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立后

 次の日、竜樹様の戴冠式とわたしの立后が行われた。

 国民達は新たな王の誕生を歓迎しているようだ。

 流石は建国してから一番人気とも言われている竜火様の息子である。


 そしてわたしは朗々と響き渡る大臣の声を聞きながら逃げ出したいという欲に耐えていた。

 凪に側妃の座を押し付けたとはいいわたしのやらなければいけない事は変わらない。

 竜樹様が即位した今国民が望んでいるのは子供、特に後継ぎとなる王子だろう。

 わたしは子を抱くのが怖いのだ。お母様と同じ事を、王になる身分の子にしてしまったら……。

 取り返しのつかなくなってしまう。


 以前、大和にいったときに言われた予言を思い出す。予言に……振り回されるのは子供ではなく、わたしだろう。

「蝶、どうした」

「何でもありませんわ。気になさらないで下さいませ」


 それでもわたしは進んでいかなければならない。

 自分の気持ちを押し殺して。

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