名月
長月と言えば名月である。特に実家の庭で見上げた月はことさら美しかった。
「ってなわけでお月見しませんか?……なんですか?そんな変な顔しなくても良いじゃないですか。」
「胡明君」
「胡明様」
「胡明」
「「「お前がそんな風流なことを言うなんて。いつもいつも武芸の鍛練ばっかりしている癖に」」」
「まぁまぁ、この者の言っておる事も一理ある。今宵はちょうど晴れておる。今宵ばかりは月見でもして、羽を伸ばそうではないか。なぁ、帥竜毅?」
此の方は長月神様。なんと言うか……こう威厳がある女帝?みたいな感じがする女神様である。
「長月神様。別に胡明君の意見が悪いとは申しておりません。寧ろ風流を楽しむことは良いことであると思います。しかしですな、普段の素行を考えると……」
「だったら呑もうではないか。今宵は名月であるぞよ。新人達よ、酒とつまみを用意せよ」
皆、酔ってるのだろう。たぶん、わたしも。
竜樹様は笑い上戸。笑いが止まらなく、さっきからずっと笑ってる。
弓牙は寝落ちた。しかも一杯飲んだだけで。酒に弱いらしい。
夜雲は泣き上戸。昔から6杯を過ぎると泣き上戸になる。最早気にしない。
そして、長月神様は……
「……なんと、胡明は酒に強いな。私にここまでついてこれる者は少ない故」
わたしと呑み比べをしていた。
でももうわたしは限界に近い。
花より団子。
ならぬ
月より杯。
正にこの事。
最終的に寝落ちた4人を見て長月神は呟く。
「こいつらどうしてくれよう」
たたずむ長月神と寝落ちた4人を朧に照らしながら、夜は静かに更けていく。
いつも読んで下さってありがとうございます。今回はお月見編です。胡明(胡蝶)さん以外とお酒強いんですね。えぇ。完璧に日常回でした。
ブックマークが増えてることに先日気がつきました。ありがとうございます。
官吏1年目がもう少しで終わる予定です。其に先立ちSSを書こうと思うのですが何がいいですかね?読者様のご意見がございましたらお寄せください。来なかったら適当に竜毅sideの何かを書きます。よろしくお願いします。
では来週お会いしましょう。では




