まりさ虐待 獣の死体を食わせる
数十キロはあった糞便を片付けるのに、丸一日かかった。
たった一日というと思ったより短いようだが、
まりさ共が口内の糞便を飲み込むたびに、
俺や使用人がひっきりなしに詰め替え、それがおよそ二十時間以上だ。
「かひゅうーーーーーーー………あひゅううーーーーーー……」
輪を取り外され、まりさ共は憔悴しきって、
吊り下げられた全身を波打たせている。
「うまかったか?」
俺が聞くと、しばらく開ききった口をもごもごさせてから、
上顎支点で吊り下げられたままで返答が帰ってきた。
「ゆっぐ……ゆっぐり……でぎだいぃぃぃ……」
「……ゆっぐじ……じだい……じだいぃぃぃ」
「おろじで……おろじでぇぇ……」
「口に合わなかったか?それは悪かった。
もっとゆっくりできるごはんを持ってきたよ」
そう言うと、俺はカートを新しく運んできた。
カートの上には、再び青いビニールで覆われた皿。
大きな皿をいくつか台の上に、まりさ共によく見える位置に置いてやる。
まりさ共の目は怯えていたが、いくぶんかの期待の色が見え隠れしていた。
もしかしたらこの人間は勘違いをしてあんなものを持ってきただけで、
今度はちゃんとゆっくりできるごはんを持ってきたのかもしれない。
そんなところだろうか。
「ゆっくり……ゆっくり……」
震える声で呟くまりさ共の前で、次の食事を公開してやる。
「ゆあああぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!!」
悲鳴が上がった。
ひどい腐臭の中で、俺は解説してやった。
「かき集めるのが大変だったよ。いまは夏場だからごらんのとおりだが、
まあお前たちゆっくりなら大丈夫だろう」
犬や猫、鳥や狼、町や森の中で拾ってきたあらゆる獣の死体が皿の上に乗っている。
どれもこれもひどい腐臭を放ち、体中に蛆が蠢いていた。
猫の眼窩や犬の裂けた腹部、穴という穴は蛆だらけだ。
蛆のほかにムカデやミミズ、なんだかよくわからない虫たかっており、
その上では大量の蠅がぶんぶんと飛び回っている。。
手近な猫の死体を長い菜箸でつまみ上げてやると、
腐りきって緑色に変色した肉はぐずぐずになってたやすく崩れ、黄色い膿が長い糸を引いた。
緑に紫に黄色に赤、一度死んだ肉は本当にカラフルになるものだ。
「ぐざい!!ぐじゃいいいいいい!!!やべでえええええ!!」
「おでがいいいいいいいぢがづげだいでえええええええええ!!!」
「急いで噛みつぶさないと、ウジやムカデがお前らを食うかもな」
「いいいいいいいやああああだああああああああああーーーーーっ!!!」
脅してやったおかげで、白目を向いて痙攣しながらも、
口腔内に放り込まれたまりさ共は今度は必至に咀嚼していた。
柄杓の表面にこびりついた蛆がまりさ共の表皮を這いまわり、目の中に一匹二匹侵入する。
嫌悪に身をよじらせながら、それでもまりさ共は泣きながら食事を続けた。
虫に関しては、もともと毛虫やら蝶々を食うゆっくりだから問題ないだろう。
顎の動きから嚥下を確認する度に、輪の蓋を開けて次の腐肉を注ぎ込む。
そのたびごとに、まりさ共は泣きながらあらん限りの声をあげて慈悲を求めた。
「ゆおおおおおおごおおおおごごごごごおおおおおああああああーーーーーーーーー」