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リハビリと言う名の真剣勝負


「わたしと手合せ願おうかっ!!」


ものすごくいい笑顔でアリスが提案してきた…。


「まぁ…構わないけど」

「よし!わたしもちょうど体が温まったしな!それに…アレンとは一度戦ってみたかったんだ!」


…実はアリスって戦闘狂なのかな?

アレンはそう思いながらアリスの前に立つ。

ダリウスさんたちは先ほどより距離をとって見守っていた。


「勝敗は…寸止めでいいよな?」

「ああ!それでいい…もっともわたしは当てる気でいかせてもうがな!」

「なんで!?寸止めって言ったよね!?」

「そういう気概でいかないとアレンには一太刀も当てられそうにないので…なっ!」


言い終わるか否かというタイミングでアリスが切り込んでくる。

結構な距離があるのに一足飛びで距離が詰まった…これも風を纏っている影響なのだろう、おそろしい程の機動力だ。


ギィィン!! ギギギギギギッ!!


剣を空間魔法で出し、アリスの横凪の一閃を防ぐ。


「おいおい、剣も構えてない人間にたいしていきなり切りかかってくるなよ」

「アレンなら問題なく対応するだろう?信頼ゆえに…だよ」

「変な信頼されてもな…」


言いながらつばぜり合いになる…思ったよりも力が強い、これも風をうまく使っているからだろうか?


「…っよ!っと」


ギャァイィィンッ!!


「ツッ!こうも簡単に弾かれるとはな…」

「さすがに女性に負けるわけにはいかないでしょう」

「…これでも帝国でトップクラスで強いつもりなんだがね…」


アリスが強いのは間違いないだろう…他の騎士と比べて明らかに実力が違う。

しかし、帝国でどれだけ強くても俺が負けるわけにはいかないな…男の意地で。


「まぁいい…どんどん行くぞ!【風絶(かぜた)ち】!!」

「おっと!風の刃か!」


サンっ!!


アリスの横凪と同時に風の刃が飛んでくる、どこまで切れ味があるか分からないでの横っ飛びで躱す。

しかし、その風の刃を追うようにしてアリスがまたも距離を詰めてきていた。


「【風尖四突(ふうせんしとつ)】!!」


シシシシィッ!!!


眼にも止まらぬ速さで風を纏った四連突きを放ったくる。纏っている風が突きのスピード、貫通力、攻撃範囲を広げているのだろう…俺は剣で受けることはせずに少々大げさなくらいの回避行動をとる。


「怖い攻撃だ…1つでもまともに受けたらどうなるか」

「…余裕で躱しておいて何言っているんだか…わたしの持っている技の中でトップクラスで速さのある攻撃だったのだが」

「眼はいい方なんだ」

「そういう問題じゃない!!まったく分かってはいたが規格外だな」


苦笑いしながらアリスに言われる。

回避に専念すれば、どれほど速い攻撃だって躱すことは難しくないと思うが…。


「今の突き…防いだら防いだでなんか嫌な予感がするな」

「よく分かるものだ…風を纏わせた突きは例え防がれても、その瞬間に纏っていた風が相手に襲いそのまま吹き飛ばすことが可能だ」

「…受けなくて良かった」


おそらく受けたら吹き飛ぶか、体勢が崩れた後に追撃されていただろう。


「防ぐばかりではわたしも味気ないぞ?アレンからも切り込んでくるがいい!」

「…じゃ遠慮なく…【無動(むどう)縮地(しゅくち)】」


ギャアイィィン!!


「へぇ…さすがだ、よく防いだ」

「くっ!!予備動作なしで一瞬で背後に回るとは!!風を纏ってなければ感知なぞできんぞ…」


縮地の発展技、無動・縮地で棒立ちの状態から一気に背後に回り込みアリスの背中に一閃するが、ギリギリで防がれてしまった。風の鎧?の感知は伊達ではなさそうだ。


改めてお互いに距離を取り…そして同時に踏み込んだ。


「ふっ!!」

「はっ!!!」


ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!!!


今度はお互いに一歩も引くことなく剣で攻撃し合う…2人の剣がお互いの剣を弾き、時には空をきる。


「ッ!!…魔法を!使用しているこのわたしに!よくっ!ついてこられるものだっ!!!」

「これでも!剣には!それなりの自信があってねっ!!」


喋りながらも剣を振るう手を止めることはない…アリスは風の魔法を纏った剣を、アレンは自力での剣速はすでに常人の域を越え、眼では追えないほどになっていた。


アリスがアレンの足を刈るようにして攻撃をする。

その攻撃を躱すようにアレンが跳ぶようにして躱す…しかしそれこそがアリスの狙いだった。

足を刈る一撃から、すぐさま腕を引き必殺の突きを放つ。


「そこだっ!!【暴風牙突(ぼうふうがとつ)】!!」


アリスが一瞬の隙をついて勝負を決めにいった。

その突きがアレンに突き刺さる!…かに見えたが突き刺さったと思った瞬間、アレンの姿がかき消える。


「なにっ!?」


完全に決まったと思ったと思ったアリスが驚きの声をあげる。


「上じゃない…下だ」

「ガッ!…く、まだだ!」


上に跳んだと思ったアレンは実はアリスの足元にいた…そのまま足払いを放ちアリスの体勢をくずすが、アリスは風をうまく使い倒れながらもアレンに突きを放つ。


ギィン!!!


「…勝負あった…か」

「えぇ…」


アリスが放った突きは、アレンが手のひらサイズで展開した氷魔法の盾に阻まれ、そこで止まっていた。

そしてアレンの剣は倒れ込んだアリスの首筋にそえられていた。





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