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謁見
一年間の最後には皇帝……翠竜火様の御前で挨拶をするのらしい。
「次は神降省の挨拶です」
とは言うものの実際に挨拶するのは竜毅様でわたし達は後ろで控えているだけなのだけれど。
「竜樹」
「……何で御座いましょう?」
「神降省の周胡明はいづこに?」
油断していたら指名された。
「わたし……です」
「お主か。先日の御前試合で珀 玲洞を破ったのは」
「左様に御座います」
この時までわたしは来年のことを考えて居なかった。居たとしても覆されることとなっただろうけど。
「周 胡明に配置がえを命じる。来年皐月から弥生まで武官として禁軍に入るように」
「恐れながらっ、周 胡明は私の部下です。私は何も聞いては降りません」
「竜樹。お前は私の決定を覆すほど偉いのか?」
「いえ……」
「とにもかくにもこの決定は覆さぬ。皆のもの良いな」




