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⑯シンドラーのリスト

「あーもう笑い過ぎて息が苦しい」

「汚いネタで申し訳ない。せっかくさっき良いムードでもりあがったのに」

「いやいや、えらいっ。自分のネタをここまで笑えないよ普通」

「いやあまりにおいしいネタだったもんで、つい」

「他にもいろいろあったらしいわね、この間の合宿は」

「ああー 格闘技カップルの佐藤・竹田は肝試しのどさくさに紛れて夜の闇にきえちゃうしね」

「あの二人はほんとに格闘技フェチよね、きっとあの二人のことだから、いかがわしいことじゃなくて一晩中格闘技談義を続けてたんじゃない。バンナだかバンダナだか知らないけどさ」

「あとシンドラーの骨折事件ね」

「ああ、進藤君災難だったわね。たしか、望遠鏡を持って崖を登ってて、崖から落ちたんだっけ」

「はあ・・・ 表向きは、確かにそうなっておりますね」

「なに、なんか裏があるの」

「うーん、本人の名誉のためには、ちょっと・・・」

「いいじゃん。ここだけの話で、言っちゃえば」

「それでは・・・ 進藤君は、やや高いところへ観測するため、何人かで山道を歩いておりました」

「うんうん」

「悪いことに、直前の女子がやや短めのスカートをはいており、進藤君は気になってしょうがありません」

「はー」

「進藤君は意を決して、道にしゃがみ込み前の女子を眺めておりましたが、何を考えたのか、頭を低くした体勢のまま、後ずさりをはじめました」

「・・・」

「後ずさりしたところには曲がり角で道はなくなっており、あわれ進藤君は崖から真っ逆さま」

「あーーあ」

「これがシンドラー墜落事件の真相です」

「あっきれた。自業自得ね。そうだ航ちゃんはお見舞いにいった」

「あとが恐いからね、すぐ行ったけど。浅井さんは」

「あー あたしは行ってない」

「そりゃあまずいなあ。進藤細かいから、お見舞いに来た人をチェックしてたって噂だよ。リストかなんか作ってて」

「わかった、シンドラーのリスト」

「ピンポーン!」

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