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茫漠の森

作者: from A to B

あたりは一面、霧の世界だった


茫とした意識のままゆっくり辺りを見回した

見渡す限り、全てを包み隠すような霧


くすんだ灰色の地面に道などなく

木々とおぼしき幽かな影が二三、

霧の向こう側に無言で立っている


死んだような静寂

冷たく味気のない白のべールで

世界から隔離されている場所のようだった


ここはどこなんだろう?

返事はない


なにひとつ明確などない世界に

ひとり佇んでいた

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