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或る世界の軌跡  作者: 蘚鱗苔
1 召喚、地固め
16/239

16

 街道に着く、まだ昼にはなっていないだろう、太陽は東にある。街道を歩く人々は、森から冒険者が、モンスターを2匹連れているが、でてくるのは見慣れているのか各々の足を止めることはない。ふと、横をみると南西の森に入ろうする冒険者、中学生ほどの年齢、Fランクとはそのくらいか。しかし申し訳ない、近辺のキノコは根こそぎ、モンスターも結構な数倒させてもらった。モンスターはその土地の力、が漏れ出て結集したもので、故に倒されても死体は残らず霧散し、時間をおいて再結集する、とのこと。なので時間が経てばまた出てくるだろうが、それまでは暇だろう、南東の森でダブルブッキングは避けたいものだ、森に足を踏み入れる。

 南東の森は、南西の森とあまり植生は、当然ながら変わらず、ただ然し木々がまばらで、明るい。それ故、キノコは、湿気を好む種類が多いのだろう、生えていなく。日照を邪魔されない故、南西は低木と高木ばかりだった、小低木や、草花が結構生えている。探す植物は、アシッドヨモギ、おそらく草であろう、ヨモギの葉なら見覚えがある、早速1枚見つけた、とビッグローズ、これが問題で、大きなバラとのことだが、どのくらいの大きさなのだろうか。街道が見えなくなる程度までいったあと、先の南西の森とは違い、テンとシェムには自由に行動してもらう、当然2匹一緒だが、モンスターを倒してもらうことを期待して、ヨモギの葉を見せ、これも採集するよう頼む。さて、見つけたアシッドヨモギ、どうやら、本と枚、取ってくる物の単位が違うのは、本の場合まるまる、枚の場合、規定値以上の大きさのものを採集してくるようで。アシッドヨモギの場合、20センチ以上の葉を、付け根から25枚、1本あたり2枚ほどだろうか、とりあえず2枚採集し、次を探す。ビッグローズも特に問題なく見つけられた、故にFランクだろうか、花がバラでわかりやすかった、大きさは花一つ15センチ・・・これも指定された大きさの葉を採集してこい、というものだったので採集する。

 かれこれ30分ほどたっただろうか、ビッグローズもアシッドヨモギも半分くらいずつ集まり、テンとシェムに合流しようとした矢先、背中に強い痛み。振り向くと木の実が転がっていて、目の前の木に猿。60センチほどだろうか、歯を見せ、木の実を右手に左手で木にぶら下がっている。道具を使ってくるあたり、頭がいいのか、習性なのか、

 ≪ファイアランス≫

 火の槍を放つ。3メートルほどまで一直線に飛ぶ火槍は、ファイアより弾速が速く、避けられなかったのか、猿に刺さり、いやそこまで貫通力はないのか、直撃、猿の毛皮を焦がしたようで、痛みに動揺しつつも猿は木の実を投げてくる。4センチほどで、小さいものの、一つ一つ正確で当たると結構な痛み。顔に当たったら一たまりもなく、弾数はほぼ無限。猿自体も木々を結構な速度で動き回っていて、残念ながら魔法があてられるか不明。膨大な魔力を駆使して偏差撃ちするも、流石は猿、とらえ辛く、やっとのことでファイアランスを1発あてるころには、残りMPが半分ほど、バランスを崩したのか、木から落下した猿の首を、ダークソードで刎ねる。

 MP残量は残り3500ぴったり、ファイアランス13回使用した計算で、なんとも効率の悪い狩りだった。ドロップアイテムは、フォレストモンキーの尻尾、ついでにこいつが投げた木の実、ニガグルミ、20個ほど、も回収しておく。胡桃か、食料になるので売れるかと思ったが、ニガ、という文字が気になる、苦、だと食べられないのでは、テンとシェムが合流する。彼らも、フォレストモンキーに遭遇していたらしく、ビッグモスの幼虫の頭殻を、5つほどに、フォレストモンキーの尻尾を、5本ほど。どうやって狩ったのか、不思議に持ったところ、丁度目の前に出てきたビックモスの幼虫にシェムが魔方陣を描き、黄色の煙を放出すると、幼虫は動きを止め、そこにテンが火を放つ。どうやら麻痺だろうか、そうすると先ほどの紫の煙は、毒なのではないだろうか、闇魔法の遠距離は、状態異常を引き起こすタイプのサポート系か、と推測。

 その後は、テンとシェムと共に採集を続け、集まったところで都市に戻ることにする。どうやら、ランクが低い故に簡単に終わったようで、太陽は頭上すこし西より。サンドイッチを食べながら、街道をあるく。

 今回の、入手アイテムは、


 ・ビッグローズの葉 30枚

 ・ポジキノコ15本

 ・アシッドヨモギの葉 25枚

 ・アカミズタマキノコ 109本

 ・ネガキノコ 20本

 ・ニガグルミ 21個

 ・ビッグモスの幼虫の頭殻 17つ

 ・フォレストモンキーの尻尾 6本

 

 となり、依頼分を納品すれば17大銅貨、他のアイテムの価格によっては、30大銅貨稼ぐことも狙えるのでは、と思う。先ずは、全身の鎧をそろえ、そしてランクを上げ、金をためる。残念ながら、今日のペースでは宿代も辛い。鎧は当然駆け出しレベルのものなので、後々変える必要があるものの、それを考えると相当量の金が必要になってくる。頭の痛くなる話だ、と思い気分転換にステータスを確認。

 

 Name: アスカ

 Title:

 Unique Skill: <魔力増大>

 Skill: <召喚魔法レベル1>、<闇魔法レベル1>、<火魔法レベル1>、<MP回復速度増加>、<共通語>

 Level: 7

 HP: 1500/1500

 MP: 3500/7000 

 Constitution: 15

 Wisdom: 70

 Strength: 10

 Intelligence: 70

 Quickness: 10

 Bonus Status Point: 3

 Bonus Skill Point: 0


 3レベルも上がっていて、ステータスの振り方を考える。自分は力はいらないので振らずに、全て素早さに振る。これで多少は動きもマシに、なるだろうか、ソロでやる以上、攻撃をあまり受けたくはないから。


 Name: アスカ

 Title:

 Unique Skill: <魔力増大>

 Skill: <召喚魔法レベル1>、<闇魔法レベル1>、<火魔法レベル1>、<MP回復速度増加>、<共通語>

 Level: 7

 HP: 1500/1500

 MP: 3500/7000 

 Constitution: 15

 Wisdom: 70

 Strength: 10

 Intelligence: 70

 Quickness: 13

 Bonus Status Point: 0

 Bonus Skill Point: 0


 また、テンとシェムの、ステータスを見ると、


 テン(フレイムスライム) Level:5

 シェム(スケルトンフェアリー) Level:3


 と、レベルが上がっていた。名前も表記されていて、結構うれしい。今は先ほど使ってしまって、魔力に余裕がない為やめておくが、もう少し召喚モンスターを増やしておきたいと思う、その時の区別の為にも、名前の必要性を認識。しかし、召喚モンスターの数に限界はないのか、ならば召喚魔法は異常に強い魔法になる。物量作戦ができる故だ。調べなくてはな、と誰かに聞こうと思いつつ、都市へと歩いていく。

 太陽も東に傾き2時の鐘が聞こえるころ、はじめてのぼうけん、を終えた自分はプルミエへと帰還したのだった。

2012-11-24修正

2013-3-12改稿

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