表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/6

6



「それにしても、惚れ惚れしたわ。ダリアさんは素敵な人ね」

「そんな、テレーザ様の方が素敵でした。凛としていて」

「まぁ嬉しいわ。これからも仲良くしてくださいね」

「そんなテレーザ様からそう言っていただけるなんて」

「友人なのだし、テレーザと呼んで」

「では、私のことはダリアと」



 ふふふ。クスクスと笑いながら私たちは話していた。


 あれから私たちはどういう縁か仲良くなった。こうなれたことはアルマーのおかげかもしれない。

 

 そのアルマーだが、あの後父である伯爵や侯爵の前でも似たような熱弁を繰り広げ、呆れられたらしい。

 侯爵家はアルマーと伯爵家に慰謝料を請求した。

 伯爵はアルマーを勘当した。

 常識知らずすぎて恥ずかしかったのだろう。その後男爵家である我が家にも謝罪に来てくれるほどで、どうしてこんないい人の息子があんななのか、と私は呆れてしまった。

 あんな男と付き合っていた私が馬鹿らしい。

 そう言うと、テレーザも「私もあれと婚約者だったことが恥ずかしい」と頬を染めて言っていた。そうとう恥ずかしかったらしい。


 

 アルマーはそれから辺境の村に追いやられて、そこで流行病に倒れたそうな。

 まだ無事だと聞いているが、貧乏に慣れていない彼には厳しい状況だろう。

 だが、まぁ仕方のないことだと、私はおもっている。


 それよりもこれからは婚約者のいない人と恋をしないと。

 テレーザも協力してくれるというから、これからが楽しみだ。

 テレーザと付き合うようになっていじめもなくなったし。


 最近は笑顔で学園に通っている。

 


 アルマーありがとうね。

 お大事に。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
これはもう常識外れとかそういうレベルじゃないぞ。
[一言] てっきり馬鹿「婚約破棄になったけど僕たちが婚約者なのは変わらないよ!」とか言い出すかと思った
[良い点] アルマーが凄いメンタル(笑) あんなに違うよと言われたら違うのかな?と疑問くらい浮かびそうなところ・・・「ダリアひどいな。君のせいで虐められた」て、なんなら慰謝料請求しちゃうんじゃ?と思っ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ