63/70
姉の嫉妬
竜聖が誕生した後、わたし達は竜聖にかかりっきりになった。
「ま~ま」
「ごめん、ちょっと後でね」
こんな会話が親子で交わされるこども珍しくはない。
何せ竜聖は竜樹様の跡取りとなる。しっかり育てていかなくてはならない。
だからなのだろう。今日、妹の叉喜がたづねてきた。
「大姉様、おひさしぶりです」
「ええ、それで今日は何ようですか?竜聖が……」
「大姉様の子は竜聖様だけですか?先日竜華様が私の所に文を寄越してきました。親に構って貰えなくて寂しいですって。確かに私達姉妹はお母様に構って頂けませんでした。そして、私達はそれを悲しんでいた……」
「わたし……」
「確かに竜聖様はこの国にとって大事なお方。されど竜華様をないがしろにしてはなりません」
そう言って叉喜は帰っていった。
「ま~」
「竜華……貴女叉喜に文を出したそうじゃない」
「……だって」
「ごめんなさい竜華。貴女もわたしの娘なのです。もう少し構ってあげるべきでしたね」




