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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

異世界転生・転移関係

お一人様、地下迷宮へ ~異世界転生した陰の者、他人が煩わしいので一人で迷宮探索をします~

作者: よぎそーと

「やらない」

 ソウシは断りの言葉をハッキリと口にする。

 曖昧な言葉は誤解しか生まない。

 また今度、とか。

 いいよ、とか。

 こういう言葉だと言葉尻をとってくる奴がいる。

 だから最初に徹底的に言っておく。

 それでも食い下がるバカはいるのだが。



 幸い、目の前の連中は言ってる事をしっかり理解したようだ。

 ソウシが一緒に迷宮にいく気が無いと。

 ただ、顔は険しく、

「分かったよ!」

 返事の言葉は無駄に荒々しいが。

 ソウシの言い分がお気に召さなかったのだろう。



 ただ、承諾以外の答えに怒りをあらわにする連中だ。

 どんな言い方をしても最終的には腹を立てていく。

 この場に居る者達、迷宮探索者とはそういう人間の集まりだ。 

 自分の思い通りにならないと機嫌を悪くする。

 ガキのような人間ばかりだ。

(いや、この世のほとんどはそういう奴等だな)

 考えに修正をいれる。

 少なくとも、ソウシが出会ってきた人間のほとんどがこういう連中だった。

 前世を含めて。



 自分の思い通りになって当然。

 自覚もないままそう考えてる。

 心に刻まれている。

 そんな人間と一緒に仕事なぞしたくない。

 日常生活でもだ。

 だからソウシは一人で活動している。



 異世界転生してきたファンタジーな世界で。

 怪物ひしめく迷宮の中を。

 仲間をつれずに一人で探索している。



________________




 一人が良い。

 気付けばそう思うようになっていた。

 他人と一緒だとつまらない。

 他に人が居ると煩わしい。

 こんな性質をソウシはもっていた。



 それが前世の21世紀前後の日本でもそうだった。

 やたらと「みんな一緒にー」「みんな仲良くー」を強制する日本では生きづらくて仕方なかった。

 なんでもかんでもみんな一緒。

 集団行動を強制してくる。



「独裁国家だな」

 あるいは統制国家。

 後に知る言葉を使ってソウシは日本をそう評価した。

 一人一人の気持ちを踏みにじり、何かを強制する。

 日本はそんな独裁国家の条件をしっかり揃えていた。

 生きづらいのも当然だ。



 そんな世界でどうにか人生を全うし。

 老人になって死ねたのは幸せだったのだろうか。

 ただ死にたくないから生きていただけ。

 楽しみも何もない人生は、ただただ苦痛でしかなかった。



「次はもっとマシな人生がいい」

 今際の際にそう願った。

 次があればだが。

 少なくとも、こんな日本よりは生きやすい場所が欲しい。

 これだけは切実に願った。



 願いがかなったのか。

 ソウシは二度目の人生を始める事となった。

 剣と魔術。

 迷宮と怪物。

 そんなファンタジーな異世界で。



________________




 最初はとにかく戸惑った。

 子供の頃から前世の記憶があり。

 そのせいか考え方が周りと違う。

 おかげで様々な失敗を繰り返す事となった。



 だが、慣れてくればこの世界は生きやすいものだった。

 色々と不便ではあるが。

 たった一つの利点によって全てを許せた。

 それが迷宮である。



 異世界には迷宮がある。

 迷宮から溢れる怪物がいる。

 これらが人類の脅威となっている。



 当然、これらを倒す仕事がある。

 迷宮探索者だ。

 探索者と略されるこの仕事、危険極まる。

 なにせ凶暴凶悪な怪物と戦うのだ。

 死ぬ可能性が常にある。

 普通なら好んでこんな仕事はやらないだろう。



 だが、ソウシはやらざるをえなかった。

 農家の四番目の子供として生まれた。

 家を継ぐ事は無い。

 身分社会であるので仕方が無い。

 このままいけば、家で無給労働者となる。

 他の仕事もありはしない。

 家の仕事を継がないなら、どこでも無給労働者になるしかない。

 粗末な住処と衣服、飯を提供されるだけだ。

 それが嫌なら迷宮で稼ぐしかない。



 この迷宮がソウシにとって天国だった。

 命の危険は確かにある。

 だが、何をするのも自由だった。

 完全出来高払いなので、稼げなければ餓え死にするしかないが。

 稼ぐための方法は自由。

 というより、何をしても良いという無法地帯。



 こんな無法地帯なだけに、好き勝手に動ける。

 どのように戦い、どうやって生き抜くか。

 これは全て当事者の次第。

 上手くやって生き延びるか。

 考えもなく死んでいくか。

 何でも好きに出来る。



 そんな環境を利用して、ソウシは好き勝手に生きる事にした。

 もちろん、最初から上手くいったわけではない。

 だが、聞き出せる様々な情報を聞き出し。

 それを元にやり方を考えていった。

 たった一人で。



 一人。

 単独行動。

 迷宮では自殺行為とされる行動。

 それをソウシはあえてやっていった。

 他人と関わらずに済ますために。



________________




 何も縛るものがない無法地帯。

 自由と似てるようで全く違うこの状態。

 こんな無法地帯でソウシは思い通りに動いていった。



 なにせ、達成しなければならない成果の目標はない。

 これをやれ、あれはやるなという規則や縛り、規制もない。

 あるとするなら、生き残る事。

 死にたくなければこれだけは気をつけねばならない。

 しかし、生き残るためなら何をしても良い。



 こんな環境だから、ソウシは思うように行動する事が出来た。

 もちろん、無謀で無茶な行動は避けていたが。

 稼ぐために何でもやった。



 やらなかったのは、仲間を作ること。

 一人での行動をソウシは頑なに守った。

 守ったというより、これだけは譲れない一線だった。



 そんなソウシは一人で迷宮に挑むバカとみなされた。

 当たり前だろう。

 怪物ひしめく迷宮での単独行動など自殺行為でしかない。

 だからたいていの人間は何人かの同行者と共に迷宮に入る。

 少しでも生き残る可能性をあげるために。



 ソウシもそれは分かってる。

 無謀で危険な事をしてると。

 だが、それでも一人で挑んでいった

 集団の煩わしさに巻き込まれたくなかったからだ。

 人間関係のうっとうしさともいう。



 人間、何人か集まれば必ず同調圧力が発生する。

 前世でも、そしてこの異世界でもこれは変わらない。

 むしろ、異世界の方が酷い。

 なにせ農村だ、隣近所の繋がりが強い。

 村そのものが一つの家族のようなものだ。

 こうなると遠慮の無さというか無礼さが当たり前になる。

 家族相手なら何をしても良いという横暴さが出てくる。



 日本もこれは変わらない。

 社員を家族と思えばこそ、好き勝手に横暴に扱った。

 だが、これが他人だとなれば丁寧に丁重に扱う。

 家族ぐるみというのは、人を人として扱わないという意思表示である。

 そんな家族ぐるみはこの異世界でも当然存在している。

 村の中で一人一人の人間は奴隷に等しい。

 いっそ家畜だ。



 何をするにしても、すぐに横槍が入る。

 田畑の手伝いをしろ。

 遊んでんじゃねえ。

 すぐにこんな声が飛んでくる。

 そうしなければ生きていけないからだが。

 機械化など夢のまた夢の世界である。

 人が働かねば田畑は耕せない。

 自然と人は労働用の機械になっていく。



 もっともこれは農村に限った事ではない。

 工房や商会でも同じだ。

 職人でもない下っ端。

 小間使いの丁稚。

 機械による自動化のないこの世界で、これらは言われるままに動くロボットに等しい。



 中にはこういう事しか出来ない者達もいるが。

 主に性格などの問題で。



 そんな環境に身を置くよりも迷宮の方が楽。

 誰かに怒鳴りつけられる事もなく。

 誰かに仕事を押しつけられる事もなく。

 自分勝手に好きにやっていける。

 迷宮にはこんな奴などいないのだから。



 仲間を作ったらこうはいかない。

 同行者との間に人間関係が出来てしまう。

 そうすればまた面倒は事が起こる。



 これはこの世界の人間だからというのが大きい。

 異世界の人々の性質が駄目というのではない。

 生まれ育った環境、日々の習慣。

 有形無形の様々なしきたり。

 これらが心の奥にすり込まれ、自然な行動として出てくるのだ。



 そんな連中と一緒に行動するなど御免である。

 異世界に来てまで日本と同じ集団行動を強制され。

 同調圧力の中で生きるなど願い下げだ。

 せっかく自由に振る舞える場所があるというのに。


 そんなわけでソウシは異世界で生まれて初めての自由を味わっていた。

 正確に言うなら、前世と今生でとなるが。

 日本にだって自由があったかというとそうでもない。

 さすが軍国主義の統制国家だっただけある。

 軍隊のような上意下達が当たり前となっている。

 敗戦後もその残りカスがそこかしこにある。



 そんな日本も、文明・文化の発展してないこの異世界と大差はなかった。

 むしろ似てる部分の方が目についた。



 だが、迷宮にはこれがない。



「迷宮があるだけ、こっちがマシかな」

 比べてみるとそう思えるほどだ。

 科学が発展してる分だけ、生活は日本の方が楽だが。

 いってしまえば、それだけしか良いところがない。

 むしろ、文明が発展して生活が楽なのに、なんで精神的な部分で異世界と同じなのか?

 その方がおかしいとすら考えてしまう。



 思い出してみると、あらためて理不尽さが浮き彫りになる。

 今更どうにもならないし、異世界なので手の出しようもない。

 そのもどかしさを感じつつ、ソウシは迷宮に出向いていく。

 せめて前世で出来なかった気楽さを満喫しようと。



 それはそれとして、迷宮活動には勤しんでいた。

 気楽にやっているが、手抜きをしてるわけではない。

 無駄な作業を減らすという意味では、手抜きは存分にやってるが。

 しかし、活動中のソウシは、おそろしく勤勉である。

 端から見てるとそう思えるほどに真剣だ。

 本人は楽しくて仕方ないのだが。



 迷宮を駆け巡るソウシは、本当に活き活きとしている。

 目撃した数少ない者達は口を揃えて言う。

「あんなに楽しそうに迷宮を歩いてる奴は初めて見た」

 目撃証言は概ねこのような内容で一致していた。



 ただ、一人での活動はさすがに異様に見えた。

 普通、仲間と一緒に活動するもの。

 単独では危険ではないかと。

 だからこそ変わり者と言われ。

 酷い時には、頭がおかしいとすら言われた。



 これについては、ソウシも否定出来ない。

 確かに単独での行動は危険だ。

 何人もの人間が協力した方が普通は安全だし楽になる。

 しかし、ソウシはあえてここに疑問を投げかける。

「仲間がいれば、本当に安全なのか?」



________________




 仲間と一緒なら安全なのか?

 何を馬鹿なと言われるだろう。

 だが、ソウシには大勢でいる事の危険の方が目につく。

 人が集まってるというのは、それだけで危険を抱えるものだと。



 大勢いれば行動をまとめる事が不可能になる。

 一人一人が勝手な行動をとれば、それだけで集団は崩壊する。

 ある程度の統一性は必要だ。

 そして、行動をまとめようとすれば、一人一人の意思を無視せねばならない。

 どうしてもここで不満がたまる。



 また、互いに協力できれば良いのだが。

 人間はそう簡単にはいかない。

 なるほど、持ってる能力や技術を上手くかみ合わせれば、最高の活動が出来るだろう。

 だが、実際にこれが出来るのか?



 それぞれの長所と短所を上手くかみ合わせるなど不可能だ。

 たとえ能力や技術は掛け合わせる事が出来てもだ。

 性格の違いはどうにもならない。

 反りが合わずに衝突ばかり繰り返すのが人間だ。

 そうなった場合、互いの能力で足を引っ張り合う事になる。

 最悪殺しあいになる。



 もめ事は日常茶飯事。

 人間があつまれば絶対にこうなる。

 そうなった場合にどう対処するのか?

 無理矢理お手々をつないで「仲直り!」と宣言するのか?

 幼児や児童にさせるように。



 馬鹿馬鹿しい話である。

 そんな事で人が仲良くやっていけるわけがない。

 不満がたまり、何時しか不幸になる。

 小さな不満は小さな事故になり、小さな事故は大きな損害となる。

 人間の集まりは、それだけで大きな問題を発生させる原因を抱えてる。



 気の合う人間同士で行動できるならまだ良いのかもしれないが。

 そんな人間と巡り会う事は不可能だ。

 気の合う人間というのは、そう多いわけではない。

 必ず相手のどこかに不満を抱くもの。



 一緒にいれば、誰もが何かを我慢する事になる。

 仲間に不快感を与えないためにだ。

 そうして不満を抱え込み、ストレスをためていく。



 では不満をかかえず自分をさらけ出せば。

 今度は周りの者達に不満を抱かせる。

 結果、やはり憤りが生まれ、それがどこかで爆発する。

 いつか必ず、どんな所ででもだ。



 大勢でいれば必ずこんな問題をかかえる。

 それでも集団を作ることに意味はあるのか?

 集団でいれば安全性を高める事が出来るのか?

 ソウシにはとてもそうは思えない。



 集団はそれだけで危険を内包する。

 いつ崩壊するか分からない。

 だから高圧てきにまとめようとする。

 不満を誰かに集中させて発散しようとする。

 学校における犯罪行動などがこれにあたる。



 学校犯罪。

 イジメなどと呼び方を変えてる問題だ。

 これらは標的になる者をつくって不満をそらす為に行われる。

 他にも、虐待が大好きな性質を持つ者の遊びとして行われる。

 このような事を片づけずに放置する事で、集団の大勢の不満を解消する。

 犠牲になるのは標的にした人間だけ。

 一人が死ぬ事で他の多くを活かす事が出来る。

 集団の統率方法として、日本でも広く行われていたものだ。



 もちろん、転生先のこの異世界でも同じ事は起こってる。

 虐待する対象を作っていたぶる事で集団の不満を解消する。



 そんな集団に入ることの何が安全なのか?

 むしろ、集団にいる事こそが危険の始まりである。

 いつどこで標的にされるか分からない。

 そうならないように上手く立ち回らなくてはならない。

 仕事や作業に使うべき能力を、人間関係に割かねばならない。

 それだけ手間と面倒が増える。

 これが集団というものだ。



 ソウシには全く理解が出来なかった。

 こんな面倒極まる集団になんで所属しなければならないのか?

 集団こそ危険が大きい。

 怪物と共に一緒にいるようなものだ。



 だったら一人で行動した方がマシ。

 少なくとも、怪物の一つから逃れる事が出来る。

 人間という最も身近にいる邪悪な存在から。



 だいたい、集団に所属すれば、そちらに時間をとられる。

 迷宮での活動中はやむをえないとしてもだ。

 休日になれば親睦を深めるだとか何だとかいって、酒盛りに宴会を開かねばならない。

 当然、強制参加だ。

 一人で自由にしている時間は無い。



 買い出しや訓練などで時間をとられる。

 様々な雑用もだ。

 集団の為に使いっ走りにされるのは当たり前。

 断れば虐待の標的にされる。



「そんなものに所属して何が安全なんだ?」

 ソウシには疑問しかない。

 一緒にいるほうがよっぽど危険ではないかと。



 こんな事をソウシは仲間に誘いに来た者に尋ねる。

 しかし、まともな答えを聞いた事はない。

 たいていは黙り込んで沈黙をするか。

 そんな事はないといって、我々は違う、こういう事をしてるんだと理想論を語る。

 理想論とは、嘘八百のデタラメの事。

 そんなものを語ってる時点で、我が集団は最悪のクズの集まりだと言ってるようなものだ。



 では一人で活動してるソウシは危険なのかというと。

 危険は危険である。

 迷宮に入ってるのだから。

 集団だろうが一人だろうがこれは変わらない。

 一人だから危険というのは、ソウシを丸め込もうとする言いくるめでしかない。

 詭弁ともいう。

 そんなデタラメを吹聴されても、事実は変わらない。



 ソウシからすれば、一人の方が安全でしかない。

 周りを人間に囲まれるという危険に比べれば。

 無理して集団を作る、集団に加わる利点が全く分からなかった。



________________




 とはいえ、ソウシも社会が必要なのは分かってる。

 人間、一人で全ての仕事は出来ない。

 誰かが食料を作り。

 誰かが日用品を作り。

 誰かがこれらを運んで人に届けねばならない。

 こうした協力があるから、人は自分の仕事だけに専念出来る。



 だが、年がら年中べったりくっついてる必要があるのだろうか?

 作業に必要なやりとりはあるだろう。

 だが、それは事務的に簡素にやりとりすれば良いだけであろう。

 何も親密さを醸し出そうとする必要はない。



 不思議なもので、こう言うと多くの者が怒り狂う。

 対立して敵対しろととらえるからだ。

 そんな事は言ってないのだが、理解されることはない。

 そういう者達は、一緒に行動しない者は全て敵だと考えてるのだろう。

 実際、親密さを強要する者達はえてしてそんなものだった。

 仲良くしないと癇癪を起こす。

 それは仲良くしない奴を敵と見なしてるからに他ならない。



 そんな考えの人間だからこそ危険だった。

 一緒にいる間はともかく、少しでも距離をおけば敵扱いしてくる。

 そんな危険な連中と一緒にいる理由がない。

 むしろ、最初から距離をおいておくのが一番良い。

 接点がなければそもそも攻撃はされないのだから。

 もっとも、こういう奴等は勝手に近付いてくる。

 そして勝手に仲間にしようとして、断った途端に敵になって襲ってくる。



「迷惑だよなあ」

 ソウシからすれば、そこまで団子のようにくっつこうとするのが理解出来ないが。

 そして、自分がやりたい事を強制してくるのが不可解極まりない。

 そのつもりはないという者の意思や気持ちを尊重せず。

 気持ちをなぜ踏みにじって自分の下につけようとするのか?

 しかも踏みにじってるとは思わない。

 一人でいるのが可哀相と勝手に決めつけてかかってくる。

 相手の事を考えない、他人と自分は違うという事が分かってない。

 やってる事は、そんな考えはとある存在そのものである。

 独裁者だ。



 こんな事しなくても世の中はまわる。

 仕事で必要な事務的なやりとりだけで十分だ。



 前世でもそうだった。

 仕事場では必要な会話もほとんどなかった。

 何かを伝える必要があれば、紙に書いてまわしていった。

 時代と共にこれがEメールなどになっていったが。



 しかし、それで仕事はしっかり回っていた。

 誰も何も喋らない、静かな空間。

 そんな職場がソウシには心地よかった。

 辿り着くまで、いくつもの職場から追い出されたが。

 辿り着いた先には天国があった。



 異世界の今も同じだ。

 迷宮では一人。

 怪物を倒し、魔力結晶を手に入れる。

 この結晶を売りさばいて金を得るのだが。

 その時のやりとりも簡素なもの。



「らっしゃい」という無愛想な挨拶。

 無言で渡す魔力結晶。

 それを計って、

「こんだけだ」

と金額を提示される。

 それで良ければ「それで」と言う。

 あとは金を受け取って終わり。

 会話らしい会話など一切無い。



 宿に戻っても同じだ。

 無言で受付をすませ、黙って部屋に戻る。

 食事が必要なら食堂にまわり、注文だけをする。

 あとは運ばれてくる飯を食べて、会計して終わり。

 会話らしい会話など一切無い。



 迷宮にやってきて以来、ソウシの生活はおおむねこんなものだった。

 挨拶すらろくにせず、作業や仕事に必要な会話しかしない。

 それで十分生活が出来ている。

 好んで余計な事を付け加える必要がない。



 こんな誰にも邪魔されない静かな生活を手放す理由がない。

 集団で迷宮に入り、外に出ても同行者と一緒。

 そんな気が狂いそうな日々を送る必要がない。

 なぜわざわざこの快適さを捨てねばならないのか?

 ソウシには疑問しか出てこない。



________________




 それでもソウシを引き摺りこもうとする者はいる。

 単独でそれなりの成果を出してるソウシだ。

 その能力を求める者はそれなりにいる。

 そんな者達はたいていこのように言う。

 みんなと一緒ならもっと稼げると。



「俺は今の稼ぎで十分だ」

 ソウシの答えは決まっている。

 迷宮に入ってそれなりの年月が経っている。

 レベルも上がり、それなりに強い怪物を倒す事が出来るようになってる。

 当然、得られる稼ぎもかつてより多い。

 安い土地を買って小さな家を建てる事が出来るくらいには。

 自活が面倒なので宿に泊まり込んでるけども。



 そんなソウシにとって、これ以上の稼ぎなどどうでも良い。

 レベルは上げておきたいとは思う。

 迷宮では何が起こるか分からない。

 より強力な怪物に襲われる事もありえる。

 そんな時に備えて、レベルは高いにこした事がない。



 だが、無理して上げるつもりもない。

 危険をおかさず稼ぎ、そのついでにレベルを上げられればそれで良い。

 ソウシが迷宮に入ってるのは、生活費を稼ぐためなのだから。

 生活が十分に出来るだけの金があるから、これ以上は特に必要ない。



「迷宮攻略もどうでもいい」

 探索者失格の言葉であろう。

 だが、なおも言いつのる者にはこうも言う。

 えてして、「でも、迷宮攻略の名誉が手に入るかもしれないぞ」と言われた時だ。

「そんなもん、どうでもいい。

 腹が膨れるわけじゃない」

 ソウシには何の価値も見当たらないものだった。



 名誉で腹は膨れない。

 誰かがもてはやすだけだ。

 だが、それに何の意味があるのか?

 賞賛は金にならない。

 少なくともソウシは名誉や賞賛による利益を見た事がない。

 歓声や喝采を浴びても腹は膨れない。



 なんの実利もない、ただの賞賛。

 そんなものをありがたがってどうするのか?

 顔や名前が売れて何が良いのだろうか?

 それがどんな利益になるのだろうか?



 迷宮を攻略すれば、確かに有名になれる。

 しかし、その有名人の話を見聞きするに、ソウシは利益が全く感じられなかった。



 迷宮攻略者は確かに裕福だ。

 だが、それは迷宮で稼いだからだ。

 賞賛を浴びて有名になったからといって、それで金が手には入ってわけではない。

 王様から勲章をもらったというが、それが金になるわけでもない。

 多少は報奨金が出たとはいうが。

 迷宮での稼ぎほどではない。



 つまるところ、名声や名誉なんてものに何の価値もない。

 すごい、素晴らしい、という言葉と同じだ。

 言うのは無料である。

 何も損はしない。

 だから言葉なぞいくらでも放てる。

 得られるのは気分の良さだけ。

 それなら、名誉なんぞいらない。



 第一、気分の良さが欲しいなら、迷宮で稼げば良い。

 積み上がった金や高めたレベルは決して裏切らない。

 名誉や賞賛と違って、腹を膨らませてくれる。

 住処を作り出す事も出来る。

 値段が付いてるものなら、どんな楽しみも出来る。

 名誉や賞賛ではこんな事出来ない。



 むしろ、名誉や賞賛など邪魔な縛りであり、足枷でしかない。

 何か問題をおこせば、

「あんな立派な人が何をしてる」

と貶される。

 自由が著しく制限される。



 というより、これが狙いなのだろう。

 名誉や賞賛という縛りをいれて行動を制限する。

 思うように操りたい。

 そんな思惑が名誉や賞賛の真意だ。



「なんでそんなものが欲しいんだ?」

 疑問を率直にぶつける。

 だが、これもまた答えが出て来る事はなかった。



 賞賛というのも考えものだ。

 代金も支払いもせずに人を動かす手段なのだから。

 そんなもので誤魔化されるわけにはいかない。

 迷宮攻略という至難の行動をするには。



「やりがい搾取なんかいらねえよ」

 お前を見込んで、これが将来のために、世のため人のため…………。

 様々な理由をつけて人を無料で使う。

 やりがいは確かに大事であろう。

 だが、利用するための手段でしかないのだから、こんなものを理由にするわけにはいかない。



 そもそも、やりがいなんてやってる本人が勝手に感じるものだ。

 他の誰かに与えられるものではない。

 この他から与えられるやりがいが、賞賛や名誉になる。

 こんなもの、働く理由にはならないのだ。



「だいたい、なんで他人にちやほやされたがる?」

 つきつめていくとこうなる。

 他人から評価されたい。

 他人によく思われたい。

 だから賞賛や名誉を求める。

 なんの意味もない無駄なものなのに。



 なぜ他人に褒められねばならないのか?

 そうしないと自分がおかしくなるのか?

 だとして、なぜおかしくなるのか?



 他人がいようがいまいが、自分の人生に関係は無い。

 絡んでこないかぎりは。

 そんな他人の意見や評価に何の意味があるのか?

 金になるなどの実理的な理由がなければ、意味はほとんどない。

 評価や評判がその後に様々な報酬に繋がる可能性はあるけども。

 しかし、評価の全てが利益に繋がるわけではない。

 殊に、それがたんに無料で動かしたいという時は。



 そんな賞賛になんの意味があるのか?

 ただ働きの理由にしかならない名誉にどんな価値があるのか?



 そんなものを求める事がソウシには理解が出来なかった。

 したいとも思わなかった。

 果てしなく邪魔でしかない。

 生きる上での傷害でしか無い。



 実際にこうしてソウシを引き摺りこむ理由に使ってる。

 単独行動を脅かしている。

 これだけで十分に危害を加えている。

 引きずり込む理由に使おうとしてる。

 それだけで十分にソウシの利益を侵害している。



「欲しいなら、お前らが勝手に頑張れ。

 他人を巻き込むな」

 欲しいなら、欲しがってる者が頑張れば良い。

 ソウシが頑張る理由はない。



 ソウシが頑張るとしたら、それは単独行動のためだけだ。

 他人というわずらわしさのない状態。

 これの為なら頑張れる。

 それを脅かすというなら、それは敵でしかない。

 そして、敵に容赦するつもりもない。



「これ以上邪魔するな。

 お前らに付き合う理由なんかないんだから」

 そう言ってソウシは立ち去る。

 絡んだ者もそれ以上は何も言わない。

 単独で迷宮に挑み、常に生還してる。

 そんな猛者を相手に強気に出る者はいない。



 ソウシを引き摺り混もうという目論見は、たいていこうして失敗する。

 もっとも時が経つにつれ、こんな事も少なくなっていく。

 面倒だからソウシが話を聞かないからだ。

 問答をするのも時間の無駄。

 無駄な事をするつもりはソウシはかけらもない。



________________




「病気だ、みんな仲良くっていう」

 みんな仲良し病。

 そんな病気にかかってる。

 ソウシにはそう思えてならなかった。



 いつでもどこでも常に一緒。

 そうでないといけないという頑なな考え。

 なぜそこまで団子になろうとするのか?

 理由が全く分からない。



 おそらく自分というのが無いのだろう。

 ソウシはそう考えている。

 自分一人でいる時間。

 好きな事をしてられる時間。

 それが無いのだろう。

 誰かと一緒に騒いでないとおかしくなるのかもしれない。

 ソウシにはさっぱり分からない感覚だった。

 どうしてそんな気持ちになるのか理解が出来なかった。



 いっそ、病気といった方がまだ分かりやすい。

 でないと説明がつかない程、団子のように固まろうとする。

 なぜ一人になろうとしないのか?

 孤独を楽しもうとしないのか?

 不可解極まる精神状態だった。



 とはいえ、ソウシとしては病気だとしてもそれで構わないと思っている。

 みんな一緒、みんな仲良く。

 そうしたいなら、してれば良いのだ。

 やりたい者だけで。



 問題なのは、一人でいる者を認めない事。

 無理矢理集団に引き摺りこむ事。

 これをしなければ良いのだが。

 みんな仲良し病は絶対にそうしない。



 絶対に一人でいる事を許さない。

 常に集団でいる事を強要する。

 こんな連中のせいで、ソウシは一人でいられる貴重な瞬間を失っていく。



「いっそ、迷宮に住んじまおうかな」

 ふと、こんな事を口にする。

 呟いてからソウシ自身が驚いた。

 直前までそんな事考えても思ってもいなかったからだ。

 だが、思いがけず漏らした声について考えていく。



________________




「…………悪くないな」

 あれこれ考えてみたが、悪い事とは思えなかった。

 なんで今まで思い付かなかったのかとすら思えるほどだ。

 迷宮に住む。

 そうすれば厄介な人間に絡まれる事はない。

 せいぜい、探索者と遭遇するくらいか。

 だが、その程度だ。



 問題はどうやって生きていくかだが。

 これは怪物を倒して態にいれる魔力結晶でどうにかなる。

 魔力の塊のこれは、人が生きていくためのエネルギーにもなる。

 治療や体力回復の魔術にも用いられるからだ。

 食事に比べて効率が悪いので、あまり行う者は居ないが。

 第一、稼ぎを得るために売りに出すのだ。

 無駄に使う事は出来ない。



 しかし。

 もし生活の為ならば?

 これで生きてくならば?

 そう悪い手段でもない。

 食事に比べて効率が悪くても、ならば大量に稼げばいいだけだ。



 そして、換金を考えなければ、そう問題もない。

 売り払う分を食事に使えば良い。

 それで十分もとは取れる。



 問題があるとすれば、衣類くらいか。

 こればかりは魔力でどうにかするのは難しい。

 だが、ならばたまに外に出れば良い。

 というか、迷宮内で生きていくなら、別に衣服など無くても良い。

 誰かに見られる事を気にする必要はないのだから。


「よし!」

 早速ソウシは動きだす。

 装備を持って迷宮へと向かう。

 そのままいつも活動してる辺りまで進み、怪物を倒していく。



 そして食事の代わりに、怪物が落とした魔力化生を使う。

 魔力を栄養・エネルギーとして取り込む。

 即座に疲労と空腹が消えた。



 これを何度か繰り返していく。

 一回の栄養補給でどれだけ保つのか。

 そして、どれほど消費するのか。

 残念ながら一般的な食事ほど効果はない。

 だが、問題になるほど魔力結晶を使うわけでもない。

 元は十分にとれる。



「これだ!」

 何日か迷宮に入って様子をみてみたが。

 健康状態に問題は無い。

 魔術で自分を鑑定し、健康状態を確かめてみた結果だ。

 少なくとも魔術では異常は見付けられない。



 そんな状態を一か月ほど続け。

 その間、魔力だけを取り込んでみた。

 体の動きにおかしな所はない。

 むしろ、以前より体の動きがよいのではないかとすら思える。



 念のためにその時点で持ち込んだ食料を口にした。

 魔力でくるんでいたので保存状態に問題はない。

 一か月ぶりの食事で胃腸が大丈夫か心配だったが。

 こちらもさして問題はなかった。

 ただ、魔力の摂取になれたせいか、食料はさほど美味しく感じられなかった。

 なんというか、栄養があるように思えなかった。

「こんなもんだったか?」

 久しぶりの食事には違和感があった。



 そうして一か月ぶりに外に出て。

 荷物の整理などを始めた。

 迷宮で暮らすとなれば、町に寝床を確保する必要がない。

 必要なものを迷宮に持ち込み、いらない物は捨てる。

 長年利用してきた宿も引き払う必要がある。



 とはいえ、さすがにこれは考えなおした。

 確かに今は必要がない。

 だが、今後また戻ってくるかもしれない。

 その時のために部屋をとっておく事にした。

 宿泊しない間の分の料金も支払わねばならないが。

 これは必要経費と諦める。

 それに、稼ぎに比べればそれほど大きな出費ではない。

 とりあえず一か月分ほど先払いをしておく。



 それからソウシは少しずつ迷宮への引っ越しを始めた。

 誰も訪れない、怪物しかいない場所。

 それを求めて奥へと向かう。

 自分が倒せるくらいの強さの怪物が出る場所で。

 なおかつ主要な道から外れた場所。

 そこに居を構えていく。



 始まった生活は快適なものだった。

 誰かに絡まれる心配もなく。

 食事のための怪物退治をするだけで住む。

 あとは宿屋の宿泊費用だけだろうか。

 稼がねばならないのはこの程度だ。



 念のためにレベルも上げるが。

 こちらもさほど必要はない。

 迷宮攻略を目指してるわけではないのだから。

 周りの怪物を倒せれば良い。

 また、極めて希な出来事であるが。

 極度に強力な怪物が出現する事もある。

 これに対抗できるくらいにはレベルを上げる。

 その為に怪物を倒していく。



 こんな生活を時が経つのを忘れるほど続けていった。

 外に出るのは宿屋を確保するためだけになりつつある。

 あとは衣服の補充か。

 洗濯は魔術で水を出して洗えば良いと気づけたが。

 どうしても長年使ってるといたんでくる。

 ある程度の間隔で補充は必要だった。



 ただ、宿代を支払い続けるのも面倒に思えてきた。

 なので、貯まった金を使って家を建てる事にした。

 探索者なら迷宮に近い所に購入するものだが。

 そんな必要がないので、迷宮から離れた安い土地に建てた。

 それも、さほど大きくも無い小さなものを。

 これで支払いは地代と呼ばれる税金だけになった。

 土地をもってるだけで家賃を強奪する政府というのはなかなかに強欲だと思いながら。

 だが、支払いは年一回だけで良くなった。



 住むわけでもないので、掃除なども必要ない。

 もし綺麗にしたいなら、人を雇えば良い。

 金はかかるが、これも年一回程度ならば問題はない。

 そもそも、使う可能性がないのだから、掃除すらも不要かもしれない。

 それでも家を建てたのは、荷物などを置いておく場所が欲しかったからである。

 荷物そのものがほとんど無いのだが。

 それでも、あれば何かに使うかも、という思いから最低限の家だけは建築した。



 こうして始まったお一人様生活。

 迷宮に住むという異様な生活は、その後も何十年も続いた。

 その間、ソウシは魔力を取り込んで生きていった。

 そのせいだろうか。

 老化らしい老化もせず。

 見た目はほぼ変わらないまま生きていった。

 ただ、さすがに何十年もすると、迷宮も攻略される。

 住処を失う事になり、退散を余儀なくされた。



「まいったな」

 久しぶりに帰った迷宮外の家。

 いずれ来るとは思っていたが、やはり迷宮が攻略されるのは残念だった。

 とはいえ、落ち込んでばかりもいられない。

 お一人様を楽しく満喫するためにも、別の迷宮に引っ越さねばならない。

 問題はどこにいくかだ。



「出来ればすぐに攻略されない所がいいけど」

 となると、あまりにも怪物が強すぎる場所になる。

 そういう所はさすがに遠慮したい。

 しかし、それ以外だと、またすぐに攻略されかねない。

「となると……」

 今後も長くお一人様を続けるためにはどうしたら良いか?

 さほど考える事なくソウシは決める。

「一番厳しい所に行こう」



 そうしてソウシは人類が知りうるもっとも危険な迷宮へと向かい。

 その入り口をくぐっていった。

 中にいる怪物は、確かに強力だった。

 だが、数十年間迷宮で暮らしたソウシの敵ではない。

 地味に地道に続けたレベル上げの結果、ソウシは人類が到達しなかった高見にのぼっている。

 そんなソウシには、難易度最高の迷宮でもさほど苦戦はしなかった。

 さすがに入り口付近の、この迷宮で最弱の敵が相手の時だけはだが。



 奥に進むと、更に強力な敵が出てくる。

 これが相手だと、さすがに倒すのも難しくなった。

 なので、まずは地道なレベル上げを行っていく。

 時間はかかるがかまわない。

 攻略が目当てではないのだ。

 少しでも奥で快適に暮らす。

 これだけだ。

 邪魔する人間のいない空間で。



 そこを目指してソウシは少しずつ少しずつレベルを上げて奥に進む。

 程よい所まで進むのに、更に数十年がかかった。

 そこでソウシは快適なお一人様生活を再開した。



「これこれ、これだよ」

 誰もいない、怪物だけがたまにやってくる迷宮。

 その静けさにソウシはうっとりとする。

 ようやくまた一人の時間を楽しめるようになったと。



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 その後、ソウシは一人迷宮の中で暮らす事になる。

 人類は他の迷宮の攻略で足踏みしていたからだ。

 ほぼ半永久的にソウシはお一人様を楽しむ事が出来た。

 それは彼が得た長大な寿命を費やす時まで続く。

 その人生を、ソウシは心の底から堪能した。





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