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冒険記録-世界を救う30年間-   作者: 鮭に合うのはやっぱ米
冒険者編 南の大陸
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第9話 シェリアが結婚!?

読了ありがとうございました!

できれば感想なども宜しくお願いします!


※これまでの話で分からない点なども感想で記入してもらって結構です


 冒険者や労働者、色々な職柄の人間が集まる。この南の大陸、北部。

 その街道を俺達は歩いていた。


「やぁ、ご機嫌よぅ!」


 横並びで歩く俺達の後ろから、そんな声が聞こえた。


「まさか、あの人は!?」

「何であの人がここにいんだよ!?」


 近くで歩いていた人達がそう叫ぶ。

 周りから、驚いた!と言われるその人間は………


「………エドワード・ルーン」


 誰も聞くことはなかったその疑問に、シェリアはいち早く答えた。


「知り合いか?」

「いえ、有名なだけです。現代最強の騎士団とされる聖天騎

士団、その最上位の役である《騎士団長》の一人です」


 その男は、聖天騎士団 三大騎士団長が一人

 エドワード・ルーン

 

「あれがエドワード様……男らしく凛々しいお顔、素敵ですわ!」

「こっちも向いてくださ〜い!エドワード様〜!」


 見た通り民衆からの人気も高い。


「すまないね皆……私はこれから用事があって急がなければならないんだ。また今度にしてくれッ!」


 うっぜええぇぇぇぇぇぇ〜〜!!

 こういう奴の最後に付ける『ッ!』てのが一番ムカつくんだよな。


 イケメンだけども!


 エドワードって名前も、いかにも英雄って感じだったり王族って感じの名前だったりでムカつく。

 いや、ただの偏見なんだけどもさ、それでもムカつくにはムカつくんだよ。

 たまに理由もなしにムカつくことあるだろ?

 それだよ。

 クソムカつく!


 イケメンだけども!


 俺も、一回くらいあんな事言って、女性からきゃーきゃー言われてえなぁ………


「坊ちゃん、さては『俺もあんな風にきゃーきゃー、言われた〜い!』とか思ってますね!」

「何で分かんだよ!怖ぇよ!」

「ふふふ。でも大丈夫ですよ!坊ちゃんには私がいるんですからっ!」


 シェリアはいつにも増してハイテンションで、俺に抱きつこうと飛び込んできた。

 俺はそんなシェリアを、すっと避けた。

 

「グエッ」


 案の定シェリアは、地面に激突した。


「おばさんはやだよ」

「………まだ二十代です」


 俺がおばさん扱いすると、シェリアは凹んだ。

 面倒だし、このままにしておく。


「あれれれれれれ!むむむむむ〜〜〜!」


 そんな時、奇声が聞こえてきた。

 声の主は、あの騎士団長だった。


「君……………いや、貴方様。お名前をお聞きしても?」 


 そう騎士団長が尋ねた相手は、シェリアだった。

 

「シェリアです」


 シェリアは普通に答えた。


「シェリアか!とっっっっっっっっっても、良い良い良い良い良い良い、最っっっっっ高の名前だねーーーー!」

「そ、そうですかね?ははは………」


 ここまでくれば、この男がシェリアに何を言いたく、そしてどう思っているのか察せる。


「シェリア………君のように可憐で美しい女性は見たことがない。そして今、そんな君と私は出会った。これは運命だ!どうか私と、結婚しよう!」


 この通り、騎士団長エドワード・ルーンは、シェリアに一目惚れしていた。


「シェリア………俺らの為の遠慮とかはいらないからな!」


 ロインがそう強く言った。

 シェリアが望むなら、俺もそうして欲しい。


「無理です」


 即答だった。

 まあ断る気はしたが、少しくらい悩むものかと思っていた。

 でも即答かーーーーー!

 ほら、誰か見てあげてよ!あの可哀想な男を!

 一瞬でフラれ、理解できずにただただ立ちつくす男の姿を!


「……………は!」


 目が覚めたようだ。


「どうやら、美女にフラれる夢を見ていたようだ。まさかこの私がフラれるなんてあるわけないからねぇ!」


 エドワードは、何もなかったかのようにシェリアに再びこう言った。


「私と結婚しよう」

「無理です」


 即答だった。

 そしてエドワードは再び固まった。

 瞼を閉じ、夢の中へ戻ろうとしていた。


「ガッ………!」


 しかしそれを、シェリアの蹴りが許さなかった。


「三度目なんていりません。そして私には子供もいるんです。これ以上近づいてこないで下さい。目の前から消えてください。なんなら死んで下さい」


 拒絶の三連発。

 しかし今度はエドワードは固まらなかった。

 だが代わりに………


「うぅ……うぅ…………うあぁぁぁー!」


 泣いていた。

 

「さ、行きましょ!」


 さすがに可哀想だな……

 フラれたアイツを同類と感じたのか、はたまた単純に可哀想だと情が湧いたからかは定かではないが、俺はいつのまにかエドワードを慰めていた。

 頭を撫でてやった。


「ありがとう………君も辛い経験があったんだね……」


 勝手に共感性だしてくんな。

 やっぱこいつに湧く情なんてねえわ。


「名前を、聞いてもいいかな………?」

「………アンドリュー」


 俺はそう答えた。

 はたして再び会う事はあるのだろうか?

 というか覚えていてくれてるのだろうか?

 謎なままであった。



読了ありがとうございました!

できれば感想なども宜しくお願いします!


※これまでの話で分からない点なども感想で記入してもらって結構です

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