第三巻、あとがき
親愛なる読者の皆様、お久しぶりです。
今これを読んでいる皆様は、もしかすると第三巻の本編を読み終えたところかもしれませんし、あるいはまさに終章の最後のページを開こうとしているところかもしれません。いずれにせよ、『ゼロから始める軍神少女』第三巻をお手に取っていただき、心より感謝申し上げます。
少し身勝手かもしれませんが、まずは無事にこの巻を書き終えられた自分自身を祝わせてください。というのも、このあとがきをタイピングしている今でさえ、果たして第三巻を完全な形でお届けできるのか、最後まで書き切ることができるのかと、私自身も半信半疑だったからです。でも、皆様がこのあとがきを目にしているということは、無事に第三巻が完結したという証でもあります。ここからの私の「独り言」で皆様を不快にさせてしまったら、あらかじめお詫びしておきますね。まあ、どちらも「あらかじめ(予先)」の話なのですが(笑)。
それにしても、第三巻は本当に長すぎましたね。
以前、ある章の終わりに残した私の雑記をご覧になった方なら、この巻の執筆がいかに難航したか、だいたいお察しいただけるかと思います。
(※以下の内容は軽微なネタバレを含みますので、ご注意くださいね)
当初、第三巻は第二巻と同じくらいのボリュームで構想していました。当時の私は少し焦っていて、第一巻の後に設定していたストーリーを早く皆様にお見せしたくてうずうずしていたのです。しかし、全体のプロットがまだ完全には整理されておらず、結果として現在の第二巻の形になりました。ボリューム的に見れば、第二巻はかなり短く感じるかもしれません。ですが、あれこそが古き良きライトノベルの形態――一巻完結で、比較的独立した一つの物語としてまとまっている形なのです。第一巻を読んでいない方でも、第二巻から読み始めてもそこまで支障はない(はず)です。
そしてそれに続いたのが、長く苦しい第三巻の構想期間でした。
毎日プロットを練り直す日々。そんなある日、偶然とても感情豊かな一曲の歌を耳にしました。その瞬間、私ははっと夢から覚めたように気づいたのです。プロットにある内容は単に「ストーリーを前へ進める」というタスクをこなしているだけで、物語全体が本当の意味で「生きて」はいなかったのだと。
そこで、締切まで残り一ヶ月を切った時点で、私はある狂気じみた決断を下しました。――すでに書き始めていたプロットと物語を、根底からすべて白紙に戻したのです。
何万文字もの没原稿を捨てて一からやり直すのは、決して容易なことではありませんでした。当時の私はひどく躊躇い、心の中は迷いでいっぱいでした。たとえ書き直して物語をより良くブラッシュアップしたとしても、この作品がより多くの人の目に触れるとは限りませんし、ましてや大ヒットしたり、書籍化されたりする保証なんてどこにもありません。そんな現実的な焦りが、一時は息もできないほど私を重く押し潰していました。
それでも最終的に私の中で折り合いがついたのは、ある瞬間に突然悟りを開き、そこから泉のようにアイデアが湧き出してスラスラと書き直せた……というわけではありません。現実は往々にして、そんなに完璧な順序で進むものではないのです。私は、無理やりにでもペンを走らせて書き直していく過程の中で、少しずつ答えを見つけていきました。
もしかすると「大ヒットしない」ことこそが、私の直面すべき現実なのかもしれない。だとしたら、「自分の中で最高の物語を書き上げること」に、私の執筆の全価値を置こう。
そんな覚悟のもとで産み出されたのが、この少し「無茶苦茶」とも言える第三巻でした。作者として、まずは自分自身の「良い物語を読みたい」という渇望を満たしてこそ、皆様に最高の物語をお届けできるのだと信じています。
こうして、南方戦争、見えざる経済の首絞め(エコノミック・ウォー)、辺境の風雲……これら本来なら複雑で膨大すぎる内容が、一つの巻の中で一気に爆発することになりました。いくつもの伏線が絡み合い、最終的に戦争は、作中の誰一人として予想だにしなかった形で、静かに幕を開けたのです。
今ここまで読んでくださっている皆様は、一体どこにいらっしゃるのでしょうか?
慌ただしい通勤・通学の途中でしょうか。混み合ったコンビニの片隅でしょうか。ふかふかのベッドの中でくつろぎながら? あるいは、友人を待つちょっとした隙間時間でしょうか。
あなたがどのような方法で、どのような状況下で本作のページを開いて(あるいはクリックして)くださったにせよ、改めて、心の底から深い感謝を申し上げます。
さて、続く第四巻についてですが、現在私の頭の中には以下の二つの初期構想があります。
【ルートA】:南方戦争に焦点を当てた単巻ストーリー。
ミリエルが南方戦線で経験した苦難と、彼女がいかにして劣勢を跳ね返し、起死回生を果たすかを描く物語。ミリエルの決死の反撃に、皆様はご興味がありますでしょうか?
【ルートB】:メインストーリーの進行。
銀潮連邦へと向かったシミアの、全く新しい冒険と経験を描く物語。
皆様はどちらのルートにより興味を惹かれますか? もし明確な好みの偏りがあったり、さらに素晴らしいアイデアがあったりしましたら、ぜひコメント欄でご感想をお聞かせください!
ここまで書いておいてなんですが、第三巻の結末に皆様が満足していただけたかどうか、私にはまだ分かりません。もしご不満な点やご意見がありましたら、いつでもお気軽にコメントで教えてくださいね。できる限りすべてにお返事させていただきます。
2026年2月25日(見間違いではありませんよ)、第三巻の完結を目前に控えて。
皆様へ、心からの感謝を。
* * *
これで終わりだと思いましたか?
まだまだ終わりません(笑)。以下は、最終章の脱稿時に書き下ろした、皆様への「第二のあとがき」となります。
昨年十二月の連載開始から現在に至るまで、本当に長い時間が経ちました。
毎日、「明日の内容は上手く書けるだろうか?」「読者の皆様に楽しんでもらえるだろうか?」と悩む日々でした。最終的に文字となって目の前に現れたものは、私が満足のいくバージョンだったこともあれば、そうでないバージョンだったこともあります。
でも……今この瞬間、どうしても皆様にお伝えしたい、極めて重要で、私を異常なまでに興奮させている事実があります。
――それは、私が無事に第三巻を書き終えた、ということです。
この一行をタイピングしている時、私は自分がついに数々の困難を乗り越えたのだと実感しました。これは私にとって、何よりの励みです。
ある日突然増えたPV数も、読み終えるたびに欠かさずスタンプやリアクションを残してくださる読者様の存在も。皆様が私に希望を与えてくれました。皆様の閲覧、皆様の寄り添いこそが、私がここまで書き続けることができた最大の原動力なのです。
小説の連載を決めたいきさつは、本当に偶然のものでした。友人と将来の目標について語り合っていた時、彼女がふと「それなら、また小説を書き続ければいいじゃない」と聞いてきたのです。そうして、私の連載はこのように紆余曲折を経ながらも、今ここまで辿り着きました。
実のところ、連載期間中に別の新作(別ジャンルの作品)に手を出そうかと揺らいだこともありました。しかし、「一つの作品すら自分が納得いくまで書き上げられないのに、新作に手を出すなんて、読者の皆様に対する無責任ではないか?」と思い直したのです。そして、私は脳裏に湧き上がったその誘惑を、きっぱりと密かに消し去りました。
第三巻の内容がこれほどまでに盛りだくさんになったのは、私がこの作品に抱いていた期待を、ほぼすべて詰め込んで実現しようと試みたからです。
感情の軌跡、キャラクターの成長、そして激動の戦争の軌跡。これらが複雑に絡み合い、圧倒的な密度を誇る第三巻こそが、私が本当に読みたかった作品なのだと考え、今の形となりました。
あとがきの最後に、ほんの少しだけ補足説明をさせてください。
本書の物語は完全にフィクションであり、現実のいかなる政治、歴史、軍事的事件も参考にしていません。とはいえ、この地球上で生きる一人の人間として、私の筆致にはどうしても現実の影がわずかに落ちてしまうことがあるかもしれません。もし類似する点があったとしても、それは純粋な偶然によるものです。
この手の題材を扱う作者として、細心の注意を払う義務があることは重々承知しております。もし本作のいずれかの部分で不快な思いをさせてしまった場合は、どうかご容赦いただけますと幸いです。
それでは、また次巻でお会いしましょう。
著者:雪
2026年3月14日(真の第三巻・完結の日)




