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嗚呼、わたし夢を見てるんだー


“わたし”が覚醒したのは成田なりた蝶里ちょうりという少女の中。周りには空也くうやじっちゃん。(成田蝶里の実のおじいちゃんという設定らしい)。成田蝶里の年の離れたお姉ちゃんの成田なりた明弥あけみ。其れから成田蝶里の幼馴染みの竜永りゅうえいいつき。じっちゃんに絵本を読んでもらっている最中のようだ。

「お妃さまは……」

現状の把握らしき事はした。後はどうやったら本当の“わたし”に戻ることが出来るか……だ。じっちゃんを見ていたらお父様に。明弥を見ていたら皇后様に。何より樹を見ていたら竜樹様に会いたくなった


『帰らなきゃ』

“わたし”の言葉は成田蝶里には届いていない。

『わたしの居場所は此処じゃない』


“わたし”の意志とは関係がないようにじっちゃんが語る物語は続いている。

「お妃さまは戦場に出ることに成りました。まさかあんなことが起こるなんて思わずに」

何処か聞いたことがあるような物語。このなつかしい感じの物語の正体は……?

「なあ、蝶里。ぼーっとしてどうしたんだ?いつもは真っ先に食いつくのに」

「ううん、何でもない」

「そうか……。ならいい」


「お妃さまは毒に倒れてしまいました」

そうか、この物語の主人公は“わたし”なんだ。

「今日は此処までじゃのぅ」

「えー、おじいちゃん何で?こんなに良いところなのに‼」

「それはのぅ、明弥。お前さん今から塾だしのぅ。何より明日からのお楽しみが無くなってしまうのはもったいないしのぅ」

「えぇ!?もうこんな時間?行ってきます!」

まだ起こっていないことだから語りようがないとも言える。

「それじゃあ僕たちも帰ろっか」

「そうじゃなぁ」


成田蝶里の中から“わたし”が抜けていく。

『置いてかないで』

“わたし”の言葉は届かない。


いや……。


成田蝶里が振り替えって、

「バイバイ」

って手を振ったような気がした。

『バイバイ』

“わたし”も手を振り替えした。


そして“わたし”の意識は遠のいた。其は夢から覚める前触れのように……。


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