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大丈夫の質

曇り空が晴れることが哀しい

痛みを乗り越えることが悲しい

でも、人間は

そんなに弱くは無いから

いつか大丈夫になってしまうんだ


昨日とは違う今日は

昨日と同じ今日に変わり

特別な日に思い出しては

時間の中の環境に差があることを

全く考えなくなる

そんな大丈夫を幾つも作って

人間はまともに生きている


曇り空が晴れることが哀しい

痛みを乗り越えることが悲しい

生きている側のエゴで

存在を好きなように使い

居る、居ないと環境を分離する

個体に雰囲気というものが

命には存在感というものが

必ずあることを考えない

考えなくなった大丈夫ばかりが

この世には溢れている


あの人と似ているこの人を

何もかも違うのに代わりへと

特別な関係を作りながら

時間の中の環境に差があることを

全く考えなくなる

そんな大丈夫を特別だと思って

人間は普通に生きている


曇り空が晴れることが哀しい

痛みを乗り越えることが悲しい

個性は大切だと言いながら

存在していた個性のことを

忘れていく、例題にする、記録になる

思い出は記録とは違うし

記録は生き物とは違う

違うことにしなければ

居たことにならない

代わりなど居ないのに嘘ばかりが

この世には溢れている


AIやロボット

作ろうと思えば似せれるだろう

誰かの心は軽くなるが

存在の重みは雑になる

生きている側だけに傾いたものに

死者は何も言えない

生きている間に作ったとしても

必ず違うのだ

存在として、意識として、価値として

それを有耶無耶にすることは

命への冒涜かもしれない


曇り空が晴れることが哀しい

痛みを乗り越えることが悲しい

でも、人間は

そんなに弱くは無いから

いつか大丈夫になってしまうんだ


そうしないと潰れる弱さこそ

本当の弱さだろう

どんな命のことも考えていない弱さだ

強くなる為には全てを持つしかない

持てないとは言えない

生きている側として

絶対に言ってはならない

自身の中で巡る想いにしながら

存在に触れ続ける人で在りたい

そこで怠けてしまうなら

忘れる為の大丈夫を

呟く人になってしまうから



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