まりさ虐待 氷を食わせる
発狂のできない悲しさでいまだ意識を保っているまりさ共に、俺は聞いてやった。
「かき氷って好きだったよな、お前ら」
コンビニで買ってくるかき氷が、このまりさ共は好物だった。
夏場などは他のれいむやありすから奪い取って貪っていたものだ。
かき氷と聞いて、まりさ共の目が輝いた。
「すきぃ!!かきごおりだいすきなんだぜぇええ!!ゆっくりできるうううううううう!!!」
「さんざん辛いものを食わせたからな、次は冷たいものをと思って今日はそれを持ってきた。たっぷりな」
「やったのぜええええええええ!!!やっとゆっくりできるんだぜええええええええ!!!」
「おにいさんはやっとわかったのぜええええええ!!?えらいんだぜえええええええ!!!」
「ゆっくり!!ゆっくりできるううううううう!!!ゆっくりいいいいいーーーーー!!!」
言葉遣いが少しばかり戻ってきたようだ。元気でいいことだ。
狂喜する親まりさの口に、再び輪を嵌める。
「ゆっ!!?やめるんだぜ!!わっかさんなくてもまりさはたべるんだぜぇおごっ!!」
あれだけ辛味を食べていても、中の様子は一見変わっている様子はなかった。
あれでもすべて餡子に変換しているらしい。ゆっくりコンポストが人気なのもうなずける。
四匹並んで大口をあけるまりさ共の前で、俺は道具を取り出した。
まず、ペンチを持ち出して親まりさの歯を挟む。
強度はともかくとして、
直径50cmにもなるまりさの歯は相当でかく、直径2~3cmはあるようだった。
「ゆゆぅぅううぐぅぅぅう!!?」
自分がされることを察知したらしい親まりさがじたばたともがき始めた。
俺はペンチをゆっくりと傾け、歯をねじっていった。
「ゆごっ、ぼっごっごごごごごっごおおおおおおおおお!!!」
一回転したところで、歯はたやすく根本から抜けた。
親まりさは大粒の涙をぼろぼろ流して呻いている。
「ゆあああああいいいいいいいいいい………えううううううううぐううううううう」
手早く次の歯にペンチを伸ばした。
ここでの初日にさんざん蹴りつけたせいで、すでに多くの歯が折れていたが、
半分折れているようなのも含めるとまだ十本はあった。
それらを綺麗に、全部こじり取る。
健康な歯を、引っこ抜かれるならまだしもねじられて抜かれる痛みは相当なようだ。
ねじられていく歯が歯茎を押し潰し、破壊していく。
「ごごぉおおおおお!!どおおおおおおお!!!あうぐううううううううーーーーーーっ!!!」
すべてを抜いた後は、まりさの大口の中に白いものはなくなった。
餡子とはいっても、歯茎を構成する部分は比較的固く、骨格に近い働きをしているようだ。
歯があった跡は、すべてぐずぐずの穴の列になり、
ピンク色の歯茎に、露出した黒い餡子がU字型に並んでいる。
子まりさ共を見やると、全員がすでに大粒の涙を流していた。
「やべでえええええええゆるじでええええええーーーーーーーーーっ」
「いりまぜん!!がぎごおりいりばぜええええええん!!!ぢょうじのっでばじだああああああああ!!!」
「ばざんぬがないでええええええええごばんだべられだいいいいいいいいい」
「歯がなければまともに喋ることもできないからな。必要になったらまた挿してやるよ」
子まりさ共にも輪っかをはめて口を開けさせ、歯をすべてこじり抜く。
ひとまずこれで目的は達成できるが、さらに念を入れる。
工業用の電気ドリルを持ち出すと、再び親まりさから処置を施す。
直径1センチ程度の細いドリルを、歯の抜けたぐずぐずの跡に突き入れた。
「がびゃあっ!!!?」
びぐんと跳ねるまりさを押さえつけながらスイッチを入れ、
回転するドリルをゆっくりと歯茎の奥まで突き込む。
「ががががががががががががががががががががあああぁ!!!!!!」
どれぐらい入れるか少し悩んだが、5センチぐらい突っ込み、
突っ込んでは内部でねじり回して神経を引っ掻いた。
本気で引っ掻くとたやすく歯茎ごと崩れてしまうので慎重に行う。
「ばいいいいいいいぐうううううういいいいいいいおおおおおごごごごごばばばばばだあああだああああああああががががががあああああああーーーーーーーーーっ」
すさまじい声量の悲鳴が部屋に充満する。
「ゆううううううううう!!!あゆううううううううううう!!うううううううううーーーーーーーっ!!!!」
子まりさ共も自分がされる前からひっきりなしに悲鳴をあげている。
研究者によれば、外見と同じくゆっくりの体のはたらきは人間と酷似しており、
歯茎の中にも、神経と同じ作用をする餡子が詰まっているらしい。
一見崩れた餡子の塊にしか見えないが、
ぐしゃぐしゃの歯茎の中で、神経となる餡子がむき出しになって外気に晒されるわけだ。
俺も昔歯医者の世話になったことがあるが、その苦痛は俺の体験の万倍にもなるだろう。
「あがああああああああごおおおおおおおおおおーーーーーーー」
すべての歯の神経をかき回されむき出しにされたまりさ共は、
俺がドリルを抜いたあとも叫び続けていた。
神経が外気に触れるだけでもすさまじい苦痛を呼び込むようだ。
「じゃあ、食事にしようか」
俺の言葉にもまりさ共は反応せず、忙しく叫び続けている。
仕方がないので勝手にやらせてもらうことにした。
連絡して、スチロールの箱を大量に運び込んでもらう。
スチロールの箱の中に、ドライアイスで冷凍保存された袋詰めのかき氷が大量に詰められていた。
それらをかたっぱしから大きなボールに開けると、
ボールをそのまま親まりさの前に持っていく。
親まりさは歯茎の痛みに暴れまわっていたが、
視界の端で俺のやっていることを捉え、さらに涙の量を増やした。
もはやスプリンクラーのように涙が飛び散っている。
溢れるほど口いっぱいに氷をつめこみ、急いで蓋をする。
白目を向いていた親まりさの目がいっぱいに見開かれた。
氷の冷気が、歯茎の神経を通って餡子の髄まで貫いたようだ。
ぐるぐると瞳を回転させ、親まりさはすさまじい勢いで暴れまわった。
振り子のように前後に顎をぶんぶん振っている。
全員にかき氷を食わせて観察する。
しばらくの間まりさ共は暴れていたが、やがて意外な反応を見せはじめた。
目をぎゅっと閉じて体を縦にめいっぱい伸ばしている。
どうやら、せめて上顎の歯茎に氷を当てないようにしたいらしい。
限界まで大口を開けさせたうえで満杯に氷を詰め込んだのだから、
そんな事をしても顎はそれ以上開きも閉じもしないのだが、
縦長に体を伸ばしているまりさはそれなりに珍しい見ものだった。
もっとも、今後はもっともっと珍しい状態を見せてもらうのだが。