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第11章 幹部との戦い。今後の目的

1ヶ月ぶりの投稿ですいません…m(_ _)m

第11章スタートです。


「初めまして。我が1撃を耐えた人間よ。我が名はディザスター・ウッドマン。以後お見知り置きを」


「ハルだ、よろしくな」


礼儀正しいなこいつ。しっかし、こんなやつどう倒すんだ?絶対きついぞ。


「ハル!大丈夫!?」


「カナ。ああ、ギリ大丈夫だ。それより、時間を稼いでくれないか。カナはもちろん、トオルや、ロベルトさん、ミオやマリも」


「どうしてわたくしが時間稼ぎなどといーーー」


「わかった。任せて」


マリの言葉を遮ってトオルが先頭に立つ。隣にはカナも槍を構えていた。


「ふん!いいですわよ!時間稼ぎどころかむしろ倒してあげますわ!」


「こい人間。相手しよう」


刹那、カナが真っ直ぐウッドマンに突っ込む。まず槍で突き、腕を引くと同時に短剣に変え、振り下ろしと同時に大剣へと変える。そして即座に短剣に戻して、それを2つに割り両方を長剣に変え息もつかぬ連撃を浴びせる。

だが、それらは全て呆気なく防がれ、お返しと言わんばかりの1撃がカナを襲う。それを予測していたのか、トオルがカナの前に立ち、盾で1撃を完璧に防ぐ。


「ありがと、トオル」


「守りは任せて、カナは攻めに集中して」


「ん、わかった」


「加勢しよう。できることは少ないが、補助くらいはできるだろうからな」


「カナちゃん!トオル、ロベルトさん、都合のいいタイミングで一時後退してくださいな!わたくしが魔法を撃ちますわ!」


「ん、わかった」


…なんか、いい連携が取れてるな。おっと、感心してる場合じゃね。


「わー子、頼む」


そう短く告げると、伝わったらしく、キィッと鳴いて俺の腕に乗る。そして少しづつ放電し始めた。鎧を纏うためには電気が必要だと判明したため、こうやって充電している。しっかし、あんまりしっかりと説明してねえなあの女神。聞いてねえぞこれ。

んー、こんな時になんだけど、電気が流れ込んでくる感覚って、なんだか変な感じすっなぁ。

じーんとするようななんというか、地味ーに気持ちいい。こうやってずっとデュシュッ!


「痛えッ!って、わー子か」


どうやら突かれたようだ。効果音が突かれた音じゃないけど無視。どうやら充電が終わったようで。


「わー子はユイの近くで大人しくな。ユイ、頼むぜ」


「うん」


駆け出す。それと同時に皆が四方八方に飛び退いた。俺の道を開けたのではなく、マリの魔法が炸裂するからだ。


「《紅炎の業、包め炎龍。其の炎牙を用いて、魔を屠れ》。《プロミネンスファング》!!!」


炎が猛る。しばし燃えている様にも見えたが、徐々に炎の勢いは弱まっていく。

火が効いてない?木なのにか!?


「クッソ、《エンチャント:ヴァーサーカー》!」


抜刀。それと同時に黒石が砕け、纏わりつき鎧を形成する。そして雷を収束。頭のてっぺんから叩き割ろうと振り下ろす。だが見切られており、腕を切り落とすだけに終わった。

見れば、みるみる再生して、元通りだった。


「うっそだろおいざけんなあああああ!?」


雷の節約のため、攻撃後《エンチャント:ヴァーサーカー》を解いてしまったがために蔦による攻撃をわざわざ避ける羽目になった。


「ハル、どうやって倒すの?」


「あー、どうすっか。とりあえずトオルとロベルトさんは敵の注意を引きつけておいてくれないか?」


「ん、わかった」


「了解だ」


「さて、作戦会議だ。単なる俺の想像だが、それでもいいか?」


前もって保険をかけると、皆コクリと頷いた。ようし、ならいいだろう。


「あんにゃろ、マリの炎熱魔法を無視して俺の動きをしっかりと見ていた。炎熱に対して相当の耐性がある。水分が多いだとか、ベールで包まれてるだとか、その辺の細かいのはどうでもいいから追及しないぞ?

追及するのは何故あれ程の再生能力を持ちながらも俺の攻撃を避けたかだ」


「切られてはまずい箇所があるから、ですか?」


「ミオの言う通りだな。コアが恐らく胸の中奥にある。あそこだけ木が分厚いだろ?それが証拠と言っても過言じゃあない。

そこで、だ。マリはあいつの頭部に爆裂魔法を打ってくれ。それであいつが怯んだ隙に胸部に俺が全力で斬りかかる。それでフィニッシュできれば良し。もしできなければ、ミオがとどめの一矢を放ってくれ。じゃあ行くぞ。マリ、タイミングは任せるがある程度はみんなのこと考えてな」


「わかっていますわ。こんな時までも自己中だと思われては困りますわ」


その真剣そのものの眼差しに、思わず笑ってしまった。バレていないので良かったが、バレてたら怒られてたな。

いつもそんな感じでいればいいのにと、思いながら俺は、敵に突っ込む。


「トオル!待たせた!」


「遅い、ちょっと代わって」


「おけ!《エンチャント:ヴァーサーカー》!」


本日2度目の鎧を纏う。あんまり雷を消費しすぎないように、動かなきゃな。

とりあえず俺しゃべれないから、カナに合わせて攻撃を打とう。

そうやって攻防を続けていると、後ろから詠唱が聞こえた。


「《収束せよ。荒れ狂う爆機。此れ此の時無に返さん》!《エクスプロード・ノヴァ》!」


野球ボール程度の球体が高速で発射。ウッドマンの頭部に触れた瞬間、ウッドマンの頭が吹っ飛んだ。

球体が飛んで行くのを見た瞬間に走っていた俺は、再生中で無防備な状態のウッドマンの胸部にありったけの雷を宿した一閃を繰り出す。

倒すことは叶わなかったが、コアが露わになる。そこをミオの放った矢が貫通した。

刹那、ウッドマンは悲鳴を上げ、枯れて、朽ちた。

ワッと勝利の歓声が響く。俺は体が動かないので喜ぶ気にもならないが。


「お疲れ」


そう言って、トオルが俺の服の襟を掴み、引きずって移動させる。


「ちょ!待て!引きずるな!服がああああああああああああ」


「じゃあ自分の歩いてよ」


「無理」


「じゃあ知らん」


「酷え!?」


その後、無事カナに担がれて帰りました。


***


『カンパーイ!』


カランカランと、木製ジョッキのぶつかる音が響いた。魔王軍の幹部を倒し、打ち上げをすることとなったため、参加したのだ。

わいわいするのが苦手なので、部屋の隅でジュース飲んでるだけだが。

まあ功績があってか、話しかけてくる人もちらほらといたが。

ややあって、打ち上げは終盤へと突入した。未成年である俺たちは宿に戻らされた。

酒飲み大会でも始まるんだろうなと思いながら、宿に向かう。その途中。


「ハルさん、少しよろしいですの?」


「ん?なんだ?」


「聞いていなかったのですけれど、その《力》の真名まなは何なんですの?」


「そんなんあんの?」


なにそれ知らんぞ?


「やはり、ですわね。説明した方がよろしくて?」


「ああ、頼むわ」


「《力》には真名がありまして、それを明かすことにより、今まで使えなかった機能や制限されていた機能が解放されるんですの。そして、真名のヒントとなるのが、『女神に教えられなかったこと』なのですわ。

例えばそうですわね、わたくしを例にしますと、女神には『様々な魔法が使える』と言われましたわ。でも実際は『全て』でしたの。それに私、《真実の眼》という代物を授かりまして、『説明はこれで終わりです』と言われた時、《真実》出ないことがわかりましたわ」


「なるほど、確かに俺の《力》のキーとも言うよう雷のこと、一切話さなかったしな」


「《雷》が重要なワードというこでしょうね」


そうなると、今後の旅の予定を最前線へ向かうから変更しなければならない。


「それでさ、正解したらどうなるん?」


「正解の真名を言えば初回のみ詠唱などを省いて能力が、例えばハルさんならば、鎧姿になるとかですわ」


「なるほど、んじゃちょっと先に宿に戻っててくれないか?やること思い出した」


普段なら何をするのか聞かれただろう。だが、みんな疲れている。


「わかった、遅くならないようにね」


「了解」


俺はみんなと分かれたあと、情報を買うために、どこかにあるであろう場所を探す。

すると案外簡単に見つけた。


「あったな。《闇市》」


いやー、実際に自分の足で踏み込むとは。ちょっとした夢叶っちゃったよ。

さてさて、舐められちゃ困るし、声音は低く。


「なあ、情報屋は?」


「…あの路地の奥だよ」


「あんがと」


言われた通り、路地を進む。すると、気配がした。真上を見ると、剣を振り下ろしてくる男がいた。剣を冷静に避け、鳩尾に軽く1発、と言ってもプロボクサーの本気くらいの威力は出ているはず。プロボクサーの本気を食らったことないからわかんねーけど。

さて、これはどーゆーこった。


「合格だね。案内するよ」


さっきのおじさんがそう言って歩き始めた。そういうことなのねと、無理矢理自分を納得させ、ついていく。


「ヘルリア、客だ」


おじさんが目の前の女に声をかける。すると、ニタァと笑った。正直気味が悪い。


「ようこそ」


そう言ってフードを取ったそいつはなかなかの美人さんだった。髪は俺がひと昔前まで大好物であった黒髪。暗くてよく見えないが多分ロング。目は黒目。日本人から見れば普通の目だ。胸は馬鹿でかい。

まあ俺は巨乳如きで目の眩む男じゃない。


「情報を買いたい。この世界の、特殊な《力》について」


「高いよ?」


「いくらだ?」


「性行為5回」


「やってられるかそんなもん!?」


「4?」


「回数の問題じゃねえええええええ!?」


「ほれほれ、好きにしてもいいんだぞ?」


「爆乳机の上に乗せんな、揉みた…くなんかないからな!とりあえず金で取引しろ!?」


「つまらんが合格だな」


「は?」


「私はサキュバスでね、精と同時に生も搾り尽くす」


「危ねえ!?」


てか俺の知ってるサキュバスと違う!?


「さっきっから魅了チャームかけてるのになあ」


「なにしてくれとんねん」


「お、西端地方の方言だ。そこ出身?」


「や、違う」


「それは残念」


ケタケタとヘルリアさんが笑う。一般的な笑い方できねえのかよ。


「そんで、情報」


「もうちょい暇つぶしに付き合ってくれたらタダ」


「付き合うわ」


「ナイス即決イェーイ」


なんだこれ。何しに来たのか忘れそう。


「まあ質問に答えるだけでいいから、まずはね、君は異世界から来た?」


「ああ」


「あり、動揺の2文字がないぞ?」


「お前もそうなんだろ?」


「当たり。なんでわかった?」


「なんとなくじゃね?」


「なんで疑問形?まあいいよ次、魔王を倒せと言われた?」


「ああ」


「魔王を倒すことは正しいかな?」


「正しくない可能性はあるっちゃあるな」


「女神には気をつけてね。あれ、本当にやばいから」


「肝に銘じておく」


「おうけい。じゃあこれ。特殊な《力》が載ってある本ね。写本だから持ち帰っちゃってもいいよ。先に言っておくと、真名は書かれてない。特徴と、関連書物の場所だけ」


「助かる」


「またね。もしものことがあったら、その時また君の前に降り立つよ」


「…?ああ、よろしく?」


不思議な奴だったが、まあ目的達成だ。

宿に帰ると、みな寝静まったのかしんとしていた。今後は真名を知ることが目的となったことを言っておこうと思ったが、明日でいいか。俺はパパッと風呂に入ってその他寝る準備をして寝た。

ここからは察しの通り覚醒回のオンパレード。

次回は「初ダンジョン」ですかね。


お楽しみに!

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