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王都に行こうと 上

前置きって何書いたら良いんすかね?……

エルフの里にしばしの平穏が訪れた頃


ベルメリアはゆっくりと王国へと向かっていた。

その足取りは割と軽かった。


なんと言うか、1人での旅というのは新鮮だった……わけで


「歩く私は、いつだって〜かっわいい〜♪」


もし、誰かが聴いていたのならば、頭を抱えるレベルのヘッタクソな歌を歌いながらベルメリアは歩いてゆく


天気のいい、のんびりとした草原をスキップしながら……


▽△▽△▽△



──────「え?お金がいるんですか?!……嘘でしょ、ただ門を通るだけだよ!?」


ベルメリアは石門にて止められていた。まぁ当たり前ではあるが、王国につながる門が厳しくないわけがなく……


私はエルフの里を出てきたばっかりでギルドカードとか持ってないんですけど、と伝えると


「あのさぁ、君私ら舐めてる?……言っとくけどお金持ってきてない旅人なんて見たことも聞いたことも無いけど?……ほらあっち行け……!」


追い返されてしまった。後ろの人が、何のんびりしてんだよという顔でこちらを見てくる。



「うーん……困った……いやはやどうしよう……」


私は数分間悩んだ後、ひとつの結論を出した。


「──────よし、盗賊やら山賊やらから奪うか!」


そうと決まれば、こんなところに止まっている意味は無い。


私は来る時の50倍ぐらいの速度で走り出す。


──────空中を。


何故か分からないが、ベルメリアは空中を走れるようになっていた。

最も、それに気がついたのはあの遺跡の中で500年ほどたった時のことであるが。


まあそれで的の所まで近づけば良かったって?

……はは、面白いことを言う


まあベルメリアがそんな手を使うエルフなら良かったね。



──────「いたァ!……山賊みーっけ!」


空をかけ、あっという間に近くにいた山賊を見つける。


「ひぃい!な、なんですか?!」


「誰だテメェどこから来やがった?!」


なんか今にも襲われてそうな人を見つけたのでまさかと思って来てみたのだが、ビンゴだったようだ。


「──────ふふーん、誰だテメェと言われれば、答えてあげよう我が名は……そう、『ベルメリア=アイギス』!……今んとこは無名だけどいずれ世界に名を轟かせるそんな存在さ!」


唖然としている山賊ら一行に……


「ん?あ〜、早速で悪いけど……金よこせ。おら、さっさと出せ!」


「だ、誰がテメェなんぞに!渡すかよ……しねぇ!」


山賊はシミターと呼ばれる曲刀を取り出してベルメリアに襲いかかる。


うーん、どんな攻撃なんだろうか……そうだなぁ……()()()()()()()()()


ベルメリアはその攻撃を一切避け無かった。

それどころか、くらったのに無傷だった


……「は、はあ?!……ぼ、ボス……こいつ刃物が通じねぇ……!」


うん、別に特徴のある攻撃では無いな。

まぁでも『シミター』か。まずはこの武器を極めるか


いや、まて先にこの後ろのやつの持っている『ブロードソード』からだな。


「──────テメェ!何よそ見してんだ!くらえ、『エンチャントファイア』!……へへへこいつを手に入れるのに苦労したんだぜ……大人しく命乞いすればまだ許してやる……ぜぇ?」


ブロードソードに炎が纏われていた。

それはおそらく魔法の薬なのだろう。純粋な、本来の『エンチャントファイア』では無いが、それでも普通の人間程度なら焼き殺すことは造作もない代物だろう。



──────そう、()()()()()ならば。である


「へぇ〜剣に炎を纏わせる……なんてすごいね……あ、私もやってみよーっと」


そう言いながら私は手持ちのブロードソードを構える。


「ふん、エルフでも無いのに魔法のエンチャントなんて出来るわけ……」


「──────もし、私がエルフだと言ったらどうする?」


ははは冗談はよせ……と言いかけて山賊は固まる。

確かに耳が普通の人より少しだけ長い。


それにあのマフラーに描かれている紋章は……


間違いない、エルフだけが持つことが出来る伝説の紋章……?!


「な、まさか本当にてめぇは……」


慌てて逃げようとする山賊に対して、にっこにこで剣を振り下ろすベルメリア。

構図だけ見ればどちらが悪役なのかさっぱり分からないとこまで来ていた。


「──────ふ!」


ベルメリアが振り下ろしたブロードソードは本来、ただの鉄の剣だ。


しかし、ベルメリアの膂力と技術、そしてエルフの特性……マナに干渉しやすい体質が合わさった結果……


刀身が瞬時に高温を纏い、山賊を一瞬で炭へと変える。


そのままの流れで残りの2人もまとめて斬り捨てる。


原理としては、周囲に存在している魔力をありえないほどの速度で振り下ろした剣との魔力摩擦と圧力により擬似的に高温のブレードを作り上げた……という、理屈はわかっても意味がわからない事を、ベルメリアはやっていた。


無論、ベルメリア自体はそのことを一切理解していない。なので


「──────なんか剣、燃えたんですけど……えぇ恐ッ!これが武器の共鳴ってやつ?」


……「ってまずい、焼け焦げたら……あぁ!お金が……燃え……て」


運が悪かったのだろうか、たまたま斬り捨てた場所が財布だったようで、見事にドロッドロに金貨は溶けていた。


「──────終わった……私の旅いきなりクライマックス……ってまじ?……」


ガックリと膝を着く私に後ろに隠れていた人が声をかける


「あ、あの〜?……その、助けて頂きありがとうございました……あ、私は『ピアード=ノリッサ』と言います……あの、良かったらお金差し上げましょうか?」


私は飛び起き、手を握る


「っ!いいんですか?!やった〜!」


「あ、あのぅ……その代わりと言ってはなんですが……しばらく護衛をしていただけませんか?……まさか山賊が出るとは思ってなくて……あ、王都迄なんですけど……それでも……」


「是非、よろしくお願い致します。この恩はいずれ必ず。私の名前は『ベルメリア=アイギス』と申します。」


「『ベルメリア』さんですね……改めてよろしくお願いします!」


まあ明日も3話ぐらい出すからよろしくね。

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