第5話 初戦闘
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【大予言者リーナの書】
《大予言者》リーナとは《魔王》の復活を予言した少女の名である。
そしてこの書には、人々が知らぬような過去の歴史の数々が記されており、今では教育本しても使われるほどであった。
そしてこれは、その書に書かれたほんの一部分である。
〜魔物とは〜
魔神によって生み出された存在。
そしてそれらは総じて《魔族》と呼ばれる。
魔物は、個々で魔力も身体能力も知能の高さも変わってくる。
そして魔物の血には〝魔力の活性化〟や〝身体能力の上昇〟などの効果があるが、普通の人間がそれを飲めば体が負荷に耐えられずに大方死ぬと言われている。
〜魔族とは〜
魔物全体を表す呼び名のこと。
そして魔族の中にも階級というものがある。
それは大きく五つに分かれる。
低い順に、《魔物》・《上魔》・《魔統》・《魔王》・《魔神》の五つである。
〜上魔とは〜
簡単に言えば、魔物の上位互換。
その殆どが巨大な体と強大な魔力を持っている。
魔物の変異種とも言われている。
〜魔統とは〜
魔王の代理のような存在。
魔王がいない時の魔族の統率を主に行なっている。
魔力も身体能力も低いが、代わりに知能が他の魔物と比べ非常に優れている。
〜魔王とは〜
魔神によって生み出された存在。
主に魔神がいない時の魔族の統率を行なっている。
魔力、身体能力、知能ともに他の魔物とは比べものにならないほど高い。
魔王は魔神によって生み出された存在であるため、幾度殺そうと数百年後には再び蘇り、地上に君臨すると言われている。
そして第一回《七星会議》にて、魔王を《王称》の一人して認名した。
(王称とは、世界に十人しか存在しない強者のことだ)
「まあつまり《王称》ってのは、そんな化け物連中のことってわけだ」
「そんな化け物の一人である魔王が、後二十年足らずで復活するってのはビビるよな……」
「まあでも、今は《聖天騎士団》ってのも作られたからな。魔王でも簡単に倒せちまうんじゃねえの?」
「………悪ぃ、聖天騎士団って何だ?」
「アンドリューお前、色んなこと知らなさすぎだろ!」
確かに……王国にいた時は余り外にはでなかったからな。
しらわ
「まぁいいか。聖天騎士団ってのは、今現存する騎士団の中で頂点に君臨してると言われている騎士団のことだ。今やどの騎士団も、聖天騎士団の下についているとまで言われているほどだぜ」
「なるほど」
そんなやりとりをしていた時………
「二人とも見てください!魔物です!」
シェリアがそう言って指さした先には、数十匹の魔物の群がいた。
◇腕試し◇
「あれは……ゴブリンだな」
ロインはそう言って教えてくれた。
あれがゴブリンか……初めてみたぜ。
ゴブリンは液体染みた緑色の肌と、牙を持った人型の魔物だった。すげぇ臭そう。
「バレてない内にとっとと立ち去るぞ!」
俺はそう二人に告げたが、
「「嫌だ」」
二人は断固拒否のようだ。ふざけんなよくそが。
「は?」
あまりの即答に、俺はそんな声を出してしまった。
いかんな、素が出てしまった。
「グワァァァァーー」
そして当然の如くゴブリンにバレ、ゴブリンの群は襲いかかってきた。
「ハァッ!!」
シェリアは軽くあしらうように、一撃でゴブリンを吹き飛ばしていく。
中には吹き飛ぶことなく、顔が破裂して脳髄をぶちまけているのもいた。めちゃくちゃグロイ。
「うげぇっ………うっぷ!」
俺は吐きかけた汚物を寸前で飲みこんでいた……
こういうのには慣れてないんだよ。
「おいおい大丈夫か………ッよ!」
そして目の前には、俺に心配しつつも躊躇なく大剣を振り回すロインの姿もあった。
それにしてもロインのやつ、中々やるな。
五十匹近くいた筈のゴブリンは、いつのまにか数匹程度に減っていた。
「これで終わりだ!」
ロインの掛け声と共に、大剣はゴブリンの首を跳ね飛ばした。
「まあっ……こんなもんか」
「初戦闘お疲れ様!」
シェリアが颯爽とロインの方へと駆け寄る
「こりゃあ……俺の出番はないかな」
俺の初戦闘は、いつになったら来るのだろうか。
冒険者として不甲斐なく思う俺であった。
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