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短編集

作者: 蒼衣




 わたしは海に漂っているのだろうか。

 漂いながら、どこか遠くへ流されてしまうのだろうか。



















 一人ぽつんと存在するわたしの脇を、

 いるかやくじらは優雅に通り抜けてゆく。


 魚や小さなプランクトンでさえ、

 わたしを置いて、先へと進んでゆく。



 わたしは独り、大きな大きな海に取り残され、

 このまま独りでここを生きていくのだろうか。






 海は怖い。

 最初は穏やかに流れていると思えば、

 時に大波を起こし、荒れ狂うこともある。


 それを予測することはできないし、

 まして予知することも許そうとはしない。


 時の流れで海は、

 表情を明るくも暗くも変幻自在に変化するのだ。




 だからわたしは海が、

 広大な世界が広がる海が好きにはなれない。
























 

 けれども、

 最近のわたしは、海を好きになりたいと思うようになり始めた。




 確かに海には荒れることが何度もある。

 自分が弱音を吐きたくなるくらいに、何度だってある。


 でも、海は自分が思うほど嫌なことばかりではないんじゃないだろうか。

 たとえ海に雷が落ちたとしても、その後平穏を取り戻し、

 楽園にたどり着けるかもしれないのだ。






 案外、海は悪いものじゃあない。



 そう、わたしは信じてみたい。



 だからわたしは行動するのだ。

 海にただ漂うのではなく、

 自らの意志を持って、自分の行く先へ向かうために。





















海とは一体なんだろう。

私も未だ答えが出せないままです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませていただきました。 私も答えを出せていませんが、前向きにさせてくれるよい詩だと思いました。 私も信じてみます。
2011/10/22 17:26 退会済み
管理
[一言] 作品、読ませて頂きました。 最近、落ち込むことばかり続いていたのですが、この詩を読んで、少し前向きになれた気がします。 素敵な作品をありがとうございます。
2011/10/13 22:32 退会済み
管理
[一言] 勝手な解釈で申し訳ないのですが この海は人生を暗喩していると解釈できますね。 深い作品だと思います。
2011/10/13 20:44 退会済み
管理
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