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受付嬢・ターニャ

明けましておめでとうございます。

年末年始の忙しさが終わりましたので、更新再開いたします。

よろしくお願いします。


いつもと変わらない…ギルドに出勤して仕事をする。

大変な事はあるけど楽しい、普通の日常だった…彼が来るまでは。




カランカラ~ン♪


ギルドの出入り口に設置してあるベルが鳴り、来訪を告げる合図がなる。

入ってきたのは見たことが無い青年だった…とびきりイケメンでかっこいい青年だった。

どうやら冒険者ギルドに来たことがないようで、ギルドに入ってからすぐにあたりを見回していた。

なにか依頼を持ってきたお客様でしょうか?


他の冒険者…というよりも昼間から酒を飲んでいる飲んだくれ達も青年に気付いたようで、思い思いに自分の気持ちを口にしていた。


…まぁギルドの売り上げにはなるのでいいのですが、あなたたち…いつ仕事に行くのですか?まぁいいんですが…。


少しすると青年が受付の方へ…つまり私の方へと歩いてきました。

近くで見るとますますかっこいいですね…思わず見とれてしまいそうです。


「あ、あの…」

「は!す、すいません!冒険者ギルドへようこそ!ご用件はなんでしょう!?」


いけないいけない!完全に見とれていました!

声をかけられて気づくとは受付嬢としてはひどい失態です。


話を聞くと仕事の依頼ではなく、冒険者登録をしたいということでした。

私は思わず、あなたが登録するんですか?などと聞き返してしまいました。

普段ならそんなことはいたしませんが…この青年は見た目も良く、礼節もあります…どこかの貴族でもおかしくはないのです。そんな方が危険な冒険者として登録することに驚き、信じられなかったのです。


そしてそんな発言をしてしまったために、近くにいた酔っ払いどもが余計な事をしでかしてくれましたっ!

仕事も行かず!昼間から酒に溺れ!あげくに毎日の様にナンパをしてくる男ども…ほんともうっ!火龍のブレスに焼かれて死んでしまえっ!…ゴホン、落ち着きましょう私。


「あ、あの!皆様!特に問題はございませんので!」

「大丈夫大丈夫!ターニャちゃん!俺らに任せとけって!こんなやつギルドから叩き出してやるよ!」


なにも大丈夫じゃないです!!

むしろあなたたちを叩き出しますよっ!?

余計な事をせずに黙ってお酒でも飲んでいてくださいっ!


結局この酔っ払いのロクデナシどもは私の話など聞かずに青年へ絡みだしました。

青年に詰め寄り、ギルドから出ていけと怒鳴っています…この酔っ払い、それなりに腕っぷしが強くギルド内でも何度か問題を起こしています…本当にもうっ!火龍に飲み込まれてしまえばいいのにっ!


さすがにこのまま青年が叩き出されるのを見過ごすわけにも行かず、誰かに助けを求めようかと思っていたのですが…なんとこの青年は瞬く間に絡んできた酔っ払い冒険者を撃退、怪我一つ負う事なく余裕をもって気絶させました。


…か、かっこいい!

絡んできた相手を瞬く間に無力化しました!

そしてお名前を教えていただきました…アレン様というのですね!よし!記憶しました!もう一生忘れません!


とりあえずアレン様に伸されたバカどもが邪魔なのでどかしますか…ギルド職員さん!お願いします!


「…外に、なんですね」


なにか問題でも?あんな奴らは外に放置で十分です!むしろ街の外に放り出したい気持ちでいっぱいです!


そしてアレン様の冒険者登録にうつったのですが…これがまた規格外でした。

使用できる魔法が基本四属性に加え…特異属性の氷に、結界魔法、…そして今や伝説となっている空間魔法まで使えると書かれていました。

さすがにこれは…私もそれなりに受付嬢としてやってきて、様々な人を見てきましたがここまで規格外な事を書いてくる方はいませんでした…。

念のため確認しましたが嘘ではないとおっしゃいます…仕方がないのでギルドマスターに報告しにいきました。私が個人で判断できることではありません。


「失礼します。マスター、こちらの登録書類を見てもらいたいのですが」

「ん~?それって俺の仕事じゃないだろ…はぁ、どれ?…は?」


案の定、ギルドマスターも信じず…虚偽だ、ステータス誇示のための嘘だと決めつけました。

このギルドマスターは仕事はできないうえに怠惰ですが、今回のことに関しては私も同意見でした…まことに遺憾ではありますが…。


そして話はこじれ…アレン様に模擬戦をしてもらうことになってしまいました。

その相手がなんと、ギルドで3人しかいない頂点、Sランク冒険者のジュリアン様になってしまいました。

ジュリアン様は見た目をアレですが、その強さはSランクの名にふさわしい豪傑!先ほどアレン様に絡んでいたバカどもとはレベルが違う男なのです!あ、男じゃない?すいませんジュリアン様!目つきが怖いんでこっち見ないでください!


その後すぐさま訓練場へと移動となりました。

アレン様は正直、やりたくねーなぁ~って感じがひしひしと出ています。

当然ですね…初対面のガチムチのオカ…ゴホン、屈強な乙女の視線がアレン様の体を、主に下半身をロックオンしておりました…誰でも逃げ出したくなると思います。


「ジュ、ジュリアン様…ジュリアン様が本気で戦えば、アレン様は死んでしまいます。なにとぞ加減を間違えないようお願いいたします」


訓練場へと向かいながら私はジュリアン様へ声をかけました。


「うふ、大丈夫よん!どっちかが死ぬなんてことにはしないわん」

「そうですか…え?どっちかが?アレン様ではなく?」

「うふふ、楽しみねん…」


ジュリアン様はヤル気満々の様子でした…アレン様の生存と、貞操の無事をお祈りしております。



心配ごとがつきない模擬戦は始まり…そして予想に反し、アレン様が勝ってしまいました。

かっこいいぃ~~~~~~!!!!

美形で礼儀正しくて、それで強いなんて!…アレン様、彼女はいるのでしょうか?いないならばぜひ!その座を私に!!!


そんなことを思っていたら、なにやらマスターが喚いていました…。

なに?魔法を見てない?あの訓練場の的に向かって魔法を使ってみろ?

もう登録でいいじゃないですか…Sランクに勝ってるんですよ?

このマスター、本当に頭は空っぽですね…これほどの戦力がへそを曲げて帰ったらどれほどの損失か…責任とれるんですかあんた。


アレン様は私の不安を吹き飛ばすかのように魔法を使ってくださいました。

そう、吹き飛ばしてくれました。

不安と共に…【淡魔石(たんませき)】でできた、けっして壊れないと言われてきた的ともに。


私はあの的に傷がつくところすら見たことがありません…それが跡形もなく木端微塵になりました。

戦闘能力だけではなく魔法の力をすごいなんて…天使かな?


ギルドマスターはあまりの衝撃に気を失ってしまいました。

まぁその方がアレン様の登録がスムーズにいくので助かりますが…。


気絶したマスターはジュリアン様にお任せしました…ジュリアン様も喜んでマスターを運んでくださいました。ものすごくいい笑顔でしたので嫌嫌ではないでしょう…マスターの貞操?そんなもの火龍に踏みにじられて木端微塵ですよ。価値がありません。ゴブリンの腰布レベルで無価値です。


さてと…アレン様とのつながりを持てたことは運命ですねっ!

このまま関係を持ちつつ距離を詰めていくぞーー!


え?冒険者登録??…少々お待ちください。








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