副団長ダリウス
身体強化した大剣使い…ダリウスがその自慢の大剣でアレンを撫で斬りにすべくものすごい速さで、そしてもんのすごい表情で!…迫る!!
先ほどまでの冷静なイメージとは違い…魔獣ですら逃げ出しそうなくらい怖い表情である。
「うぅおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ―――――――――――――――っっ!!!!!!!!」
「あ、あぶっ!!」
ギィィィィンッ!!!ギィィン!!…ギリギリギリギリ!!
ダリウスの横凪の一閃を弾く…しかしすぐさま切り替えし、アレンの頭上へと大剣を振り下ろす。
まともに喰らえばアレンとてダメージを負いかねない一撃を戸惑いながらも受け止める。
「よもやまともに受け止められるとはな…しかし、ふんっ!!」
「くっ!?なんてパワーだ!?」
元々の身体能力が高いうえに、腕力向上のスキルを使ったダリウスのパワーは容易にアレンを押し込んでいく。
もはや完全に殺るき満々である…。
その一方でアレンは混乱していた。
て、帝国騎士団っていったよな!?このなりで!?でもそれならこの強さや連携力は納得できるレベル…
「な、なぁ…あんたらホントに帝国の騎士さまなのか…よっ!」
ギィンッ!!!
ズザァァ――――――――!!!
全身のバネを上手く使い、ダリウスの大剣を弾き返し後方へと跳び距離を取る。
「…そうだ、私たちは帝国騎士団の人間だ…そしてそれを知ってしまったお前をこのまま放置することはできぬ」
「名乗ったのそっちじゃん!?」
「…お前ほどの男と戦うのだ、名乗るのは必定…それに今ここでお前を切ればなんの問題もない」
「思ったより脳筋だ!この人!!」
「では…ゆくぞ!!」
「ちょ!ちょっと待って!!」
「問答無用!!【断突】!!」
「ツッ!?大剣を小枝みたいに!」
人の話を聞かない人…ダリウスの大剣を使った連続の突きが放たれる、大剣の重さをまったく感じさせないほど軽々しく扱ってはいるが、放たれる突きは掠っただけで肉を抉られそうなほどの威力を兼ね備えている。
「もらったぁっ!!!」
「…ふんっ!!!」
ギィィィン!!!!…
「なにっ!?!?」
連続の突きを躱していたアレンを捕え、躱せまいと思った攻撃をアレンが持っている2振りの剣で受け止める!まさかスキルまで使った大剣の突きを特別には見えない長剣で受け止められたことに驚くダリウス。
「驚くことばかりしてくれるな…普通の剣であれば粉々に砕け、そのままお前に攻撃が届いてもおかしくはないんだが…」
「あぁ…この剣は特別製でね、掘り出した金属を自分で削り出した一品物だよ、頑丈性と切れ味が折り紙つきだ」
「ほぅ…ここまで頑丈な剣を作り出すとは…鍛冶師にでもなるつもりだったのかね?」
「そんな気はさらさら無いさ、ただここで生きていくのは必要だっただけだ」
アレンの言うとおり…この禁断の森の魔獣は甲殻や表皮が異様に発達し、生半可な剣では傷一つつけられない魔獣が数多くいる、そんな森で生きていくためには頑強で、切れ味抜群の剣が必要になるのは道理である。
ギャリギャリギャリッ!!!!!
話しながらも突きを押し込もうとするダリウスと、それを十字に構えた剣で防ぐアレンの攻防は続いている。
「ところで…ダリウスさんっ」
「ふっ!…なにかね?降参なら随時受け付けているが」
「降参ではないんですが…もしや探している女性はアリスと言う女性ですか?」
「アリス?…いや…!!!もしや…そうだ、その女性を知ってるんだな!」
ギィン!!
ダリウスの一瞬の動揺をついて大剣を弾き跳び下がるアレン…そして両手に持っていた剣を空間魔法で収納し、バツの悪い顔で申し訳なさそうに言った。
「…アリスのお仲間でしたか、すいません。てっきり敵かと思いました。アリスは俺が保護しています。一緒に来てください」
「「「「…へっ?」」」」




