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帝国の状況


アリスに言われ説明を始めるダリウス…。


「魔獣討伐に出兵した我ら第一騎士団が奇襲を受け、アリーシャ様がこの森に落ちた後…奇襲をかけてきた魔獣たちは我ら騎士団を追い払うかのように攻撃を仕掛けてきました。まるで帝国の方へと追いやるかのようでした。私たちは奇襲での混乱、そして団長が行方不明となったためほとんどが散り散りに帝国へと逃げ帰りました」


奇襲に加え、指揮する立場の人間がいなくなり、自分たちの国の方向へは逃げられる…そりゃ誰だって我先にと逃げ出したくもなるな。


「私も近くにいた者たちを束ね、殿を務めできるだけ被害を抑えながら撤退いたしました。」


ダリウスは自分の声が届く範囲の団員たちを束ね、魔獣の追撃を防ぎつつ被害を抑え撤退していったという。


「帝国に戻ってからは、負傷したものの治療…戦死者、行方不明者の確認…そして情報統制に追われました。魔獣討伐に赴いた騎士団がその数を減らし散り散りになって戻ってきたのです…敗走して戻ってきたという噂は瞬く間に広がりました」


そこで一度口を閉ざすダリウス…その時のことを思い出しているようだった。


「そこで初めてアリーシャ様が森に落ちていったと言う話を聞いたのです。私はすぐにその者にそのことを誰にも言わないように注意し、国王陛下に報告いたしました…報告を受けた国王陛下はすぐに大がかりな救出部隊を編制しアリーシャ様の救助へと差し向けようとしました…しかし」

「…なにがあった?」


続きを促すアリス。


「魔族側から抗議の使者がきたのです…魔獣討伐に向かった者たちが魔獣の奇襲に合い、大打撃を受けた…と」

「なんだと!?魔族側も同じように襲撃を受けたというのか!?…まて、抗議といったか?」

「…はい。魔族側は我ら帝国が魔族を騙し、魔獣をけしかけ襲わせたのではないか?と言ってきたのです」


それを聞いて俺とアリスは目を見開く…まさかそんなことになっているとは思わなかったからだ・


「そんなバカなことがあるかっ!!」

「我々も同じ気持ちです…魔族側にも誤解だと説明はしたのですが、まったく聞き入ってもらえず…魔族は要求がのまれない限り、戦争も辞さないと公言しています」

「戦争だと!?…ちなみにその要求とは?」

「魔獣の奇襲の際に被った被害の賠償金…および、魔獣討伐の際に帝国騎士団を率いていた者の魔族の国へと出頭です…」

「…つまり、金と…わたしが魔族の国に来いということか」

「…そうなります」


ダリウスさんは言いづらそうにアリスの言葉を肯定した。

そして魔族の国へ来いと言うことは、魔族の国で裁くということ…最悪、なんの説明もさせてもらえないまま死刑だってありえるのだ。


「魔族側はすでに戦争の準備を進めていると聞きます。なので大人数での救助の出兵は相手を刺激するだろうと、動いてもバレないように3個分隊に…今は国王が、帝国も同じく魔獣の奇襲を受けたことを説明し、その際にアリーシャ様は負傷…帝国で傷を癒しているので動くことはできない、ということにして時間を稼いでいます」

「そういうことか…分かった、すぐにでも帝国へ戻る!ツっ!!…くっ!」

「…まだ無理だアリス、今のままじゃ満足に歩くこともできないよ」

「くそっ…」


ダリウスの話しを聞き、すぐに立ち上がろうとしたアリスだが痛みによろめき、アレンに支えてもらう。


…アリスの気持ちも分かるがまだ動くには無理だ。

このまま帝国に戻ろうとしたところで森の魔獣に襲われて命を落とすだけだろう。


「あと数日すれば動けるぐらいには回復するだろう、それまでは安静にしないといけない」

「……わかった」

「ダリウスさんも、それでいいですね?」

「動けんと言うのであらば仕方がなかろう…まずはアリーシャ様の御体が第一だ」


2人の了承をもらい、あと数日はアリスの治療に専念する方向で話がまとまった。



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