ。原作者瀬尾先生は「涼風」などが有名ですが私は見ておらず、一昨年のアニメ異世界魔王の声優と制作会社ということで見てみました。
序盤は主人公にもやもやし、ヒロインの好感度も低いのでストレス展開があるんですが、後半に活きてくるだろうと見続けたら後半なかなか面白かったです。最近のアニメに慣れると最初から完璧だったりヒロインの好感度が高い作品を求めてしまいますが、本来はその方がキャラが成長してくれるので正しいあり方だなと。
他のラブコメよりセクシー要素が強いのは独自性になってたし、話的には告白というか、結構攻めた作りになっていたのも良かったと思います。他のマガジンラブコメで感じたような話の進まなさは感じず1クールで話が進んで区切りも良かったですし、2期決定ということで今後も楽しみです。
・トニカクカワイイ 第2期
個人的満足度 55点 おススメ度 ☆3
勉強はできるけどちょっとアレな少年、ナサは高校受験を目前にして、交通事故で重傷を負う。それを救ってくれたミステリアスな少女、司に一目惚れし、結婚の約束をする。その後18歳になったナサは再会した司と一緒のアパートで新婚夫婦生活を送る。2期ではとある理由でアパートを移った2人の姿が描かれる。
1期が面白かった記憶があるので続きを見ましたがいまいちはまれなかったです。1期は結婚ネタの宝庫で密度が濃く面白かったと感じたのに対し、2期は2人のイチャラブがメインで合わなかったというか(単純に私の嗜好が変化したのかもしれませんが)
キャラ萌えとしてみると久米田先生や赤松先生のキャラもなのですが、ああいうデフォルメされたキャラは元々私の好みとずれているので、ストーリーがはまらないと途端に合わなくなる感じです。
あと司ってミステリアスな少女で、こういう作品は徐々に謎が明らかになっていくのが醍醐味と思うのですが、OPで思いっきりネタバレしてないでしょうか。(もしミスリードだったらたいしたものですが)なのであくまで原作勢のためのアニメだったのかなと感じました。
ただ決してつまらないアニメというわけでなく普通に見れる作品であり、イチャラブや結婚生活に憧れる人にはたまらない作品だと思います(中国では大人気のようです)
・推しの子
個人的満足度 85点 おススメ度 ☆5
地方都市で働く医師「ゴロー」の元に推しのアイドルユニットB小町のアイが現れる。彼女はある秘密を抱えていた。
かぐや様の原作者ということで期待してましたが、想像以上にめちゃくちゃ面白かったです。アイドル物の要素があるということでキャラがまぶしく生き生きと描かれており、またサスペンス要素もあって芸能界の暗い部分も交えて描かれてるなど、規制の厳しい時代にシナリオ面で結構攻めていると感じました。1話は90分描かれるという映画張りの前代未聞の構成。切りのいい所まで描かれるので視聴を迷ってる方はまず1話だけでも見てほしいです。
個人的にアイドル物はほとんど触れてこなかったこともあってか相当衝撃的な1話でした。
正直何言っても序盤のネタバレになるので詳細は省きますが、転生要素があります。異世界転生物のヒットに影響を受けたものと思われますが、ブームに乗ったというよりしっかり話に意味が与えられていて良かった(転生した高校生キャラが、大人のキャラに対等に口を利くのに違和感でなかったり、実は年が離れていたキャラに態度を変えずに会話する所とか)
余談ですが、3話で低予算でクオリティが低いドラマが制作される過程が描かれています。これって微妙なアニメが制作される過程に通じるものがありますね。低予算の作品でも少しでも良いものにしようとするスタッフがいると語られる場面に、共感を覚えました。アニメの感想書く身としては、微妙なアニメにも最善尽くそうとしたスタッフはいるはずで、ただつまらないと切って終わるのでなく、良い部分を見つけたりなぜつまらなく見えるのか原因を考えたり、そんな内容にすることで何とかリスペクトした感想にできないかなと感じます。
2期も決まっているとのこと、楽しみにしています。
・機動戦士ガンダム 水星の魔女
個人的満足度 80点 おススメ度 ☆5
数多の企業が宇宙に進出する時代、モビルスーツ産業の最大手ベネリットグループが運営する学園に、辺境の地・水星から少女スレッタが入学する。グループ総帥の娘ミオリネを助けるためモビルスーツによる決闘を受けることになったスレッタ。しかしスレッタが繰り出したモビルスーツは、かつてガンダムと呼ばれた禁断の兵器に酷似していた。
2クール目になってシリアス路線が強くなりましたが面白かったです。
1人1人のキャラの描写は薄く違和感ある行動するキャラもいます。2クール作品の割に登場キャラが多いためだと思います。ですがこれはわざと多くしているのかなと思いました。普通特定のキャラに描写が偏るはずですがどのキャラも均等に薄く描かれ、そのため違和感が最小限に抑えられている、2クールに合わせて作られた非常に練られた脚本だったなと。
おススメ度はガンダムという難しい題材を使っている割に違和感が少ないというのはある意味すごいと思いますし、満点でいいんじゃないかなと。ガンダム初心者にも薦められる作品。ここから始めてキャラデザや序盤のあらすじを見て気になった作品から見るといいと思います。
ガンダム的にもラスボス的な存在がこうなるのか!と今までにない構成で大変新鮮でした。なろうの主人公最強物って後半戦う敵がいなくなって頭打ちになる印象ですが、この構成は参考にできるなと思います。
惜しむらくは、近年アニメは話数は短くして作画や話の調整の方に力を入れる傾向が感じられますが、この作品でますます加速しそうなこと。
その背景には配信の重視やコストの問題があるでしょうが、SNSやyoutubeで粗があったり作画が悪かったりするとすぐ叩く視聴者側の問題もあると思います。
個人的には粗があってもいい、作画が時には崩れてもいいので、長い尺で描かれた作品もあり続けてほしいと思います。積み重ねで生まれる感動もあると思うので。
ここまでが春アニメで最後まで視聴した作品です。以下の作品も途中まで視聴したので載せておきます。
・異世界ワンターンキル姉さん
個人的満足度 50点 おススメ度 ☆3
事故で異世界へ旅立った少年、軍場朝陽。異世界を満喫しようとするが、ステータスがまさかの最弱でモンスターに襲われピンチを迎える。それを救ったのが後追い転生してきた姉、戦場真夜。彼女には最強のステータスが宿っていた!
4話まで視聴。5年前にアニメ化した通常攻撃が二回攻撃のお母さんのような、主人公でなく家族が最強だったというパターンの異世界物。私はこういう作品は主人公に感情移入しにくいと感じます(ドラクエもFFもゼルダもポケモンもそうだし、主人公が弱い所から強くなる作品はあっても別の強い存在に助けてもらうRPGって少ないですよね)
弟ということで、まだ転生貴族みたいなショタ主人公なら可愛く感じるかもですが、たぶんリアル弟をイメージしてるのか、EDがジョジョ風な感じでこれは合わないなと。
OPも手を上げてる感じが安っぽいと感じ4話で視聴を終えました。ただ先日ユーチューブで無料公開された2番目のOPを見たのですが、これは良OPでした。もしかするとキャラが増えてから、掛け合いの面白さが出てくるタイプの作品だったのかもしれません。クオリティは悪くないし姉萌え属性のある人も楽しめる作品だと思います。
ポケットモンスター リコとロイの旅立ち
個人的満足度 65点 おススメ度 ☆3.5
不思議なペンダントを持つ内気な少女リコは、カントーのセキエイ学園に入学、パートナーニャオハと出会う。ペンダントを狙った謎の男アメジオに追われる中、リザードンに乗った男フリードに攫われ、ライジングボルテッカーズという集団に出会うことになる。
冬アニメでサトシが卒業し、新たな主人公で再スタートしたアニポケ。
さすがに丁寧に作られていて、新主人公リコは最初能面と思いきや内気な面が可愛く、共感しやすいキャラでした。(前作のゴウはいまいちと感じただけに)
とはいえ長期的に追うなら深夜アニメの方が当たりになる確率が高いなと思ったので6話で視聴を終えました。子供向けや海外を意識するせいか、どうしても色んな配慮を感じるんです。(そうした配慮の中でも面白くさせようというスタッフの努力は感じますが)
あとポケモンバトルについて、今まではサトシに焦点が当たり1人での戦闘が多かったですが、今回は群像劇的、仲間が複数いて、1人に付き1匹のパートナーポケモンになったことで相性によるポケモン交代の戦略性が薄れる気がします。
思えば初代ポケモンのゲームとアニメは、能力に劣る主人公が、優秀で嫌みなライバルを追い越して見返すような多少毒のある要素があったと思うんです。ポケモンが幅広く愛される作品になるにつれそういう要素は失われていきましたが、そういった要素はむしろなろうの追放物が継承していると思うので面白い作品は応援していきたいです。
(10月の盾の勇者3期はライバルキャラにもフォーカス当たるみたいで楽しみにしています)
もちろん今のアニポケも2013年のポケモンXYみたいに深夜アニメ層の視聴も意識した作品が生まれることがあるので今後も様子見ながら再開することもあると思います、期待しています。
最後に春アニメの総括・思い出について。
今回、4月にアニメ選定する上で意識したのがアニメではなく、5月12日に発売されたスイッチのゲーム、ゼルダティアーズオブキングダム。
前作ゼルダブレワイが、ゲームに飽きてきた私がまるでゲームの世界に入ったような没入感を与えてくれ、テレビゲーム総選挙1位にもなった超神ゲーだったので楽しみにしていました。なのでゼルダのプレイに集中できるよう、アニメの視聴数を絞るつもりでした。それでも見たくなる作品が多くてアニメ熱も継続できたので、ほんと良いアニメ多かったなと。
今回のゼルダも超神ゲーでしたが1つだけ弱点があって。それはクラフト能力という、めちゃくちゃ面白いんだけど常に頭を使う要素があり。そのせいで長時間プレイしっぱなしだと私の場合頭痛が起きるので、休憩時間にアニメを見るほかアニラジを視聴したりできたのでアニメ熱とうまく共存できた感じです。
(それでも40日で130時間くらいプレイしました まだまだ探索できる超ボリュームです^^;)
ゼルダはファンタジー作品としても超優秀で総合力で正直1アニメが太刀打ちできる存在ではなく、他のファンタジー作品が楽しめなくなる危惧もありましたが、いせれべは独自作画、転生貴族・勇者が死んだはギャグ、イセスマはハーレム、カミカツはB級カオス感といった部分的面白さなら決して負けてなかった。元々の人員も予算の桁も段違いのはずなので、改めてアニメスタッフ・原作者の仕事ぶりに感謝です。
さて、夏アニメも始まりました!冬アニメがなろう原作が18作品と過去最高に多かったですが実は夏アニメも10作品と2番目に多いクールのようで、色々チェックしてみようと思います。
あの無職転生がついに続編始まって今後が楽しみです!個人的には自動販売機に転生する作品が、昔から読んでてアニメ化したら映える作品とずっと思ってたので期待しています!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!長文になりましたが一部でも読んで頂けたなら大変嬉しいです。
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異世界アニメ多めで、他クールのアニメ感想も書いています。タイトル横のリンク先「アニメ感想の部屋」からもどうぞ。
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