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ゆっくり虐待  作者: システム
虐待タイム
18/20

まりさ虐待 辛いものを食わせる



まりさ共の努力で、腐肉は一日かからずに片付いた。

次はまともな食品を食べさせてやることにする。


その日俺が運んできたカートの上には、大きなボールがいくつも載せられていた。

そのいずれも、粉やらどろりとした液体やら練りものでなみなみと満たされ、

緑や黄色もあったが、それら内容物はおおむね赤かった。


まりさ共はきょとんとそれを見ている。

どうも味が想像できないようだ。


俺は親まりさの口に再び輪をはめた。


「ゆごっ!!おごっ、わっかさんはゆっぐじでぎだいぃいいごっ!!」


ばたばたと抵抗しながら、なすすべなく輪をはめられて大口をあける親まりさ。


「味見してみるか?」


俺は手近なボールから赤い粉を指ですくうと、

親まりさの口内に刷り込んでやった。


「!!??」


びぐん、と親まりさが空中で跳ねた。


「ゆぼびょがぎょぼばごぎゃがばああぁぁあーーーーーーーー!!!」


すさまじい絶叫をあげ、すぐにも吐き戻そうとするが、

俺がすぐに蓋を閉めたので、あわやというところで餡子は口内で止まった。


それでも親まりさの痙攣は止まらない。

いつまでたっても止まない親の悶絶を見て、子まりさ共が恐怖に震えている。


「トウガラシだよ」


俺は教えてやった。


甘味そのものたる饅頭でできているゆっくりにとって、辛味は毒である。

正確には辛味そのものが毒性を持つわけではなく、

あまりの苦痛に餡子を吐き出してしまい、

それが致死量を超えることが少なくない、ということだ。


50cm級のボリュームを持つ親まりさが、

ただひとすくいのトウガラシでなお暴れ続けている。

白目を向いた眼窩から涙が吹き出し続け、

すでに枯れ果てていると思われたしーしーとうんうんが、

すごい勢いであにゃるとまむまむから放出されていた。

本来ならとっくに絶命しているだろう。


しかし、死なせることは俺がしない。

食わせたはしからすぐに蓋をしてやるので、

たっぷりと味わってもらうことができる。

念のため、あにゃるとまむまむもガムテープで塞いでやることにしよう。


こうして、ゆっくりがいまだかつて味わったことのない世界に、

このまりさ共が、ゆっくり史上初の一歩を踏み出すことになるわけだ。

さぞ誇らしいことだろう。


親まりさがトウガラシを消化して動きが収まるまでに、

たっぷり十分はかかった。


「かひゅうーーー……ほひゅうーーーー……」


白目を向いたまま、親まりさは放心した体で呻いている。


「ちょっと味見しただけでこんなにゆっくりしてくれるんだな。

たっぷりあるから、ゆっくり味わっていってくれ」


そう言ってやり、トウガラシの粉を柄杓でたっぷり掬った。

親まりさの口に近づけるが、親まりさはまだ白目を向いたまま揺れている。

俺の声も耳に入っていないようだ。

構わず、口いっぱいにトウガラシを頬張らせて蓋をした。


親まりさが爆発した。


もちろん比喩的表現だが、まさにそれは爆発だった。

吊り下げられた状態で、よくもこれほど動けるものだ。

そう感心してしまうほど、電流に打たれたように跳ね回っていた。

ビビビビビビビビビビビビビビビビビ。

下膨れの顎が、上下左右にぶんぶんとシェイクしている。

まるで釣りあげられた直後の魚、いやそれ以上だ。


「ゆぁああああああ……ゆわぁああああああ………」


子まりさ共が絶望のシンフォニーを奏でている。

次は自分たちだ、それは痛いほど理解できているようだ。

命乞いをする気力もなく、ただ泣くことしかできない。


それでも、輪をはめられる段になると本能的に騒ぎはじめた。


「やべで!!ゆっぐりやべで!!やべでぇええええ!!まりざだげはぁああ!!」

「ゆっぐりじだいいいいいいい!!ゆっぐりざぜでぇええええええええ!!!」

「いやぁあああああいやぁあああああごろじでええええーーーーーっ」


三匹の子まりさ共には、また違うものを味わってもらった。


カラシを詰め込まれた子まりさは、やはりおこりのように痙攣している。

トウガラシとあまり変わらない。


わさびを詰め込まれた子まりさは、これも痙攣しているのだが、

カラシとはやや違うようだ。

半分白目を剥いて、下顎というか腹を前方に限界まで折り曲げて、

ぐにゅりと折りたたまれた状態で硬直しながら痙攣している。

わさびの辛さは鼻にくる。

想像するに、この量では「ツーン」というような生易しいものではなく、

脳天を錐で突きとおされているような感覚ではなかろうか。


最後の子まりさは、コショウを詰め込んだ。

すさまじい勢いでせき込んでいるが、

鼻がないので、口をふさげば何も出てこない。

膨れてはしぼむのをすごい速さで繰り返し、まるで早鐘を打つ心臓のようだ。


四匹ならんだゆっくりが痙攣しつづける様は壮観だった。

どれもが人間でもできないようなすさまじい速さで痙攣し、

微塵もゆっくりしていない。


見やると、隣のゆっくり共が反対側の壁にぴったり身を寄せて震えていた。

ゆっくりできないものを極端に恐れるゆっくりにとって、

高速で動くものは恐怖の対象である。

まして、同族であるまりさがすさまじい速さで痙攣するこの光景は、

こいつらにとってあまりに恐ろしいのだろう。

こちらに背を向けて壁にしがみつき、恐怖に泣き叫んでいる。

俺はスイッチを操作し、向こう側のマジックミラーを鏡に戻して、

向こうからは見えないようにした。


さて、この辛味を片付けるにはどれだけかかるか。



結論から言うと、まりさ共の反応は、やること自体はそう変わらなかった。

どれもすさまじい勢いで痙攣してばたばた暴れるというものだが、

その痙攣の度合が、きれいに辛味に比例するようだ。

より辛いものを食わせるたびに、痙攣の間隔が速くなり、ぶれる大きさは増大していった。


辛味は、スコヴィル値と呼ばれる数値で計測することが可能である。

トウガラシの辛味は、およそ三万~四万といったところだ。


スコヴィル値三十五万のハバネロを食わせたときは、

バイブレーターのように震えていた。

ビビビビビビから、ビィィィィィィーーーーーー………という感じだ。

下腹部はもはやぶれてよく見えない。


最終的には、世界一辛いトウガラシと言われる、

スコヴィル値百万のジョロキアを食わせた。

この時は驚いた、その痙攣はもはや擬音に変換できるレベルを超えている。

体のぶれは早すぎて、ぱっと見ではまったく動いていないように見えるほどになり、

ぶれる下腹部の軌道がそのまま輪郭となって、

頭部分だけがにょきりと突きでた扁平な饅頭のように見えた。

はたから見ていても異常な光景だが、

こいつら自身の感じている苦痛たるやどれほどのものだろうか。


つくづく、ゆっくりの不可解さと頑丈さを思い知った。

他の生き物の筋肉では、どれだけの刺激を与えてもここまで動けるものではないだろう。

ゆっくりという名前に反して、この生き物はすさまじい潜在能力を秘めているようだ。



辛味を食わせはじめてから最後のジョロキアを片付けるまでにかかった時間は、二週間だった。

そもそも、この激痛では「食う」という思考さえ発する余裕がないだろう。

意思とは無関係に喉から勝手に吸収されるのを待つ、という緩慢な食事だった。


ともあれ少々不安はあったが、餡子さえ吐かなければ、

どれだけ辛いものを食べても死なないことは証明された。

人間だって死にそうなものだが、これも意外なゆっくりの耐久性といったところか。



辛味を食わせるのにだいぶ時間がかかったが、次はすぐに終わるだろう。

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