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ずっと一緒にいようねって、約束したのに、、、。

作者: 七瀬






“ずっと一緒にいようねって、約束したのに、、、。”



彼女は病気で突然、亡くなってしまう。

そんなのアリかよ!

なんで俺に何も言わないで死んじゃったんだよ!



・・・彼女は、“病気の事も俺にずっと内緒にしていた。”

病気だけではない! 

“彼女には、前の旦那との間に子供も居たらしいんだ。”

彼女は俺になんにも話してくれていなかった。

俺と付き合う時に、“前に一度結婚してた事は最初に俺に話してくれていた

から俺は完全に彼女を信用しきっていたんだと思う!”



俺と彼女との最後の会話は、、、。



『また明日ね!』

『うん、また明日。』




そんな、何気ない会話で終わっていた。

でも? 彼女が亡くなった事で、俺の知らない彼女が次々と現れる!

彼女は俺に、病気や子供だけじゃなく他にもたくさん隠していた事。

彼女が亡くなって、彼女には多額の借金もあったらしい。

彼女が若い時に、“ホストクラブにハマっていたらしく、ホストに多額の借金が

あったらしいのだが、そのお金はなんとか彼女がホストに返していたらしい。”

それでも残りは、彼女が亡くなった事で取り立てをする為に俺にホストが直接

会いにきたんだ!



『アンタが、アイツの“今彼?”』

『そっちこそ、誰だよ!』

『アイツがホストクラブで作った借金、返してくれないか?』

『・・・えぇ!? ホストクラブ?』

『“意外だろうな、見た目は清楚に見えるし、まさか? ホストクラブにハマって

た女だなんて誰も思わないよ!”』

『そ、それで、借金は、幾らあるんだよ!』

『まあ、残りが150ってとこか?』

『“元は幾らあったんだよ!”』

『3000万ぐらいあったんじゃないの? アイツ、俺が紹介した店で、

必死に稼いである程度までは返してくれていたんだよ。』

『“・・・紹介した店って? 風俗とか?”』

『いや? クラブだよ、ホステスが居る様な店だ!』

『・・・か、彼女はそんな仕事もしてたのか、』

『凄いだろう! しかも、その店で働いて半年で、NO1まで登りつめたんだぜ!』

『・・・た、確かに、美人だし、品もあるし、そ、そっか、そういう事か、』

『“アイツが病気になったのは、酒だと思うよ!”』

『・・・さ、酒?』

『アイツ、本当は酒飲めないんだ、飲めないのに無理に飲んでてさ、』

『“全部! お前のせいだろう!”』

『俺は店をアイツに紹介してやっただけだ。』

『わ、分かった、残りの150万円は俺が返すよ。』

『おっ、物わかりがいいね、オレ! そういう奴スキよ!』

『ちゃんと返済するよ、彼女の為にもな。』

『はいはい、分かった分かった、オレは金さえ返してくれればそれでいいんだ!』

『明日にでも金は返すよ。』

『あぁ、じゃあまた明日電話するわ、頼んだぜ!』

『・・・わ、分かった。』





・・・俺は、取り立てにきた男に次の日直接会って、現金150万円を

ホストに払って家に帰った。

これで彼女の借金は0になる!



ただ一緒に住んでいた部屋の整理をしていたら? 俺宛に書いた彼女の手紙を

俺は見つてしまった!

手紙の内容は、“前の旦那との間にデキた子供を貴方に引き取ってほしい”と

書かれていた事だ。

正直、俺は手紙を読んで【頭が真っ白になる!】

俺は今24歳で、結婚もしていないし! 俺とは血の繋がりもない彼女と

前の旦那との子供。

俺が引き取る理由が、本当にあるのか?

それでも、俺は彼女の最後の“遺言”として彼女の子供を引き取る事にした。

俺の家族は皆大反対したが、俺は決意は変らず!

既に彼女の子供は12歳になっており、反抗期を迎えている。

でも? 男の子だからどこか彼女の面影もアリ俺は子供かれ)と一緒に

暮らし始める事にしたんだ。




『“今日から俺が君のお父さんだ!”』

『誰が父親だよ! 僕は母さんの子ではあるけど、アンタの子供じゃない!』

『・・・そ、そうだな、まあ、初めっからお父さんは無理な話か、』

『これからもない。』

『キツイ事いうなよ~』

『・・・でも? 母さんがアンタと一緒に暮らすように言ったなら? 

一緒に暮らしてやってもいいよ。』

『“素直じゃないんだな。”』

『なんだよ、嫌なら出て行くけど、、、?』

『まあ、スキにしろ! でもここがお前の帰る場所だぞ!』

『・・・な、なんだよ、それ?』

『じゃあー飯でも食うか! 腹減っただろう?』

『まあね! でも何作るの?』

『焼きめし!』

『えーえぇ!? オレ、オムライスが食べたい!』

『分かった、俺がオムライス作ってやるから、卵とケチャップスーパーで

買ってこい!』

『・・・わ、分かったよ、はい!』

『1000円で足りるか?』

『十分、足りると思う!』

『じゃあ、行ってこい!』

『うん!』





・・・どうやら彼女は、“俺に最後に大事なモノを預けて行ったらしい。”

ずっと一緒にいようねって、彼女と約束したけど?

“今は彼女の血を引く彼女の息子と一緒に暮らしている。”

たまに俺は彼女の息子を見ていると? 彼女の面影に出逢えるんだ!

それなら、こんな生活も悪くないなって。

“俺が愛した女の息子なら、俺は一生愛せると思うんだ!”


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