まりさ虐待 戻る
さらに二週間が経った。
一切食事を与えられず、連日排泄物を食わされ、傷めつけられ続けたまりさ共。
うんうんでも多少は栄養になるらしく、体力的にはそれなりに回復しているようだ。
その体力は、全て泣き声を上げることに費やされていると言ってよかった。
「ゆひぃ……ゆひぃ……ゆううぅ……」
ゆっくり共が食事をしているその背後で、
まりさ共は排泄物まみれになりながら、部屋の隅で泣きじゃくっていた。
髪は乱れ放題、あちこちに痣ができている。
ぶるぶると身を震わせ、まりさ共の涙は止まる気配がない。
この食事が終われば、また排泄物を食わされるのだ。
その瞳は絶望に染まっていた。
頃合いと見て、俺は声をかけてやった。
「戻りたいか?」
「ゆっ?」
まりさ共が俺を見上げる。
その眼差しは萎縮した、卑屈なものだ。
「前の部屋に戻りたいかと聞いている」
「ゆぐうぅぅぅぅ………」
まりさ共がまた泣きじゃくり始めた。
毎日暴行を受け、排泄物を食べさせられる毎日。
考えるまでもなく、こいつらにとってここは地獄だろう。
これが人間だったらと思うとぞっとする。
しかし、ここには食糧があった。
たとえ排泄物ではあっても。
前いた隣の部屋に戻されたら、またなにも食べられない。
ただそれだけが、こいつらを迷わせる要因だろう。
俺は助け船を出してやった。
「飯はやる。食わせてやる」
「ゆゆっ!!ほんとう!!?」
「ああ本当だ。毎日、たっぷりと食わせてやる。
お腹がはち切れるぐらいたっぷりとな」
「ゆゆぅ~……!!やっどゆっぐりでぎるよぉぉぉぉぉ!!!」
「来るか?」
「いぐ!!いぐ!!いぎまずううううう!!」
「ここを出るなら、二度とここには戻れないぞ。
もう二度と、ここに来るチャンスは来ない。それでもいいのか?」
「こんなくずどものいるへやにはにどとこないよ!!
はやくつれていってね!!」
まりさの罵声を聞きつけ、ゆっくり共がいっせいにこちらを向く。
「ゆっ!!ごみがなにかいった!?」
「うんうんぐいのごみくず!!もういっぺんいってみてね!!」
今にも飛びかかりそうなゆっくり共を、俺が制した。
「ゆっ!?おにいさん!!じゃましないでね!!」
「今日でこいつらはここを出る。今後は手出し無用だ」
「ゆぎぎぎぎぎ!!」
歯噛みするゆっくり共。
まりさ共はすっかり勝ち誇り、鬱憤を晴らすべく罵りだす。
「くず!くず!!ごみくず!!ごみくずはそっちなんだぜ!!」
「まりささまはあっちでゆっくりするんだぜ!!
ごみくずはごみくずどうし、うんうんでもひっかけあってるんだぜ!!」
「あたまにのせてるそれ、ぜんっぜんゆっくりできてなかったんだぜ!!
うんうんでもあたまにのせたほうがずっとゆっくりできるんだぜぇ!!」
「ばぁ~か!!ばぁ~か!!」
俺がカートに乗せて部屋を出るまで、
まりさ共はカートの上からゆっくり共を見下ろして嘲り続けていた。




