竜岳の反乱……人質
「貴妃様、人質の居場所を突き止めました。ご案内いたします」
わたしを呼びに来たのはかつての部下の一人の庸錘斜。
「神子様」
「……だぁーかーらー、神子様は止めろって」
以前にしたような会話を交わす。ちょっと昔を思い出して泣けてきた。でも、今感傷に浸っている暇はない。
「案内してちょうだい」
「……随分、警備は薄いのね?」
「そうですねー。異様に薄かったのでさっさと捕らえて取り調べ中ですー。今ここに要るのはうちの奴らですよー」
「あっそっか」
軽く言葉を交わして、警備の先にいる少女を見る。一人で膝を抱え込んで、下の土をずっと見詰めている。
「人質は……3人と聴いていたのだけれど」
「其れが……」
ふと膝を抱え込んででいた女が顔を挙げた。
「あんたが、あんたが父さんと砂玖姐さんを殺したのか?」
「そういうことをいうと言うことは貴女は凪さんですね」
恐る恐る庸錘斜が進言してくる。
「姜雅豊様と丁砂玖様は凪様を庇われてお亡くなりに」
「そう。わたしは周胡蝶。貴妃の地位を頂いております。皇帝竜火様の名代で来ました」
少女……凪は予想外の展開に驚いたのか、其れがまるで癖のように長い前髪を耳に掛けた。
「瓦南じゃない……?」
「ええ。貴女は此れからどうするの?」
「決めてな……ません」
「そう。ならわたしに引き取られて見ない?」
「お願いいたします」
わたしはあわよくば自分の駒として使えるように彼女を引き取った。
「錘斜、暫くこの子をみといて。根本を叩いてくる」




