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近衛坂 玉乃

「……ご主人、起きてください!」

「……ライが寝させたのに……うぅん……?」


タマとヴィーフェが来ていた。


「……白兎くん……何ともない……?」

「まぁ、うん」


タマは私に向かって言う。


「……本当に?何ともないの?」

「だから”私”は大丈夫だって……!」


「……大丈夫なわけ、ないよね」


タマは急に怒り出した。


「私、じゃないでしょ、僕でしょ?」

「人の一人称を勝手に決めて……それがよくない事の自覚はないの?」


タマは私が言い返したことに驚いた。


「そもそも、今の私は女になってしまったんだよ。男なら僕で分かる。けど、強制的に僕っ娘にさせて楽しい?」

「嘘……白兎くんが怒ったことなんか……」


今まで私が怒ったことはない。

でも、流石に我慢の限界だ。


「……というか、僕の語源は知ってる?元々は奴僕や下僕……その僕だ。人を奴隷扱いして楽しかった?」

「……そ、そんなつもりじゃ……」


私もそんなこと考えていない。

脅しみたいなものだ。


「……私のこと、ほとんど知らないくせに勝手に決めつけたりして……。二度とその顔は見たくないよ。近衛坂さん?」

「……そ、そんな……!そんなぁ……!」


「……皆戻って。行くよ」



……言い過ぎたな。どう考えても。

……でもほとんど本心だ。十年間溜め込んできた本心。


「……今は……五時四十分か……。もうちょっとで夕飯か……」


さて。俺様最強☆とやらを探しに聞き込みだ。


「……あぁ、その人ですか?この塔に登りましたよ」

「そ、そうですか……」


すぐ見つかりそうだ。

……この塔はエレベーターで登るらしい。

エレベーターあるの?


{上へ参ります}

{最上階です}

「速っ」


二秒もなく着いた。流石に速すぎる。


そして、最上階ではこんな声が聞こえる。


「フッハッハッハッハッハッハ!人がゴミカスう〇こち〇ちん〇便ア〇タレバカのようだ!」


長ぇよ。そんでよく分かんねぇよ。

多分お前俺様最強☆だろ。


「うーんやっぱ俺様最強!」

「わかりやすい自己紹介をありがとう」


とりあえず倒しておくか。

対人戦は初めてだけど。


「んぅ?俺様に杖を向けてきて……俺様に勝てると思ってんのかガキ?」


俺様最強☆……とやらは、おっさんだった。

ハ〇で、太ってる……。


「勿論そうに決まってるだろ」


私がそう言った瞬間、ぽふ……という効果音と共に、私はちょっと煙に包まれた。すぐ晴れたが。……なんか視線高くなってるし。


「……成長しやがったこいつ……!」

「……本当だ。このまま成長してる……」


私は多分、アルビノの女性になっていた。

胸デカイし、肌白いし、声高いし。


……でも何で服破れてないの?


「……まぁいい。先手必勝……」

「俺様を一撃で倒せるとでも?俺様は無属性だ……!弱点など、ない……!」


……調子に乗ってやがる。

そういやニュークって無属性のはずのサキュバスにありえないダメージ与えてたな……。


まさか、核属性は無属性に強い……?……いや、ないか。ニュークがバカみたいに火力が高いだけの可能性があるし。


……でも、ニュークを撃てば勝てる……のかも。

なら……必殺技を撃つか。

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