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或る世界の軌跡  作者: 蘚鱗苔
1 召喚、地固め
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ちょっとどうしようもなくおかしな点があったのでそこを改訂しました レベルのところです

 1 日、休憩してダンジョンへ。所持モンスターが、3体に増えた故か、15、16階層は、もうほぼ魔法を自分が使わなくても、いいようになった。

 そんな状態で、十数日。基本的に、15から17階層までの依頼を受注しつつ、20階層や21階層、それより下の階層を、少しずつ探索していく。ギルドにある依頼は、25階層までのモンスターが対象だそうで、それより下の階層になると、完全に自由な探索になるそうだ。一応、踏破が、Bランクへの昇格試験だが、最悪走り抜け続けてもいいらしく、以前そういう風にして踏破した人がいるらしい。

 ガルムは、レベルが30に到達したため、上位種になった。亜種は選択肢になく、上位種であるダークウルフにできるだけ。進化させると、大きさは一回り大きくなり、体のモフモフさはそのままに、尻尾がよりふさふさになった。



 現在、昼過ぎ、自分は24階層にいる。総集編といわんばかりに、21階層や22階層は今までのサラダボウルだった。23階層は、先ほど踏破したが、中級中位、ケイブマンティスが闊歩していた。体長1メートル強の巨大なカマキリで、おそらく懐かしのプルミエの南の森にいたのはこれの亜種。鋭利な鎌が驚異だが、遠距離から攻撃していれば、安全だった。

 24階層も、ケイブマンティスの住居だが、23階層までが迷路のように、入り組んでいたのに対し、ここは、一本道、まるで14階層のような。曲がり角はあるが、今のところ、20分ほど歩き続けた結果、全く枝分かれはない、これからもないのではないだろうか。ケイブマンティスが、23階層より少ない数ながら生息していること、これらが14階層との相違点。

 その後、20分ほど歩いて、扉の前へ。今回は、何がでてくるのだろうか。ケイブマンティスが大量か、それとも今までのモンスター総集編か、どちらにしろここを通る必要があるわけで。

 

 扉を開けると、14階層と同じように広間になっていて。直径40メートルほどの円状の広間、歩き出す、上は10メートルはあるだろうか。扉がまた後ろで自動的にしまる。閉まり終わると同時に、物音が上からきこえ、天井の一部がずれて、何かが生み出されようとしている。頭、だろうか、まるで蛇のような生き物が隙間から出てくる、刹那、目の前に落ちてくる生物。段々と体を伸ばしていく。体長5メートルほど、ベルトのような体形、長い長い胴には虫の足が大量についていて、恐らく頭だろう、こちらを向いた先端部分の下側には顎、頭頂部からは長い触覚。反対側にも、触覚が短いながらもついていて、すこし向きを変えるだけで広間に響く、かさかさという音。足はおそらく100本あるのだろう、これが自分の想像した通りの生物であれば、だが。それにしても、洞窟が薄明り程度で助かった。

 体長5メートルほどの巨大な百足が、自分の目の前に居た。距離は、5メートルほど、急いでバックする。落ちてきた衝撃か丸くなっていた百足も10メートルも離れるころには、それを解いていて。どうやらこちらを知覚しているのかゆっくりと近づいてくる。


 「ガルム、お前は下がっていろ、シェム、射程に入ったら麻痺の煙を、毒は撒くな、おそらく効かないだろう、テンも射程に入り次第フレイムを放て!決してまとまるな!」


 指示を出し、自分もダークランスを2本ほど投げつけ、距離が5メートルほどに来た時点で、すぐにフレイムランスを放つ、放つ、放つ。麻痺の煙が、百足を覆う、大きすぎる故半分ほどだが、そこに、フレイムランスを追加で3発放つ。昆虫系モンスターには、火魔法は効果的、それが今までの経験でわかっていた故の行動。

 煙の中から、百足が勢いよく飛び出してきて、3発目のフレイムランスに直撃する。それでも動きを止めず、相当なスピードで近づいてくる。地球にいたころ、10センチほどの百足でさえ、素早く近づいてくるのが怖かったというのに、今は5メートルほどのものが、もっと速いスピードで、近づいてくる。生理的な嫌悪、鳥肌が立ち、寒気がする、そのせいか、反応が遅れ、こちらに突撃してくる百足を避けるのが数瞬遅れてしまう。胴が長い故、頭付近は避けられたが、狙ってやっているのか、頭が自分の横を通過した瞬間、進行方向左側に急激に曲がり、尾に近い部分を滑らせ、それが直撃する。トラックが交差点を曲がるときによく発生する、オーバーハング、それが百足で実践されたような感じ、したたかに打ち付けられた自分は、4、5メートルほど吹き飛ばされる。腹に当たったため、息ができない、うずくまり、顔を百足に向けるだけ。向きを変え、またこちらに向く百足、次は避けられないだろう、冷や汗が背中から噴き出す、刹那、火の玉が百足の顔を直撃、バランスを崩し倒れた百足は、パニックを起こしたのか、少しもがく。どうやら、テンがフレイムを当てたらしい。


 「よくやった、さぁ、終幕にしよう。」


 手に入った少しの余裕、なんとか息を整え、立ち上がる。百足のほうも、体制を立て直し、テンを一瞬確認しつつこちらを向く。どうやら、一番の敵は自分だと判断しているらしい、レベルも一番高いので、あながち間違いではない。MP節約なんてしていられない、フレイムランスを乱射する、テンとシェムも思い思い魔法を放ってくれているようで。有り余るMPから繰り出される炎の槍は、10発ほど当たったあたりで、ついに倒れる。

 

 腹を天に向け、もがく百足、足がカサカサと中を掴む、非常に気味が悪い。全身を鳥肌が覆い、胃の中のものを全て吐き出したくなるような、怖気。たっぷり20秒ほどだろうか、その光景が続き、ついに動きが止まる。モンスターが勝手に消えて、ドロップアイテムになる世界でよかった、こんなのから剥ぎ取りなど、丁重にお断りさせていただく。そう思いつつ、百足が消えるのを待ち、ドロップアイテムを、拾えない。百足の、凶悪な顎がある頭部が、コロンと落ちていて。サイズは自分の頭よりも2回り近く大きい。拾いたくもないしアイテムボックスに入れたくもない、泣く泣く、触覚を掴んで、アイテムボックスに。二度と倒さない、そう誓って扉を抜け、魔方陣を通る。


 25階層に付いた自分は、即反転し入口へ。先ほどの光景で、かなり気分が悪くなり、もう休もう、そんな気分になった。帰り道、ステータスを確認する。


 Name: アスカ

 Title:

 Unique Skill: <魔力増大>

 Skill: <召喚魔法レベル1>、<闇魔法レベル2>、<火魔法レベル2>、<MP回復速度増加>、<共通語>、<筋力強化>、<敏捷性強化>、<鑑定魔法>

 Level: 70

 HP: 2000/2000

 MP: 12550/21000 

 Constitution: 20

 Wisdom: 210

 Strength: 15

 Intelligence: 210

 Quickness: 20

 Bonus Status Point: 0

 Bonus Skill Point: 1


 テン(ハイ・フレイムスライム) Level:53

 シェム(ハイ・スケルトン・フェアリー) Level:56

 ガルム(ダークウルフ) Level:48 


 かなりレベルが上がっていて、どうやら、中級中位程度のモンスターは今の自分にはかなりおいしい経験値源に成り得るようだ。それでも、今回だけで6レベルと大量に上がっているのは、百足のおかげだろうか、あれは一体どのくらいの強さだったのだろうか、中級上位があの強さだと、ここからかなり辛くなるのだが。


 ギルドに帰って、受付のおばさんに百足の頭を渡した瞬間、おばさんが泡を吹いて倒れたのはまた別の話。

忙しくなってきたので更新速度落ちるかもです

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