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「なぁ、この船はどこに向かってんだ?新大陸とかいってはいるがよぉ。」
「知ってんじゃねぇか。」
「いやいや、目的さ、知らんのさ。」
「そりゃ、大陸を征服して人が住む場所を増やすためだろうがよ。」
「そりゃぁ知ってるさ、だからこんだけ人いるんだろ?」
「3000人、よく集めたさね。知ってるか?」
「教団長だろ?知ってるさこんだけ有名になりゃあ。」
「もう7日缶詰ときたもんなぁ。」
「オルケー教を広げるため、良い名目なもんだなぁ。」
「飯食ってるんだから文句言わんときな。しっかし、魔法帆船で15日たぁ、遠いこったぁ。」
「俺ぁよく仕組みがわかんねぇんだが、風があるときゃ帆、MPあるときゃ風魔法ってかぁ?」
「あぁ、普通の船より2倍は早いってぇ話さ。」
「あー女はいるかなぁ。」
「男ばかりだもんなぁ、これで女いなかったらどうすんだろな。」
「外から見ただけいうしなぁ、どうすん、強いモンスターばっかだったらさぁ?」
「そりゃ天下の護衛騎士団様のおでましさぁ。」
「そりゃそうか、はぁええ女いるといいんだがなぁ。」
「本当それさな、隣の奴さマスかきやがってさ。ちったぁ我慢しろってぇ話だよ。」
「うわぁーそれは災難だな、労働が少ないんが問題だと思うんよ。」
「疲れて寝るだけのほがマシだな、うん。」
「いい暇つぶしないんかね、もう雲の数数えんのも飽きたわ。」
「腕相撲でもするかい?」
「よしとくわ、アンタレベル90やろ?俺50しかないんで歯が立たないっすわ。」
「いやいや力に振ってるわけない、基本体力だぞ?」
「死んだら元も子もないもんなぁ、これでうまくいきゃぁ土地と金だろ?」
「それと名誉もついてくるぜ。」
「こりゃ女喰い放題ってわけだぁ、いい商売だよ。よかったわ志願しといて。」
「うちは妹に泣かれてな、兄ちゃん、会えなくなるん?ってなぁ。」
「うわーアンタ似の妹とか嫌だわぁ。」
「お?何だと?やんのか?」
「いいなぁ、暇つぶしにいっちょやるかぁ。」
「ふぅ、はぁ、いい汗かいたなぁ。」
「いい拳持ってんじゃないか、よくもそれでレベル50だ。」
「これが必殺技や、こりゃモンスターいても一発すなぁ。」
「何を馬鹿なことを、あはは。」
「そいや、アンタディセ生まれだっけか?」
「ん、まぁそうだがなんか?」
「90まではどうやってあげたんか?ダンジョンかい?」
「そうやな、なんか前2人組いてさ、踏破したんよ。そしたら階層が増えたんだよ。今まで30階層くらいしかないんが100階層近くまでできたっぽいんよ。」
「レベル高いんけぇ?」
「そりゃそうさ、Bランク近辺でもいい感じって話さ。」
「そりゃぁまた極端な、俺もいきゃぁ良かったわ。」
「ヴァレヌか、出身地、そうだよな?」
「そうさ、良い街さ、良い街になったわ。」
「それ変えたっていう噂の男はどうなったん?」
「あぁ、ルートな。」
「そんな名前なんか。」
「まぁそれも偽名ってか本名じゃないんよ。本名は誰も知らんさ、本人以外は。いや、お嬢なら知ってるかもしれんがなぁ。」
「そりゃ一緒にいたって噂の女の子かい?」
「そうそう、それにしても“8翼”入りしたって話さ、もっと仲良くなっときゃよかったわ。」
「今は何だっけ。」
「何が?」
「名前よ、名前、通り名ヴェルトってんは知ってるが。」
「逆よ、逆。名前ヴェルトって与えられたんよ確か。通り名は何だっけか、“四色”だっけか。」
「あぁ、そうそうそれだそれだ。赤青緑黒だっけかぁ。」
「そうそう、また会ってその由来聞きたいわ。何故なんだろな。」
「んあぁ、そろそろ休憩も終わりか。」
「いやぁ休憩っつうのはもっと短いこと言うんよ。これじゃなぁ。」
「帆しまうだけが仕事じゃぁなぁ。」
「行くか。」
自分の完全に趣味で初めたこの小説、おかげさまで年内までずっと更新できました
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