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千人のバトルロワイアル
目を閉じても開いても、少年の視界にはただ一色の黒が映るばかり。
どれだけの時間が流れたのか、ここがどこなのか、何もかも分からなかった。
少年の意識が少しずつ戻り始め、自分が椅子に拘束され、口を塞がれているというこの現状に気が付いた時、どこからともなく低い男の声が聞こえてきた。
「そろそろか」
この空間を支配する静寂を打ち破るその声に、少年は少なからず恐怖を感じた。
そして次の瞬間、少年の視界は闇から光へと変わった。
突然照らされた照明に反射的に目を固く閉じ、視力が回復するまで待った。
その後、完全に回復した自分の目が映し出した光景に、少年は絶句した。
なんだよ……これ。