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ロリ化……進んでないよね?

Guten Morgen。朝になりました。



……だがしかし、更に幼くなってないか何よりも不安だ。



「あ、あ〜……今のところは無さそう」



一応部屋の隅々を見る。文字が読めないとかそういうのも無さそうだ。

また誰かに対して幼くなっている面があるのかもしれない。



……いずれは僕の精神まで幼くなるのだろうか……? 妹にお姉ちゃんって言ったりするのだろうか……?



「……うん……怖いなぁ」



そんな事にはならないでほしいが……。





さて今日も今日とて学校がある。



……え? 朝食が気になるの?

勿論昨日のカレーの残りだよ?



「おはよ白兎くん」

「おはよ……リリィとリエラはなにをしてるの……?」



二人は下敷きをトランプのタワーみたいにして立たせている。



「た、立った……! 下敷きタワーが立った……! どうやってるの……!?」

「ふふふ、これは私の知識と技術の結晶で……あっ、おはよ、シロ」



リリィは僕に気づいて振り返った。

そのせいで机が少し動き、下敷きは崩れ落ちた。



「知識と技術の結晶ーー!?」

「なーにが知識と技術の結晶だよ。こんなの小学生男子がやるようなことじゃん」

「リリィがいったんだよね……!?」



タワーが崩れてしまったからだろうか。

拗ねたんだよね。どうでもよくなったんだよね。





二限目の休み時間、とある人が用があるようで話しかけてきた。

近衛坂 宝音奏(ほのか)。タマと双子なんだとか。



……ちなみに言っておくが、タマは本来結構なお嬢様だ。タマと話していると忘れそうになるが、宝音奏を見ると、そういえばお嬢様だったな……となるのだ。



「わたくしの為にお時間を取って下さり、誠にありがとうございます」

「……で、なに? ほのか」



宝音奏はいつでも何にでも敬語である。

流石はお嬢様。



「女の子……それも、小さい子供になったと聞いて、最初は疑っておりましたが……本当だとは思いませんでした……」

「まぁわからんでもないけど」

「しかし本当に可愛らしく……。わたくし子供を可愛いと思った事はありませんでしたが……初めて可愛いと思ったのかもしれません」



子供扱いしないで……。これでも同い年なんだけど……。



「……あっ、もう少しで授業が始まりますので、この辺でお暇させていただきます」

「あ、うん……」



……ちなみに、宝音奏は男である。

双子の姉(タマ)に女装させられたり両親に淑女として教育されてきたのだとか。

……性自認は完全に男らしいのだが。



声も女の子だし顔も可愛いし髪も長いし体も細いのに。





昼休みのことだった。



{……雪宮、雪宮。至急職員室まで!}

「……!?」



氷室先生に呼ばれた。

周りの人らの視線が痛い。



「白兎何やらかしたの!?」

「氷室先生!? 正気ですか!?」



た、多分皆が恐れているような事にはならないと思うよ! 多分!





僕は職員室に来た。



「……白兎、わざわざ呼んで済まないが……」

「……そのまえに、なんでしょくいんしつにこんなにダンボールが……」



職員室の中は、ダンボールで埋まっていた。

何個も積み重ねられていて、中にいる教師や講師全員が何かを黙々と食べていた。



「その事でな……。えっと、メロンを食べてくれないか? 実家から送られてきたんだが……量がとても多いもんでね……トラック三台全てにパンパンで送られたから」



あぁ、だから学校にトラックが留まってたのか……。



「いや、なんでそんなあるんですか!? ぼくだけよんでもなにもかわりませんよ!?」

「……はぁー、どうすっかな」

「……せーとぜんいんにくばればいーのでは……?」

「……雪宮」



「お前天才か……?」

「なんでだれもおもわなかったんですか!?」

「氷室先生! それが……生徒全員に二つ配ったとしてもまだ百個ほど余ります!」

「なんでそんなにあまるんですか!?」




……ひとまず、生徒全員にメロンが二個行き渡った。



「……で、この余ったのはどうするよ」

「……というかなんでメロンがこんなに……しかもたかそうなひんしゅ……」

「あぁ、全部大きく育ちすぎて売り物にならなかったんだって」

「ぜーたく……」





あの後どうやら、残りのメロンは学校近くのジュース屋に引き取られたようだ。

大丈夫? 使い切れる?



さて。学校から帰ったのでゲームだゲーム。

僕はログインした……。





「あ、白兎来た」

「よしシロも来たね」

「お世話になるね白兎くん」



リエラだけでなく、リリィもタマもいた。



「という訳で同行するらしいよ」

「どーゆーことだよ」





四人で同行するらしいので、皆の職業(ジョブ)と属性を聞いた。



タマは氷と水属性の錬金術師(アルケミスト)

リリィは闇と氷属性の剣士(セイバー)

リエラは炎属性の僧侶(プリースト)



さて。タマが行きたかったらしい、集落近くの山へと来た。その名はシュヴォルト山。



「使う素材がこの山に何個かあるんだよね」

「どんなの?」

「採りながら話すね」



錬金術師(アルケミスト)は魔法を使う度に素材を消費するらしい。

一見弱いように感じるが、最大火力は魔法使い(メイジ)にも劣らないし、回復もできるし、手下も召喚できるらしい。割と強めの職業(ジョブ)っぽそうだな……。



「……攻撃するにはかなりの魔物の素材が必要だし、回復には希少な草とかが必要だし、召喚できる手下は使用する素材の割にめっちゃ弱いんだけどね」

「つまりよわいんだ……」



前言撤回。使用する素材が多すぎて弱いみたいです。使うとしてもサポートに徹した方がいいらしい。



「……あっ、私に合わせなくていいからね? 好きに行ってくれていいよ?」

「じゃあおことばにあまえて」



という訳で進んでいく。

といってもロクな物はないのだが。



「……白兎、なんかいるよ」

「なんかって? ……わぁ、なんかいる」

「こらシロ、教育に悪いから見ないの」



ピンクの髪色の、サキュバスらしき人影があった。


しかしリリィが僕の目を手で塞いできた。

教育に悪いとはなんだよ。同い年やぞ。



「やめぃ、ふさがないで」

「私はシロが将来同じような格好しないか心配だから塞いでるの」

「するわけないでしょはずかしい……」



リリィはそれでも手を離してこない。

だーから、離してよ。



「だったらあの体で興奮したいんでしょ? ダメだよ今幼女なんだから」

「ちがうよ、幼女の体だししないよ」

「(今幼女じゃなかったらするのか……!? 嘘だよね白兎……!?)」



何かとんでもなくリエラからの印象が下がったような気がする。気のせいではなさそう。



「(自制心強いね!? 尊敬する……!)」



……気のせいだった気がする。



「まぁシロはおっぱい星人だもんね。あのでっかいおっぱいでご飯食えるもんね」

「たべれないよ?」

「リエラのおっぱい大好きだもんねシロ? おっぱいの為に仲良くしてるんだよね?」

「チ、チガ……チガウヨ?おっぱいのためはぜったいちがうよ?」

「……大好きなのは認めるんだね」



ひぇ、リエラがすんごい睨んでくる……。このケダモノ……とか言ってきそう……。今度こそ好感度下がった?



「(……自制心緩めてもいいのに。我慢しないでよ。おっぱい大好きなんでしょ?)」



リエラがずっと睨んでくる。

これは皆が怖いって言うわけだ……。



「(……いや、オレは何でこんな恋する乙女みたいな事を……!? オレ、白兎に恋愛感情、ない。アムアイオーケー? ……No,I'm not! ……What!?)」



リエラはさらに不機嫌そうな顔になる。

大丈夫だと思いたい……でもどう考えても終わった……。



「(……ぁっやっぱ白兎しゅきぃ……)」

近衛坂 宝音奏 男 15歳 148cm

玉乃の弟の宝音奏と申します。……特に話すことはありませんので、最近困っていることをお話してもよろしいでしょうか。

……ある同級生の男の人がわたくしを女性と思って花束を渡してくるのですが……。いったいどうしたらいいのでしょうか……。

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