異世界に転生しちゃいました。
3話目です。やっと異世界です。
-暗黒大陸 始まりの町「ファースト」古びた神殿・神託の間-
「うぅ、ここは?さっきの光はいったい?」
起き上がり辺りを見渡すが暗くて何も見えない。
「何にも見えない、えっとメニュー、メニューっと。」
何時ものように右手をかざすと、目の前に見慣れたメニューボードが浮かんだ。
「メニューが出たってことは、ここはゲームの中ってことだよね?んー、明かり無いと周りの状況わかんないな。インベントリにランタンが在ったはず。にしても吸血鬼族だから夜目がきくはずなんだけどなぁ?」
どうなってるんだろ?と疑問に思いつつインベントリからランタンを取り出す。
火を着けるとようやく辺りの様子が見えるようになった。
「んん?ここって、始まりの町の神殿じゃん!何で今さらこんなとこに?ゲームのバグかな?」
改めて見渡して見てみると、そこは、ゲームを初めて一番最初に降り立つスタート地点の神殿内部にある神託の間であった。
「う~ん、とりあえずGM呼んだ方がいいのかな?てあれGMコールできない!?え、え~と?ロ、ログアウトッ、ログアウトは?」
ログアウトの項目を探してメニューボードを隅々まで見てみるが、画面の何処にもログアウトの文字は見当たらなかった。
「うそ…何で、まっまさかの唐突なデスゲーム化!?それともガチの異世界転生とか?・・・あっあり得ぬぇから!!」
叫びながら近くの壁に頭を打ち付けた
「いっ痛ぅぅぅ!?こ、このリアルとしか思えない痛みは、はっ、ゲーム、じゃない………!?」
私がプレイしている「light or dark online」LDOでは痛覚に関しては、ある程度の制限が掛かっている。これは、LDO内での戦闘でダメージを受けた際、現実の肉体に掛かる負荷を考慮しての措置である。
まぁ、中には敢えて痛覚設定を弄くり、痛みにまでリアリティーを追及する変たi……変わったプレイヤーもごく稀に存在するが、これは、置いておこう。言っておきますが私は、自ら痛みを求めるような特殊思考は持っていない!むしろ痛いのは嫌ですから!断じて違いますからね!
………とにかく!LDOでは基本的には痛みをほとんど感じることはないので、ここはLDOの、ゲームの中ではなく現実ということなのだろう。
「はぁ~、ガチかぁ、ガチなのかぁ~、………はぁ、とりあえずこうしててもしょうがないし、外に出て見ようかな?」
ぼやきつつも私は、外に出ることにする。幸い神殿の内部は、LDOで訪れた神殿の構造と変わりなく、迷わず神殿の外へと出ることが出来た。
「おー、やっぱり間違いない、ここは始まりの町ファーストだね。序盤の頃は随分とお世話になったからねぇ。いやーなんとなく懐かしいねぇ………はっ!さっきはよく確認してなかったけどステータス!」
慌てて自分のステータスを確認する。
「……………ふぅ、どうやらLDOのステータスそのままみたいだね。これってつまり、強くてニューゲームってこと?お金も装備もそのまんまみたいだし、契約した召喚獣達もちゃんと確認できる!あっ!でもプレイヤーホームの項目が無くなってる!」
ステータスを確認しているとスキルや称号、装備、所持金等はゲーム内での状態そのままになっているようだ。だがプレイヤーホームと周辺の領地に関する項目は無くなっていた。
「だぁー、あの古城手に入れる為のクエスト超苦労してクリアしたのに~、周辺の森の領地だって頑張って開拓してたのにぃ。はぁ~~。」
そうしてしばらく落ち込んでいると。
「あの~、どうかされましたか?さっきから神殿の前で何を?」
質素な衣服に身を包んだ魔人族のおじさんが声を掛けてきた。
「うぇっ!?あっいえ、何でもありません、大丈夫ですのでお構い無く。(しまった!さすがに目立っちゃってたよね。)」
「はぁ、それなら良いのですが。ここの所何やら物騒ですからね。最近は毎日神殿へと足を運んでは、祈りを捧げているのですよ。」
「なるほど。すみません、お邪魔になってましたね。」
そう言い謝罪した後、その場から離れる事にした。
(う~ん、これからどうしようかな?とりあえず何でもいいから情報が欲しいな~。となると、やっぱり冒険者ギルドっしょ!)
記憶の中にあるマップを頼りに私は、冒険者ギルドを目指すことにした。
(そー言えば、あの光が現れた時、側にいた勇者プレイの子達どうしたんだろう?私みたいにこっちの世界に来てんのかな?まっ!来てたとしてもまさか、異世界に来てまで勇者プレイはないでしょ。)
※注※主人公はまだ混乱しててアバター(男)の体になっている事に気付いていません。次は勇者サイドの話になるので、主人公が気付くのはその次のお話になります。




