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或る世界の軌跡  作者: 蘚鱗苔
1 召喚、地固め
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『時は加速する』

 そこから、数日はあっという間だった。毎日、夜明け頃起きて日課となっている、体を拭う、歯を磨く、洗濯をする、という3つの流れ。そのあと食堂に降りて、質素だが早朝の体には丁度いい朝食をとり、ギルドへ向かう。Eランクの依頼を5つ、討伐依頼をメインにあの同じ受付嬢に渡して受注し、前の市場でパンを大銅貨1枚で購入し、弁当代わりにする。未だシザーマンティスが討伐されていないため、ピリピリしたムードのプルミエ平原に向かい、8時半ごろから狩りを始める。12時ごろ、いったん休憩をして、そこまでの間に依頼が全て達成されていれば、そこからは湖のほうにむかいつつ無理をせず狩る作業。もしも依頼が達成されていないようなら、昼食後奥にはいかず付近でモンスター狩りをする。3時ごろプルミエ平原を出発し、帰路につく。4時ごろ大南門を通過し、依頼報告及びアイテム売却。5時ごろにはギルドを出て、道具屋で消費したアイテムを補給し、宿にもどり、体を拭い、夕食。その後歯を磨き、ベットに横になる。おおよそ7時ごろには就寝、次の日の朝に、という繰り返し。


 地球にいたころよりか睡眠時間は相当多く取れているため、体調はすこぶる快調、日ごろ運動していなかったためか、こちらにきて筋力も上がった気がする。3日に一度、大銅貨90枚を3日分の宿泊費として払い、毎日パンを大銅貨1枚で購入、ポーションも4、5つほど購入していたが、この数日で194枚の大銅貨が貯まった。

 また町に少しだが知り合いもできた。相変わらずソロで行動しているため、冒険者の知り合いではないが、ギルドの受付嬢、市場の目の前のパン屋のおやじとは、顔を合わせるたびに世間話をかわせるくらいまで。



 そんな今日は、依頼を受けることをやめ、1日の間ゆっくり休養をしよう、そう考えた日だった。毎日のように暖かな日差しを降らせていた太陽は姿をひそめ、雷鳴が轟く空模様、となったからでもあるし、ここ数日冒険詰め、すこしは休憩をしよう、と思ったからでもある。

 まずは、朝一で防具屋に。貯まった大銅貨で115枚分の買い物、これで防具は全身そろった。残念ながら、今日購入した分の受け渡しは3日後で頼む、といわれたため、他の部位もそのまま預けることに。店員曰く、やはり重さは10キロ以上になるとのことで、それほどの重さの者を装備したまま走れるように筋力をもっとつける必要がある。最悪力のステータスを上昇させればいいがとも考え、毎日鎧を着てランニングをしようと考える。街の人に聞いた話だがステータスの値は、自身の能力に補正をかけるものということに近いらしい。筋力をつけることで力の数値は変わらないが、鍛えていない同数値の人より確実に上にいけるとのことだった。ボディビルダーのようにするつもりはないが、あくまで魔術師、しかしある程度の、例えるなら地球の女子が好んでいた細マッチョを目指そうかと。

 雨の中、宿にもどる。防具、武器は購入できたといっても過言ではない。では次に何が必要か。都市と都市の移動に必要な、いまはまだそんなことする予定はないが、今後ランクがあがったらより危険な地域にいくので、野営道具というものを購入しなくてはならない。価格は銀貨1枚と大銅貨50枚、高めだが、しっかりとした作りをしている、それを目標に金を貯めようと考える。

 現在は、ランクが上がった初日の反省を生かして、プルミエ平原のモンスターがある程度楽に狩れるようになってから上げようということで今はランクEのものをメインに行っている。そのおかげか、ゴブリンやホーンドスネーク類は瞬殺というところまでいったものの、たまにゴブリンの反撃をくらい、ホーンドスネークリーダーには数の暴力をされかけることもあり、未だ警戒を解いていない。

 しかし、防具も全身そろったところでDランクに昇格させてもいいだろう。ある程度、攻撃も受けられる、いや進んで肉壁にはなりたくないが、事故も減るだろうから。この数日で上がりに上がった、ステータスはこれである。


 Name: アスカ

 Title:

 Unique Skill: <魔力増大>

 Skill: <召喚魔法レベル1>、<闇魔法レベル1>、<火魔法レベル2>、<MP回復速度増加>、<共通語>

 Level: 17

 HP: 2000/2000

 MP: 8500/8500 

 Constitution: 20

 Wisdom: 85

 Strength: 10

 Intelligence: 70

 Quickness: 15

 Bonus Status Point: 0

 Bonus Skill Point: 1


 本当は、もっとレベルは上がっていてもおかしくない量狩ってはいるのだが、低級モンスターと最低級モンスターからもらえる経験値ではもうあまり上がりにくくなっているらしく、またレベルあたりの必要経験値数も多くなってきていて、故にレベルは8ほど。MP量はやはり一般人の同レベルの何倍もあるらしく、故にある程度持続して狩りをおこなえる、効率もMPを気にせず魔法を放つテンとシェムのおかげで異常な高さをたたき出しているよう。火魔法のレベルも上がっていて、新たにフレイムウォール、フレイムランスの2つが解放されていた。MP消費はどちらも400。結構な消費だが、ゴブリン程度なら1撃で倒せる威力、知能値の影響もあるだろうが、で、結構重宝する。

 金は残り銀貨1枚と大銅貨3枚。また宿代をすぐ払う必要があるとはいえ、防具さえ手に入ればDランク、つまり報酬も高くなるためある程度はいけるだろう。

 テンのレベルは14、シェムは13。はやく30まで上げて上位種にしたいものだと思いつつ、愛でる。使う魔法は、増えていないようでもう少しレベルを上げる必要があるのか。

2011-11-28修正


2013-3-9改稿

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