OK
題名考えるのなんかいいやってなってこうなりました。反省はしてます。多分明日になったら忘れますけど。
「じゃあ一旦整理するよ」
「うん」「ああ」「了解」「サー!」「おー」『は、はい』
「さっきダムに墜落したこれは遠くの星の探索機。そして『0627』さんはその操縦者」
「はい質問!」「後でな」
勢いよく手を挙げたのはノブ。まあ十中八九九分九厘『0627』のことだろう。俺だって気になることが多々ある。
しかしここは一旦セイのまとめを聞いておきたい。
「コホン、では続けるね。『0627』さんはとある企業に勤めていて、行方不明のお姫様の捜索を依頼された。そしてこの機体に乗って銀河中を探し回っていた。けれど原因不明のトラブルで思考停止、制御不能となった探索機はこの星へと墜落した。で、いいですか?」
『はい、概ねそんな感じですね』
『0627』の確認が終わると、ノブが挙手の了承を求めて見上げてくる。俺はその視線に頷いて応える。
「はーい!質問!」
「はいノブ、どうぞ」
「なんで機械のなかにいるの?」
『えっと、お姫様を探すといっても銀河はとても広く、並の数では見つかりません。しかし人手を増やせば増やすほど、食料や水などの物資が必要になります。そこで、弊社が研究していた【|一時的人工知能化(t AIfy)システム】というものが取り上げられました。簡単に言うと、人間のデータ化って事ですかね。これなら機体のサイズも抑えられ費用がさらに削減できます。そして、3000のAIによる姫様捜索作戦が実行されました』
「で、墜落」
『です...』
ヤトの容赦ない一言で『0627』は落ち込む。とてもAIとは思えない。この星が衰退しているのもあるだろうが、ここまで科学力に差があるものなのか。感情も思考回路も数値として観測できるものなのか?
『あの~、ちょっといいですか?』
今度は『0627』からの質問だ。
『ちょっと私を掲げて、ぐるりと回ってくれませんか?』
?意図がわからない。まあいいか。
言われた通り、タブレットを頭上に掲げその場で回ってみた。
「これでいいか?」
『ええ...ありがとうございます。もう降ろしてもらって大丈夫です...』
ああ、カメラ機能か何かでこの周囲の状況を確認したのか。まあ、墜落したのがこんなボロ星では落ち込むのも無理はないか。
「で」
乱雑で、粗暴な雰囲気をまとった一文字に、この場の全員の視線が一ヶ所に集まる。我らがリーダーヒロである。
「どーするよ、これから」
質問の矛先は白のタブレット。その威圧的な声に言葉が詰まる。
十何年も一緒に暮らしてきた俺らからすれば、 体が冷えてテンション下がってるだけだとわかるがな。
しかしそんなことはつゆ知らず、タブレットはおずおずと震え声を出す。
『えっと...できれば、帰りたいな~って、思ったり...』
まあ、そうだろうな。誰だってそー思う。俺だってそー思う。
しかし、そこから先の言葉は予想外だった。
『実は、私たちAIには、タイムリミットがありまして...。一年以内に本社に定期連絡をしないと、元の体が廃棄されるといいますか...』
「ブラック企業だ!それ知ってるよ!」
それは、なかなかに過酷な状況だな。流石に言葉に詰まる。
ここまで無言を徹していたクラが、途切れ途切れに発言する。
「なんで、そんなこと...」
『えっと、まあ意識の抜けた体は死体同然ですからね。永久に保存させておくのも無意味ですし。あっ!勿論火葬はしてくれるそうです!』
なんで本人が一番ダメージ少ないんだよ。やっぱ星によって文化とか価値観とかも違うのかな。
『けれど、やっぱり生きているんだったら体は欲しいですね』
まだ、その欲求があるだけマシか。
だがその望みを叶えるのはいささか難しいだろう。
「一人ならな」
元気の戻ったヒロが言った。ナチュラルに心読めるんだよ。
そして、あっけらかんと言った。
「なあ皆、この星出ない?」
「うん」「ああ」「いいよ」「サー!」「おー」『えっ?』
そして皆も軽く返す。やはりいいメンバーだなコイツら。
前回に比べたら短めですな。