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~序章~



 2021年10月23日  


 佐賀県唐津市


 小さな町に奇妙な服装をした者たちがせわしなく走り回っている。

全員がプロテクターのようなものを身に着け、剣を手にしている。街で生活するには物騒な出で立ちであり、平時であれば警察に通報されることは間違いないだろう。

しかし今この街は異形の集団に襲われておりそれどころではない。

通信機を扱っていたものがその場で大声で指揮をしている人物のもとへ走り寄る。

「斥候班より報告!敵接近距離約10000数800を超える模様。種類については猿型、盾型、魚頭型を確認」

 指揮官の男はその情報を聞き声を張り上げる。「全員注目!敵勢力はもうすぐこの防衛線に到着する。30分後に防壁構築を終了し迎撃態勢をとる。まだ第1騎士団や政府機関による市民の避難が終わっていない。この防衛線が破られると市民の避難に大きな支障が出る。何としてもこの防衛線を維持するぞ!」

 周囲にいたものは指揮官のことばに応え作業の仕上げへと移る。その中の一人の若い男が指揮官へと近づきこう尋ねる「山口隊長、我々は本当に奴らを止められますかね」その問いに対し「冴津か。極めて困難だろうな。というより止めること自体は不可能だ。ここにいる人員はわずか60名程の2コ騎士隊しかいない。それに対し敵は13倍だ。数が圧倒的に違う。だが我々の目的は時間稼ぎだ市民の避難や後方の部隊の体制が整い次第すぐに後退する。それまでの辛抱だ。」と山口は返す。冴津と呼ばれ男は了解と返し作業に戻っていく。

一人になった山口は「頼むぞ」とここにはいない仲間たちに向かい呟くのだった。


 それから1時間後バリケードの補修作業を終え、全員が防御戦闘の配置につき敵の到着を待っていると遠方から2両の白いマイクロバスが1両の市営バスを挟むようにして近づいてくる。白いマイクロバスはここからさらに敵方側で紹介を行っていた味方だ。先ほどの敵情の報告をした斥候班である。バリケードを車がギリギリ通れるくらい空け味方を通す。車両の中には彼らと同じ服装をした者たちだけでなく普通の服装をした人たちも多く乗っていた。斥候班は後退の途中に市民を避難させたのだろう。バスに乗っているものはみな大きな負傷をしているようだった。斥候班の人員もかなり負傷しているようだった。

 最後尾のマイクロバスが止まり山口が近づき先頭の席に座っている物が山口に話しかける。「斥候班長の佐藤です。敵はここから約5000の位置まで迫ってきています。あと1時間もすればこちらも敵と接触すると思われます。」「了解。情報感謝します。そちらはかなり損害を受けたみたいですね。」「ええ、見てのとおりです。敵は単体であればなんとかなりますが何分にも数が多い。我々の人数では避難民を抱えて子kまで下がれたのも奇跡です」「そうですか。ここは我々が何としても食い止めます。避難民と負傷者を速やかに送ってやってください。」と山口は返す。佐藤は「ご武運を」と言い残しマイクロバスは出発する。

 マイクロバスを見送った後山口は部下たちに最後の檄を飛ばす「敵は目前に迫ってる。その数は多い!恐怖するも多いだろう。だが我々のうしろには多くの力ない市民たちがいる。我々には‘力’がある!彼らを守るための。そして奴らに抗うための!我々の力奴らに見せつけてやるぞ!」

 部下たちは指揮官の檄に全力で応える。自らの勇気を体の底から絞り出し、恐怖心を消し飛ばすかのように・・・


 斥候班が離脱してから1時間が立った。敵が到着すると見積もられる時間になった。20分前から山口は警戒を厳とするよう命じた。隊員たちは緊張した面持ちで敵方を見続けている。まだ敵の姿は見えないがいやな気配が迫ってきているように感じる。誰もが口を開かず永遠とも思える時間が過ぎている。

 静寂を破り双眼鏡を除いている隊員が叫ぶ「前方キョリ約1000敵出現!」注意喚起された方向を見ると遠くにうごめく何かが豆粒のように動いており、それはかなりの速度で増えている。山口は双眼鏡を覗き異形の姿を確認する。「総員遠距離戦闘用意!十分に引き付けてから攻撃する。号令を待て」

 山口の指示を聞き隊員たちは身構え、あるいは弓を構えるものもいる。すると全員のこぶしが光りだす。

赤、黄、緑、青など人によって様々な色に輝き始めた。そんな変化に気づいていないかのごとく異形の集団はこちらへ向かってくる。700 600 500 徐々に敵はその数を増やしながらこちらとの距離を詰めていく。敵が300mの距離に迫ったとき山口は大きな声で号令を発した。

「撃て!!」

小説初投稿で拙い文章ですが読んで下さりありがとうございます!

これからも頑張って更新していくので誰かが一人でも読んで下さったらうれしいです。

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