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《連載版》名探偵の友人は「迷」探偵?  作者: 吉川 由羅
第一章
11/15

エピローグ

今回で一章が終了します!

その後、警備室には大村刑事率いる調査隊が突撃した。結果は、ビンゴ。

剛力の荷物用ロッカーから、合鍵が発見された。

そこからは、思いのほか早く進んだ。

琴乃は罪状を全て認め、動機も吐いた。やはり動機は、母親への恨みだったらしい。

そしてもう一つ、琴乃が供述したことがある。


「自分により疑いがかからないように自身で探偵を雇った、新人だから大丈夫だと油断していた、ねえ…」


蓮はそう読み上げるなり、持っていた書類を投げ捨てた。

それは今朝、大村刑事が送ってきてくれた事件の調書だ。


「完全に舐められてましたね、蓮さん。」

「くっそお…」

「ま、仕方ないですよ。新人に思われてたんですから。」


蓮は拳を握りしめ、悔しさをぐっとこらえる。

すると、


「失礼する。」


声と同時にドアの開く音がし、賢人と流川が姿を現した。


「賢人。」

「やあ、蓮。」

「ご無沙汰しています。」

「どうしたんだ?」

「決まっているだろう。事件解決後のお前たちを見に来たんだ。」


賢人は少しだけ微笑むと、言った。


「やはり私の考えは正しかったようだ。蓮、お前は探偵の才能がある。」

「お前はいつもそうやって上からだな。でも、ありがとう。」

「ふふん。こんな事件、私と蓮さんの手にかかれば、どうってことありませんよ。」


理乃は得意げに胸を張る。ようやく見返せた喜びでいっぱいなのだろう。


「…おっと、それでだ、蓮。私から一つ提案があるのだが。」

「何?」

「お前の事務所はろくな噂が立っていないらしいな。だから、依頼人も極端に少ない。」

「まあ、認めざるを得ないな。」

「だから、私の方で事件の提供をしてやろうと思うのだが。」

「え?」


蓮は目を点にして、賢人を見る。


「…というと?」

「私がお前たちに仕事をやる。そういう事だ。」

「ま、マジで?」


蓮は震える体を必死に支えて、聞き返す。賢人は黙って頷き、流川の方を向く。流川はにっこりと二人に微笑みかけた。


蓮は次の瞬間には賢人の両肩をつかみ、叫んでいた。

「もちろん!契約させてもらうよ!」






その夜。蓮の助手、佐伯理乃は自室で電話をしていた。


『それで、その名探偵から仕事をもらうことになったの?』

「うん。蓮さん最初は対抗心をメラメラ燃やしてたのにね。でも、これでやっと収入が安定するよ。」

『よかったじゃん。』

「ホントに。じゃあ、逆にどう?ちゃんと生活できてる?」

『私?まあまあだよ。無事就職できたから、安心して。』

「本当?よかったあ。どこで働いてるの?」

『えーと、内緒。』

「えー、意地悪。教えてくれたっていいじゃん。」

『内緒なものは内緒なの。』

「…よし分かった。今度会ったときに絶対に聞き出すから。」

『おっ、そんなに簡単に聞き出せるかな?』

「絶っっ対に聞き出す。」

『あははっ。あ、もうこんな時間。私この後用事あるから、もう切るね。』

「うん。今度会えるの楽しみにしてるね。」

『私も。』


相手は言った。

『じゃあね、お姉ちゃん!』

二章はあの子メインで書こうかな…。

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