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まただ、誰かに見られている気がする…
だが俺は耐えた、これ以上家族に迷惑をかけたくはない…
☆ ☆ ☆
あれから一年たった。
相変わらず視線が続いていた。正直相当参っていたと思う。だんだんとその視線はエスカレートしていきアパートへの帰宅中も見られている感じがした、いや見られていた。
俺はそのコンビニをやめた。今回もなぜか引き留められたが俺は構わずそこを去った。この時も常に見られていたと思う。
また職を失った…コンビニはもうやめよう…ハローワークに行くか…。
ハローワークに行ったがピンとくる就職先はなかった、というより高卒ではどうみても怪しい会社しか募集していなかった。
…惨めだった。アパートへ帰る中また別のバイトでも探すかと考えていたところ一枚のチラシが目に入った。
『あなたの依頼、何でも解決します ~何でも屋~』
フッ、といつの間にか俺は微笑んでいた。何でも、か…
俺はチラシを手にすると、記載されている事務所へ足を運んだ。
☆ ☆ ☆
「ここ、かな?」
確信が持てなかったのは初めて来たからだけではなく、『何でも屋』という目印もなく、また特に特徴がなかったためである。
俺は意を決して事務所の扉を開けた。ある依頼をするために…